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大相撲
決まり手新分類 序章
昭和の時代、ある相撲担当アナウンサーが、まず覚えたことは決まり手であった。決まり手を知らなくては、話にならないというわけである。それに相撲はいつなんどき奇手が出るかわからないだけになおさらである。決まり手は勝負がついたときの最終技である... -
大相撲
豊昇龍の蹉跌
十一月場所、20歳の新十両豊昇龍の関取デビュー戦は、ほろ苦い負け越しスタートとなった。成績は7勝8敗である。一番一番が勉強、負けて覚える相撲かな、とはいうものの、もう少しで幕下落ちになるところまで追い詰められたのだから、悠長なことはいって... -
大相撲
優勝請負人の優勝ペース
白鵬が十一月場所で43回目の優勝を達成した。これまで40回超えはいなく、白鵬ただ一人である。大鵬に実に11回の差をつけた。もっとも晩年の白鵬の相撲は肘打ち式かちあげで、必ずしも歓迎されていない。といっても、審判部が問題視している気配はない。わ... -
大相撲
思い様々服部桜
十一月場所、何度か序ノ口の最初の一番から見る機会があった。序ノ口で見たい力士は服部桜である。出場しても敗戦を繰り返し、4年と1場所序ノ口を務めながら、3勝しかしていなく、89連敗の記録をもつ。相撲通には今さら下手な説明は無用の力士である。... -
大相撲
優勝回数物語2横綱最終優勝年齢番付付き
戦後、昭和22年夏場所から優勝決定戦制度が開始された。また、昭和24年から年3場所制になった。戦後の混乱期で一定の会場をもたなかったが、昭和25年から蔵前仮設国技館で興行するようになった。年3場所制は昭和27年まで続き、昭和28年から年4場所制に... -
大相撲
優勝回数物語1
白鵬が十一月場所で43回目の優勝を成し遂げた。大鵬の優勝回数を上回ること実に11回。まさしく前人未到の域に入り、絶後の数字にならんとしている。これまで最多優勝回数はどのような歴史的流れで進んできたのだろうか。改めてふり返ってみた。<白鵬、43... -
大相撲
2020年一月場所チケット事情
十一月場所のチケットは、即日完売は限られ、場所開始直前まで13日目以外の平日は販売されていた。だが、人口ナンバー1東京都、ナンバー2神奈川県、さらに福岡県より人口が多い埼玉県、千葉県を抱える東京場所はチケットの売り切れ速度が半端ではなかっ... -
大相撲
77歳になった相撲解説者
十一月場所13日目、横綱の土俵入りが終わると狭い箇所に人が集まって放送席に目を向けていた。何事か。かつて福岡の放送席のゲストに黒木瞳さんが来たときは大変な騒ぎだったので、有名人が来たのかと思っていた。のぞいてと見ると、解説の北の富士さんが... -
大相撲
大関皆勤率番付
十一月場所は3大関が1大関になった。残った大関は貴景勝だけになった。その貴景勝も今年(2019年)は2場所連続休場している。ほかの大関も休場が目立った。その結果今年は、大関皆勤10回、休場9回となった。そこで大関の皆勤率を改めて調べてみた。対... -
大相撲
十一月場所 朝乃山15番勝負2
9日目 大栄翔戦めきめき力をつけてきた突き押しの大栄翔。朝乃山考えて立ち合いかちあげ。大栄翔突っ張りにいくが、あてがい左から引き込み、次の瞬間落ち着いてはたき込んだ。朝乃山の工夫が見られた一番。7勝2敗10日目 明生戦 朝乃山、立ち合い鋭... -
大相撲
横綱皆勤率番付
30代半が近いせいか、白鵬、鶴竜の皆勤がままならない状態である。今年(2019年)に限っても、白鵬・鶴竜ともに半分の3場所しか皆勤していない。これまで横綱は負けが込むと、休場は常套手段になっている。横綱は、いったいどのくらい皆勤しているのか調... -
大相撲
今後も続く混迷の時代
今年(2019年)の年間最多勝は朝乃山に決まった。成績は55勝35敗であった。小結では初ということであるが、これは朝乃山の責任ではない。横綱・大関の休場の多さから来ている。これで50勝台の年間最多勝は2017年から3年連続となった。まさにどんぐりの背... -
大相撲
十一月場所 朝乃山15番勝負1
十一月場所、一段と強さと成長を見せた力士が朝乃山であった。その結果一躍大関候補に浮上してきた。そんな朝乃山の相撲を写真とともにふり返ってみよう。初日 横綱鶴竜戦鶴竜突然の休場で不戦勝スタート。1勝2日目 大関貴景勝戦 突き押しパワー相撲の... -
大相撲
横綱審議委員に欠けるモノ
横綱審議委員会が場所後、優勝白鵬を評価しつつも、かちあげ、張りさしを横綱にふさわしくないとして注文をつけた。しかし、協会はこれを一蹴したようである。以前にもにたようなことがあったが、効力はなかったということである。あるいは禁止するなら全... -
大相撲
照ノ富士の復帰街道
幕下10枚目で照ノ富士が幕下優勝して、正式に十両復帰が決定した。ここまでの道のりは長かった。また元大関が幕下以下で相撲を取るなど今までありえなかった。それだけに長くつらい相撲人生だったが、見事復帰を果たした。ここまでの照ノ富士の歩みを改め... -
大相撲
ここ3年の横綱・大関の休場率
十一月場所の横綱・大関リーグ戦は千秋楽結びの一番、白鵬対貴景勝戦の一番のみであった。こんなに寂しい取組があろうか。実は、これは十一月場所に限ったことではない。一月場所は土俵でおこなわれた横綱・大関リーグ戦は高安対豪栄道戦のみであった(白... -
大相撲
2019年十一月場所の観客数を検証する
<十一月場所のポスター>今年も、大相撲は満員札止め続きのである。相撲協会にしてみれば人気は少しも衰えず、誠にけっこうな状況である。ただ、十一月場所の満員御礼は15日間続いたが、満員札止とまではいかなかった。満員御礼の垂れ幕がさがっても、空... -
大相撲
2019年 年間最多勝最終形
十一月場所を終了したことで今年1年間の成績が確定した。九月場所までは御嶽海と阿炎が45勝で最多勝に並んでいた。それを朝乃山が1差で追走していた。すべて関脇以下である。横綱・大関が、いかに休場が影響したかを物語っている。それでは、幕内1年間... -
大相撲
■福岡千秋楽 遠い世代交代
相撲界に世代交代がきている、と言う方がいる。晩年白鵬対若手大関貴景勝の対戦は今場所唯一の横綱・大関リーグ戦である。絶対的強さが影を落としている白鵬。ここへきて調子を上げてきた。一方貴景勝は1横綱・2大関との対戦なしでずいぶん負けてきた。... -
大相撲
■福岡14日目 千秋楽へ!戦いは終わらない
万全の強さではないにしても、調子を上げてきた白鵬。一方むらっ気の相撲で7敗の窮地に追い詰められた御嶽海。勝負はこう展開した。白鵬が立ち合い鋭くぶつかると御嶽海を圧倒。すぐさま刈るような外掛けに御嶽海はくずれるしかなかった。御嶽海は白鵬の... -
大相撲
■福岡13日目 明暗を分けた白鵬と御嶽海
各段の6戦全勝同士が激突する13日目。その中の幕下で元大関照ノ富士の優勝が決まった。先場所は7番相撲で優勝を逃していた。だが、今場所は對馬洋に苦戦したが、辛抱して勝利した。幕下10枚目の全勝だけに十両復帰は決定的になった。苦難のなかの元大関... -
大相撲
■福岡12日目 忘れられた相撲は下半身で取るの教え
優勝戦線に動きがあった。2敗朝乃山がぱっとしない御嶽海の出足相撲に屈して3敗に後退した。まさにまさかの展開である。そもそもこの対戦は千秋楽と読んでいた。読み違いは勝敗にまで及んでしまった。白鵬は右四つ、遠藤は左四つだけにどういう展開にな... -
大相撲
■福岡11日目 場所の行方
11日目が終わった時点で場所の行方を書くのは異例である。それだけ読めない場所だっとも言える。白鵬は繰り上げ対戦者竜電を問題にしなかった。朝乃山も宝富士を退けた。優勝は1敗白鵬と2敗朝乃山に絞られてきた。どちらが有利か。1差をつけているだけ... -
大相撲
■福岡10日目 絞られた見どころ
5時間半かけて福岡入りした。幕内の取組に思わずエキサイトする場面は少なかった。ただ、淡々と消化していく。そんなそっけなさを感じざるを得なかった。大関を目指す御嶽海が力なく竜電に敗れる姿。それはもう大関は望むべくもない、自ら破棄したようにし... -
大相撲
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ 2019.11
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために十一月場所の10日目から千秋楽まで福岡国際センターで観戦します。同時に、土俵外の情報もお届けします。パソコンが異なりますので、四... -
大相撲
■福岡9日目 白鵬と朝乃山の優勝争いはどこまで続く
2横綱3大関がたちまち1横綱1大関へと激変した十一月場所。取組的には貴景勝対北勝富士が今日の好取組である。貴景勝は北勝富士に対し激しく突き押し、ときにはゆさぶり、最後は突き落としで決めた。北勝富士は東土俵下までころがり落ちた。一時気力を... -
大相撲
■福岡8日目 場所の崩壊?
場所入りして土俵入りまでした高安が、後半戦において突如休場を表明したのには驚かされた。どうも腰痛で歩けないとのことである。極めて珍しい考えられないケースである。高安は今場所カド番であり、これで3勝5敗となった。明日9日目の取組はない。高... -
大相撲
■福岡7日目 7日目の珍事及び横綱候補ゼロ危機
気力と闘志を欠いていた連敗三羽烏高安、貴景勝、御嶽海がそろって連敗を脱出した。七日目は気力・闘志を感じさせた。御嶽海は琴勇輝を相手に前に出る攻撃相撲で退けた。高安は突き押しが鋭い玉鷲相手に押し込まれたが、ひるむことなく反撃に出ようとした... -
大相撲
■福岡6日目 多難な場所に突入しかねない大相撲
この日も御嶽海・貴景勝・高安はそろってまた負けた。御嶽海は馬力負けすることがない宝富士に寄り切られた。貴景勝は玉鷲に圧倒され、押し出された。高安は何もできずに一方的に寄り切られた。3力士に共通することは、いまや気力・闘志が微塵も感じられ... -
大相撲
■福岡5日目 3者3様の敗北
関脇栃ノ心、新入幕若隆景が相次いで休場した。これで関取の休場は7人となった。当然取組数は減少する。その結果、横綱・大関は平幕相手の取組に変更するしかなくなる。なおかつ間延びする仕切りを見せられることになる。こうまで休場力士を多数だすと、... -
大相撲
■福岡4日目 御嶽海・高安の敗戦を考察
大関を目指す御嶽海は平幕大栄翔にもろざしに入られ、こらえる間もなくあっさり土俵を割った。この敗戦で早くも2敗となった。大関を目指す者が平幕に負けていては先行きが怪しくなる。優勝した2018年七月場所後の御嶽海の下位敗戦は以下である。九月場所... -
大相撲
■福岡3日目 朝乃山を退けた白鵬の頭脳作戦
3日目から友風が休場した。それも長期化しそうな師匠の談話である。休場者は止まることを知らない。これが毎場所繰り返されるのだから、たまらない。休場に関して無為無策を続けるなら、毎場所同じことが繰り返されることになる。それは結局看板倒れ、看... -
大相撲
■福岡2日目 本命なき場所が表面化
2日目、豪栄道が休場した。十両一山本も同様である。休場の連鎖で早くも関取4人目である。この流れではまだありそうな予感がする。体重過多を医学的、科学的に真剣に考えないと、大相撲のけが人続出は今後も続きそうである。豪栄道の休場によって横綱・... -
大相撲
■福岡初日 白鵬、危険な相手北勝富士を粉砕
横綱鶴竜が初日突然休場した。前日までその気配はまったくなかっただけに意外であった。これで鶴竜の2019年の休場率は37%になった。ここ3年では43%に上がってしまった。1年に直すと休場日数は約39日に相当する。これで横綱は片肺飛行となってしまった... -
大相撲
2019年十一月場所の視点
10日から今年最後の本場所が始まる。十一月場所の視点は何か。何を注視して観戦すべきか、改めて見ていこう。<福岡国際センター>★幕内・十両の休場者多数に歯止めはあるのかここ1年、これでもかというくらい幕内・十両の休場者は多かった。それが以下の... -
大相撲
横綱・大関に挑む10人のサムライ
2横綱・3大関が出場する十一月場所が始まる。今年は休場が目立っただけに千秋楽まで取れるかどうか懸念はある。横綱・大関に挑む関脇以下は上位に休場がなければ、東前頭3枚目の宝富士までである。関脇から東3枚目までで、ここ1年間の横綱・大関戦の... -
大相撲
御嶽海の15日間を推測する2
<御嶽海>ここからは対戦成績で負け越しの力士が5人登場する。▼対小結その2御嶽海6(××○●○○)4遠藤対戦成績は拮抗している。遠藤のうまさは四つになってこそ発揮される。御嶽海はそれを封じるために突き押しからどんどん前に出る相撲を取りたいところ... -
大相撲
御嶽海の15日間を推測する1
九月場所優勝の御嶽海が大関取りを口にしている。意欲十分とみた。昨年(2018年)の初優勝後の場所は、地元長野のメディアが取材に来ていたが、期待に応えられず9勝6敗に終わった。それだけに今度は、という思いを強く感じる。大関昇進のノルマは12勝と... -
大相撲
学生出身朝乃山の可能性
十一月場所の番付は久々に小結4人となった。阿炎、遠藤、北勝富士、朝乃山と手強い力士がそろった。このなかで強さが一段とアップし、成長の跡が最も見られる小結は朝乃山である。強さへの意欲も十分うかがえる。まだ上が目指せる逸材である。<九月場所... -
大相撲
休場が気になる両横綱
横綱というと、優勝争いをひっぱり、最終的に優勝してしまう特別な存在である。ところが現在の鶴竜・白鵬の両横綱はそこまでいっていない。実に休場が多いのである。先場所の九月場所、白鵬は初日北勝富士に敗れると、2日目から突然休場してしまった。鶴... -
大相撲
大関優勝あれこれ
大関の優勝がとだえて久しい。平成29年一月場所の稀勢の里が最後の大関優勝となっている。優勝制度が協会制定となったのは大正15年からである。先場所の御嶽海優勝まで461場所経過した。そのうち大関の優勝は110場所ある。全体の約23.9%である。<優勝稀... -
大相撲
2019年の力士数の変遷
「少子化=人口減少」。日本は間違いなく人口減少社会に陥っている。30年で2000万人以上減少する予想が出ている。高齢化社会がすすみ、労働人口も深刻である。2065年には65歳以上が4割弱になりそうである。こうした傾向は当然大相撲の力士数に影響を及ぼ... -
大相撲
大関復帰後の不成績
九月場所、関脇貴景勝は12勝優勝同点で大関に復帰した。大関降格直後12勝での復帰は最高成績である。大関降格直後の場所で10勝以上の成績で、大関に復帰できる規定は昭和44年七月場所から施行された。その後大関から降格したのは22例。そのうち大関に復帰... -
大相撲
婚約は高安に転機をもたらすか
かねてから報道されていた大関高安と演歌歌手杜このみさんとの婚約発表記者会見が31日大野城市のホテルでおこなわれた。力士と演歌歌手の組み合わせにはさすがに驚かされた。年齢は杜このみさんが上であり、いわば姉さん女房になるわけである。<高安>あ... -
大相撲
若隆景の出世街道
大波3兄弟の末弟、若隆景が入幕を果たした。三段目付出ながら2年4場所とスピード出世である。なお、同じ三段目付出の豊山は1年1場所という超スピード出世で入幕している。若隆景の祖父は昭和22年から34年まで幕内で活躍した時津風(元双葉山)部屋の... -
大相撲
小結4人!粋な計らいの十一月場所番付
1年納めの十一月場所の番付が発表された。予想に反し、でもヒットだった点は小結を増やして4人にしたことである。先場所小結で勝ち越した阿炎・遠藤は地位を守ったことになる。これに加えて前頭東筆頭9勝6敗の北勝富士、西2枚目朝乃山10勝5敗を小結... -
大相撲
2010年の事件簿
暴行問題は拓郎さんで終了と思いたいところだが、そうは言い切れないところに苦悩がある。しかし、暴力団との関係断絶は果たせたと見て間違いないようである。しかし、この問題も古くからの癒着で、特に問題となっていた2010年は根が深かった。琴光喜野球... -
大相撲
忘れられない新弟子暴行死事件
呼出拓郎さんの退職がスポーツ新聞に小さな記事で伝えられていた。暴行による処分で去りゆく者は後をたたない。平成26年の春日野部屋で兄弟子が弟弟子に顎を骨折する事件は、処分によるものではないが、両者ともすでに相撲界を去っている。ところで、今十... -
大相撲
続 記録からみた優勝決定戦
九月場所、関脇御嶽海対関脇貴景勝の優勝決定戦は78回目であった。御嶽海は優勝決定戦で関脇として8人目の優勝を飾った。優勝決定戦で関脇優勝したのは以下である。増位山朝汐佐田の山長谷川千代の富士千代大海出島御嶽海<御嶽海>優勝決定戦最多優勝は... -
大相撲
記録からみた優勝決定戦
九月場所は関脇御嶽海と関脇貴景勝の間で優勝決定戦がおこなわれた。その結果御嶽海が2回目の優勝を達成した。関脇同士の優勝決定戦は史上初であった。平成24年は五月場所では、史上初の平幕同士の優勝決定戦があった。旭天鵬が栃煌山に勝って初優勝した... -
大相撲
神風が見た強豪ベスト10をほかと比較
相撲解説者神風さんはあまり知られていないが、この目で見た強豪ベスト10をあげている。対象は玉錦から千代の富士までである。ただし、千代の富士はまだ現役であり、神風さんが発表した時点では昭和62年一月場所までの千代の富士と推測される。その時点の... -
大相撲
名解説者!神風
神風正一と聞いて相撲ファンは何をイメージするのか。上手投げを引きさげて活躍した力士。番付に不満をもってあっさりやめてしまった方。それよりも多くのファンに一番なじみがあるのは、相撲放送の解説者ではないだろうか。NKKの大相撲中継で一時代を... -
大相撲
相撲の神様幡瀬川
三賞誕生(昭和22年秋場所)以前にも、当然相撲のうまさ、技のきれに生きた力士はいた。その力士は名人を超えて神様と呼ばれた。相撲の神様である。その力士は幡瀬川である。入門は楯山(元友響)部屋であったが、実質の師匠は現役の清瀬川であった。昭和... -
大相撲
嘉風の出世街道
九月場所、十両の嘉風が休場後、引退を発表した。このままでは次の場所幕下落ちになるため、決意した。37歳であった。年寄り中村を襲名した。<嘉風最後の一番 徳勝龍戦>嘉風は横綱中の大横綱双葉山、大関千代大海を生んだ大分県出身である。中学時代に... -
大相撲
相撲界!終わりなき暴行
呼出の最高位立呼出の拓郎の暴行が発覚した。10月8日の糸魚川巡業で後輩の呼出が客席で弁当を食べていた。「なぜこんな所で食事をしているんだ」と頭を拳で殴った。さらに「なぜ注意しないのか」と幕下の呼出の背中をたたいたという。2人にケガはない。... -
大相撲
横綱大関
九月場所優勝した御嶽海は、十一月場所大関を目指すという。近年大関昇進の目安は直近3場所で33勝である。だとすると御嶽海が大関に昇進するためには、十一月場所で12勝3敗が求められることになる。ところで大関昇進はなぜ目安なのだろうか。はっきり基... -
大相撲
大関の優勝間隔
九月場所、2横綱が休場したにも関らず、大関は優勝争いに加われなかった。豪栄道は10勝、栃ノ心にいたっては負け越しなのだから話にならない。これで大関の優勝なしは16場所連続となり、継続中である。平成29年一月場所の大関稀勢の里の優勝以降大関の優... -
大相撲
元大関の涙の敢闘賞
九月場所、優勝同点で優勝争いを盛り上げた関脇貴景勝に三賞はなかった。なぜなかったのか。元大関だからか。貴景勝が優勝した場合、関脇以下の優勝で三賞なしという奇妙な記録をつくることになるところだった。この記録の持ち主は過去朝汐と大鵬のみであ... -
大相撲
関脇以下の2回優勝2
昭和49年十一月場所、千秋楽を迎えて横綱北の湖2敗、小結魁傑3敗であった。魁傑は前日伏兵の大鷲に敗れていた。北の湖の千秋楽の対戦相手の横綱輪島は不調で8勝6敗であった。それだけに流れは北の湖に傾きつつあった。魁傑は平幕の福の花に勝って3敗... -
大相撲
関脇以下の2回優勝1
九月場所、御嶽海が2回目の優勝を成し遂げた。関脇で2回優勝は昭和32年の朝汐以来と報じたメディアがあった。朝汐は最初の優勝は9勝-9勝-12勝優勝で大関昇進はならなかった。ところが2回目の優勝は8勝-8勝-13勝優勝で大関に昇進した。昭和30年... -
大相撲
技能力士4
F1相撲といわれるほどスピード相撲を取った のが、2代目琴錦(現朝日山親方)である。 技能賞は8回受賞している。これは鶴ヶ嶺の 10回、栃錦の9回についで第3位の受賞回数 である。スピード相撲というと前褌を取って 走った柏戸、左四つ右上手を取る... -
大相撲
豊昇龍の朝青龍超え発言
<豊昇龍>九月場所、幕下の豊昇龍が苦労しながらも勝ち越しを決めた。それだけではない。十両昇進が決定したのである。地位は幕下東5枚目なので、4勝3敗なら通常は上がらない。だが、嘉風の引退と十両からの降格力士が多く、ラッキーな十両昇進となっ... -
大相撲
阿武松の系統
最近元益荒雄が退職し、元大道が阿武松部屋を継ぐことになった。元益荒雄は任期途中であり、突然な出来事であった。表向きは体調面がよくないとのことだが、実際は精神的に落ち込んでいるという話が伝わってきている。部屋を継ぐといっても最終的に建物は... -
大相撲
2020年土俵の目撃者カレンダー
七月場所の前売曜日が変わります。興味深いテーマをこれからもお届けします。マーク2カ所をクリックして支援してください。よしなに↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓にほんブログ村 相撲 ブログランキングへ ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ -
大相撲
部屋別力士数番付
最近井筒部屋が師匠の急死により、鶴竜ら所属力士3人は陸奥部屋へ移籍した。また、阿武松部屋は任期途中で師匠の元益荒雄が退職することになり、元大道が部屋を継ぐことになった。その相撲部屋は現在45あるが、弟子はどれくらいいるのだろうか、調べてみ... -
大相撲
5場所経過した2019年 年間最多勝レース
七月場所まで休場がありながら鶴竜と白鵬が争っていた年間最多勝レースは、5場所経過して、どのように変化したか。九月場所は、横綱・大関が3人休場した。これがどのような影響を与えたか。5場所までの経過をまとめてみた。なお、対象は5場所幕内に在... -
大相撲
大盛況の中、稀勢の里髷との別れの日
それは一通のメールで始まった。稀勢の里の引退相撲が大行列だというのだ。大勢の人が入り口に集中しているのか。と思っていたが、そうではなかった。入場しようとする方が長蛇の列をつくっていたのだ。それは正門から南門を曲がり、さらに先にのびている... -
大相撲
里山引退相撲レポート
里山の引退相撲が国技館でおこなわれた。学生出身だけに母校の各学生が国技館をいくらか占めた。9月28日、里山引退相撲の様子を追ってみよう。<ファンに対応する里山>エントランス前には里山がファンに対応していた。人、人、人が里山を取り囲む。そば... -
大相撲
貴ノ富士暴行事件の行く末
あまりにも悪質として協会が発表した事案に、貴ノ富士の差別・侮蔑発言があった。仕事ができない、遅い新弟子に対して、障がい者、ひよこ、にわとり、地鶏などと呼び、しかも返事はハイではなく、コケと言えと強要していたという。ここにいたっては貴ノ富... -
大相撲
くだされた暴行2度目の処分
貴ノ富士をめぐる2度目の暴行事件。これまでの動きだが、暴行の相手はいずれも立場の弱い付け人である。1度目は前名の貴公俊のとき、支度部屋というまわりの目がある中での暴行だった。2度目はそうでなかったが、被害者の姿が部屋から消えてしまい、発... -
大相撲
井筒部屋の消滅
<井筒親方の訃報を伝える日刊スポーツ> 九月場所九日目、元逆鉾の井筒親方が亡くなられた。58歳という若さであった。九月場所前から体調が悪く入院していたという。原因は千代の富士と同じすい臓がんとみられる。24日通夜、25日告別式がおこなわれた。... -
大相撲
2019年十一月場所チケット事情
2019年から十一月場所のチケットが九月場所7日目発売に変更になった。これが今年の途中から変更になったため、周知徹底されていない面が残った。現に初日前日に初めて知ったという方に出会った。随分早い前売り開始で予定が立つのだろうか。また、場所中... -
大相撲
2019年九月場所総評
★両横綱をはじめ休場者が多数出た。休場者及び出場停止者は9人に及んだ。鶴竜(途中休場)白鵬(途中休場)高安(全休)逸ノ城(途中休場)妙義龍(途中休場後再出場)豊ノ島(途中休場)嘉風(初日から休場後引退)青狼(途中休場後再出場再休場)貴ノ富... -
大相撲
■秋千秋楽 優勝御嶽海の大関取り
近年関脇以下の初優勝が珍しくなくなった。栃ノ心御嶽海貴景勝玉鷲朝乃山九月場所は、関脇以下初優勝組から2回目の優勝力士をだすのか。それとも初優勝力士がまだ続くのか。千秋楽に結果が出る。まず、3敗同士の関脇貴景勝と平幕隠岐の海が対戦した。隠... -
大相撲
■秋14日目 あってもいい幕内2部優勝
もはや、白鵬・鶴竜・高安不在のなかで低レベルの優勝争いを語るのは、気が進まない。だが、触れないわけにはいかない。まず新入幕の剣翔。にわかに浮上しただけに当然上位好調組との対戦は皆無である。この日の対戦相手は琴勇輝。相撲は琴勇輝のパワーに... -
大相撲
■秋13日目 今後もおこりえる混乱場所
貴景勝が、対戦成績で負け越している力士の一人が豪栄道である。貴景勝対豪栄道、結びの一番は思いがけない展開となった。貴景勝低くあたりにいくところ、豪栄道は左上手を取ってすぐさま投げにいって、勝負は一瞬のうちに決まった。貴景勝の2敗単独トッ... -
大相撲
■秋12日目 向かう先はクライマックスなき場所
2敗明生対3敗隠岐の海の直接対決が、ようやく実現した。いささか遅すぎた感は否めない。相撲は立ち合いあたりあったが、明生が低くはいった。それでも隠岐の海が果敢に出る。明生後退し、腰がくずれるところ、隠岐の海が押し出した。これでともに3敗で... -
大相撲
■秋11日目 明暗分けた2敗組
5人が2敗といっても同列ではない。明生・隠岐の海は上位の強豪との対戦は皆無である。今後明生・隠岐の海と上位好調組の取組は、組んだとしても2番くらいになる恐れがある。審判部に「喝」をいれるためには、彼らのなかから優勝したほうがいいのかもし... -
大相撲
■秋10日目 5人が2敗で並んだ日
8勝1敗明生対6勝3敗新入幕剣翔、8勝1敗隠岐の海対4勝5敗佐田の海、まったく興味がわかない取組である。しかし、勝負は剣翔と佐田の海が勝った。それは結果であって、それでも取組的にわくわく感がないことに変わりなかった。2敗になっても明生と... -
大相撲
■秋9日目 長足の進歩朝乃山
白星の積み重ねは、ときとして力士に勢いをもたらす。それが8戦全勝の隠岐の海である。だから3勝5敗の竜電は全勝の止め役にはならないと思い、前日(8日目)は平凡な取組と書いてしまった。竜電には失礼してしまった。隠岐の海対竜電はまったく誰も予... -
大相撲
■秋8日目 忘れてはいけない教訓
3連敗していた鶴竜がついに休場した。いかにも負けが込んだから休場した印象はぬぐえない。これで2横綱が休場という惨憺たる場所になってきた。もう年齢的にも横綱に大きな期待をもてないことを証明してしまった。それでは横綱にとって代るのは大関かと... -
大相撲
■秋7日目 絶対的強者不在の時代
まず、上位1敗組では小結遠藤が登場。対戦相手は同じ小結の阿炎である。四つでうまさを発揮する遠藤か。突き押しの阿炎か。相撲という競技は離れての戦いと組んでの戦いの両面がある珍しい格闘技である。相撲は阿炎が激しく突きたて、遠藤は後退。最後は... -
大相撲
■秋6日目 波乱の予感
横綱鶴竜が、大栄翔の果敢な押しにいなしで対応。しかし、大栄翔はくずれない。ひたすら押し続ける。鶴竜、かわさんとしたが、大栄翔つけいって、そのまま向こう正面に押し出した。鶴竜はまさかの連敗である。充実・安定・好調の鶴竜はこの2日間でたちま... -
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■秋5日目この2番!貴景勝対北勝富士・鶴竜対朝乃山
貴景勝が対戦圏内で、対戦成績で負け越している力士は、鶴竜、豪栄道、御嶽海の3人だけである。白鵬、高安は休場だから除外される。それでも北勝富士は、あなどれない相手である。押し相撲は押されると弱いと言われる。北勝富士の馬力は貴景勝を後退させ... -
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■秋4日目 暗転の栃ノ心
貴景勝は上位初挑戦の友風を問題にしないで、一気に押し出した。貴景勝は本来の調子に戻ってきた。鶴竜は逸ノ城相手に落ち着いて、一蹴した。鶴竜の安定性は変わらず、好調が続いている。この日は、豪栄道が目の覚めるような速攻で北勝富士を一気に押し出... -
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■秋3日目 高安・白鵬の休場がもたらしたモノ
鶴竜が立ち合いから果敢に碧山を攻め、機を見てはたき込んだ。鶴竜の相撲は安定している。ここまでは優勝を争える第一候補である。それでは第二候補はというと、白鵬が休場したため、該当する力士が見当たらない。大関は期待できない。2ケタがあげられな... -
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■秋2日目 明暗を分けた気になる3力士
初日取っただけで白鵬が休場してしまった。これにはさすがにあっけにとられた。かつては超人白鵬といっていたが、いまは生身の人間に戻ってしまった。今年にはいって3度目の休場である。限界が近づいているような気がする。優勝回数はもう増えることはな... -
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■秋初日 気になる負け方・勝ち方
パワー相撲のあたり、一気の出足ほど危険なモノはない。初日の取組で白鵬の対戦相手が一番難しい。その相手は北勝富士である。白鵬張り差しにいくも、脇があいたところを北勝富士が右差しを深くさす。白鵬、体が起き気味。北勝富士がそのままいっぺんに走... -
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2019年九月場所の視点
このところ引退ラッシュである。九月場所後には元里山、元稀勢の里の引退相撲がある。一月場所後には元豪風の引退相撲がおこなわれる。元豪風は今日7日相撲塾で、体重減の近況、入門のいきさつや隠岐の海との関係、2度の一本背負い秘話など、楽しい話を... -
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2019年九月横綱・大関に挑む11人のサムライ
2横綱3大関が勢ぞろいする、とはいかなかった。高安が初日から休場することになった。残った横綱・大関も、千秋楽まで取りきるかは、わからない。横綱・大関に挑む力士は前頭西4枚目正代までである。ただし、貴景勝は元大関のプライドから、挑むサムラ... -
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御嶽海のとてつもない記録の予感
御嶽海は九月場所を東関脇で迎える。これで16場所連続関脇・小結在位場所数を続けていることになる。スタートは2017年三月場所である。本来御嶽海は大関を目指していただきたいのだが、初優勝以降いっこうに2ケタ勝利があげられないでいる。このままでは... -
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千代の富士との比較でみる30歳以降の白鵬
年6場所時代の大横綱は30歳をすぎたら引退が近かった。大鵬は30歳以降6場所しか務めていない。北の湖は11場所である。例外は千代の富士で36場所務めている。白鵬は数々の大記録をうちたてた。ここではあえて30歳以降の白鵬に焦点をあててみよう。<白鵬... -
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2019年九月場所前稽古総見見聞記
本来五月場所前に行われる公開稽古総見は、10連休の前に実施の延期を余儀なくされた。それが九月場所前の今日8月31日に実施された。今回も5時半に国技館に着いた。櫓より前の位置に並んだ。4列に並び直すとチケット売り場の前にまで来た。先頭は徹夜だ... -
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鶴竜をめぐる優勝記録
七月場所、6回目の優勝を飾った鶴竜。以前熱狂的な鶴竜ファンと5回は優勝しときたいと話したことがあったが、それを上まわったことになる。本人はさらに2ケタ優勝を目指すようだが、それは容易ではない気がする。鶴竜が初優勝したのは、平成26年三月場... -
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技能力士3
押しの技能を認められた力士が大受である。貴ノ花とともに将来を期待される力士であった。新入幕から技能賞を受賞した。押しは左右からじわじわ押すタイプであった。大関直前の昭和48年七月場所、大受の押しは冴えまくった。手がつけられないほどの徹底し... -
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技能力士2
大鵬・柏戸の大型力士に割ってはいったのが春日野(元栃錦)部屋の小兵栃ノ海である。栃ノ海の相撲は正攻法であった。頭からあたって、両前褌を取り、しぼって拝む形で出る。手順通りに運ぶと、大鵬も柏戸も苦戦した。相撲は栃錦よりうまいと言われた。技... -
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剣翔の出世街道
剣翔は小学校から相撲を始め、相撲教室に通う相撲少年であった。高校は埼玉栄高校へ進学。さらに大学は日本大学と相撲の名門校を歩んだ。だが、アマチュア時代の実績が乏しく、大相撲は前相撲からのスタートとなった。このあたりは北勝富士、友風、志摩ノ... -
大相撲
どん詰まり感のある番付
2019年九月場所の番付が発表された。高安以外の大関が全休または不調休場で幕内上位に多くの勝ち越し力士が出た。御嶽海、阿炎、北勝富士、碧山、遠藤、大栄翔、逸ノ城。そこへ大関から降格した貴景勝が関脇に位置する。関脇か小結の枚数を増やしてもおか... -
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通算最多勝利に挑んだ魁皇の苦闘
今から8年前の平成23年七月場所、千代の富士の通算最多勝利1045勝に挑んだ力士がいた。大関魁皇である。先場所まで1044勝で記録の更新は確実と思われた。ところがふたをあけると大苦戦が待ち受けていた。初日嘉風、2日目小結豪栄道、3日目関脇鶴竜に負... -
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技能力士1
現代は重量級大相撲全盛時代で技能力士は誠に育ちにくい環境である。七月場所で炎鵬が技能賞を始めて獲得した。今後どれくらい受賞していくのか。舞の海は平成6年七月場所、5回目の受賞が最後の技能賞であり、これで終わっている。入幕から18場所目であ...