denkouriki– Author –
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大相撲
欧勝海の出世街道
欧勝海は相撲少年であった。地元石川県河北郡津幡町の相撲教室に通った。中学生のとき元琴欧洲の鳴戸から誘われていた。高校は中村(大の里)の誘いで新潟県立海洋高校に進学した。卒業後プロ入りに執着してはいなかったが、勧誘されていた鳴戸部屋に入門... -
大相撲
優勝間隔記録 2
引き続き優勝間隔12場所以上をみていこう。 北の富士大関北の富士は元千代の山の九重の独立に行動をともにした。しかし、それは分家独立を許さずを不文律にしていた出羽海部屋からの破門独立であった。その直後の場所で燃えた北の富士は初優勝を達成した。... -
大相撲
2025年十一月場所番付を読み解く
今年最終場所の番付が発表された。幕内4場所連続11勝の安青錦が東関脇に昇進した。大関への足掛かりをつかむか。高安が7勝8敗と負け越しながら東小結から西小結に留まった。該当者がいないならともかく、あまり変な前例はつくっていただきたくない。 安... -
大相撲
土俵の目撃者カレンダー2026年版
本場所の日程、チケット發売日、番付発表をのせた土俵の目撃者カレンダー2026年版が完成しました。ぜひお役立てください。 -
大相撲
優勝間隔記録 1
優勝間隔記録というと2回以上の優勝になる。対象は大正15年の公式優勝制度以降になる。間隔数字は12場所以上とした。ちなみに横綱羽黒山は11場所の優勝間隔記録をもつ。6回目優勝から7回目(最後)優勝のときである。この間羽黒山はアキレス腱を切断し... -
大相撲
安青錦に2度勝った力士
安青錦の快進撃が続いている。入幕以降4場所すべて11勝4敗である。解説の琴風氏が「この力士には上位の壁がないのでは」と語るほどである。安青錦の快進撃は今始まったわけではない。入門以降すべての場所がすばらしかった。幕下以下38勝4敗、十両22勝... -
大相撲
大の里に立ちふさがる者
優勝5回、年間5場所で61勝と年間72勝達成が有力になってきた。大の里はいまや相撲界の第一人者といっても過言ではない。ただ、絶対的強者かというとそこまでの域には達していない。全勝優勝、3連覇はまだない。すべてはこれからである。 その大の里に立... -
大相撲
大相撲知られざる?実情
大相撲の電光掲示板では幕内と十両の間に中入という文字がある。また十両最後の一番で行司はこれにて中入~と口にする。中入とは何か。十両の取組が終わって幕内の取組が始まるまでの休憩時間である。実際は幕内土俵入り、横綱土俵入りが終わってからが休... -
大相撲
白鵬は力道山的存在になれるか
10月11日相撲趣味の会の例会に参加した。毎月会員が自分の研究テーマを発表する。筆者はオブザーバーとして出席している。今回のテーマは力士出身のプロレスラーだった。 最古のプロレスラーがソラキチマツダであった。馬場・猪木時代にプロレス専門誌でそ... -
大相撲
大鵬の晩年 下
昭和45年九月場所、大鵬は12勝3敗と復調した。この場所強くなったのが初代若乃花の実弟貴ノ花だった。角界のプリンスと呼ばれ、将来が期待される逸材であり。人気があった。その貴ノ花がしぶとく食いついて大鵬を破ったのだから何かが変わった。貴ノ花は... -
大相撲
大相撲〇〇の始まり
多くの相撲ファンが大相撲を楽しむ手段はテレビ中継であろう。今はブルーレイがあるから録画をとって見直すことも可能である。大相撲を中継しているのはNHKである。これが当たり前になった。ではこのあたり前はいつから始まったかご存じだろうか。 北の富... -
大相撲
大鵬の晩年 上
大鵬の晩年は個人的には昭和44年七月場所からだと思っている。この場所柏戸が引退した。優勝争いは千秋楽を迎え、3敗横綱大鵬、大関清國・琴櫻、平幕藤ノ川となった。千秋楽は、藤ノ川が勝ち、いやなやつが来たなという表情の琴櫻が敗れた。結びは3敗同... -
大相撲
大の里の連続勝ち越し記録
大の里はスピード出世以外にもう一つの記録がある。それはデビュー以降15場所連続勝ち越し中の点である。デビューは幕下10枚目格であった。内訳は幕下2場所、十両2場所、幕内関脇以下5場所、大関4場所、横綱2場所である。成績は159勝50敗である。勝率... -
大相撲
大の里のスピード出世を比較
大相撲界のナンバー1は大の里といっていい。去る九月場所、豊昇龍と優勝をかけて激突した。これが両雄初の優勝争いであった。大の里5回優勝、豊昇龍2回で差は開いた。豊昇龍はまだ横綱優勝がない。 大の里は入幕から3場所目で初優勝した。大鵬が入幕か... -
大相撲
関脇以下最強は誰
関脇以下最強は長い間御嶽海であった。関脇・小結連続15場所在位し、関脇で3回優勝した。3回目の優勝後大関に昇進した。だが、短命で終わり元大関として現役を続けている。以前の力はすでにない。 御嶽海 御嶽海のあとは大栄翔が関脇以下最強であった。... -
大相撲
相撲部屋今昔
昭和30年の大相撲専門誌を眺めていた。相撲部屋一覧が巻末に掲載されていた。弟子がいる部屋は28あった。相撲部屋は現在45あるから70年前よりはるかに多いといえる。 昭和30年にある相撲部屋で現在も引き継がれている部屋は6部屋しかない。出羽海春日野時... -
大相撲
錦戸部屋の行方
水戸龍が九月場所限りで引退した。幕下落ちしたが最後は全休していた。水戸龍は幕内在位5場所、十両在位40場所であった。十両が長い力士であった。錦戸(元水戸泉)部屋の唯一の看板力士であった。 水戸龍 水戸龍が抜けた錦戸部屋はどうなるのか。一時は... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 10
白鵬は横綱フル出場連続48場所の記録をもっている。それだけに年間72勝以上の記録は半端ではなかった。最初の年間72勝以上は大関から横綱に昇進した平成19年であった。10勝-13勝優勝-15戦全勝優勝-11勝-13勝優勝-12勝優勝であった。九月場所、十一月... -
大相撲
幕内体重ビッグ5
現代は重量大相撲時代である。大相撲には体重制がないだけに有利に働く。入幕のころは軽量に泣いた豊昇龍は今や149キロとなった。貴乃花は曙の破壊力抜群の突き押しに対抗するために体重を増加させていった。現代の幕内重量級ビッグ5は誰か。 伯桜鵬 192... -
大相撲
豊昇龍の力量
九月場所、豊昇龍は13勝2敗の優勝同点だった。これをもって豊昇龍は復活したと言っていいのか。横綱の力量に到達したとみていいのか。つぶさに検証してみた。 九月場所横綱同士の優勝決定戦 豊昇龍は横綱直前3場所33勝でなった横綱だった。これはどう見... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 9
3代目若乃花は思いがけず横綱に昇進した。横綱在位は11場所でその内訳は以下である。12勝以上2場所10勝2場所9勝1場所7勝1場所休場(引退場所含め)6場所従って年間72勝以上には無縁であった。 3代目若乃花 武蔵丸は大関在位32場所で琴櫻と並んで横綱... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 8
再びこのテーマを展開していく。 旭富士は比較的短命の横綱だった。横綱としては1度年間で70勝をあげたことがある。ところが大関時代になんと73勝をあげている。昭和53年のことである。14勝優勝-12勝-12勝-11勝-12勝-12勝であった。これは横綱の証明... -
大相撲
興味深かった古式大相撲と現代大相撲
日本相撲協会財団設立法人100周年記念百周年場所古式大相撲と現代大相撲に行ってきた。チケットはすでに完売していた。開場は11時だったが15分前の入場となった。席は指定席だから早く行ってもどうってことはないと思いがちである。 そうではない。格安ア... -
大相撲
全日本力士選手権大会を探る
相撲仲間のT氏が全日本力士選手権大会に行ってきた。全日本力士選手権大会はある時期から観戦者は明治神宮の関係者だけになった。それ以前は誰でも入れた。だから近年は記憶から消えていた。T氏は筆者と本場所を一緒に観戦するK氏のはからいとお力添え... -
大相撲
妙義龍引退大相撲レポート
前日は雨が降る直前の天気の中並んだが、本日は一転して晴れだが暑い日になった。並んでいる方の中には日傘をさす人が目立ってきた。筆者は開場1時間前に並んだが、暑さはさすがにこたえた。前日よりは前の位置だった。周囲の話では前日に続いての引退大... -
大相撲
貴景勝引退大相撲レポート
貴景勝引退大相撲が国技館でおこなわれた。正式名称は貴景勝引退湊川襲名披露大相撲である。開場は10時30分、取組開始は11時30分であった。国技館には9時45分頃着いた。南門から入るよういなっていたが、すでに長い列ができていた。その後もぞくぞく入場... -
大相撲
大の里が狙える優勝記録
九月場所、大の里は堂々たる優勝で5回目の栄冠に輝いた。横綱初優勝であり、今年3回目の優勝だった。大豊時代ではなく、実質第一人者は大の里である。大の里は今後どんな優勝記録がつくれるか、検証してみた。 優勝大の里 大の里には未知の領域がある。... -
大相撲
5場所経過した2025年年間最多勝レース
今年も早いもので5場所終了した。残すは十一月場所のみとなった。2横綱誕生で混迷の時代を脱却しつつある。それでも横綱・大関は3人しかいない手薄時代ではある。3場所、横綱・大関の途中休場があった。 年間最多勝レースはどのように展開してきたのか... -
大相撲
若くて強くてすごい奴安青錦
九月場所、安青錦の快進撃は止まることはなかった。新入幕から連続4場所2ケタ勝利を記録した。これは大の里でもなしえていない。4場所連続三賞受賞を受賞した。文句なしの活躍である。 横綱豊昇龍に連勝 幕下以下は6場所で4敗しかしていない。最低成... -
大相撲
2025年九月場所総評
★優勝争いについて 久々に横綱同士の優勝争いになった点が実によかった。豊昇龍が全勝で突っ走って先行した。大の里は序盤で1敗して追走するカタチになった。ところが豊昇龍が12日目、13日目連敗して逆に1差の追走状態になった。最後優勝決定戦になった... -
大相撲
2025年十一月場所私製番付
これは予想番付ではない。予想番付にしないのは合理性を追及したいからである。予想番付が合理性でない理由は以下にある。幕内力士は横綱・大関と対戦した力士とそうでない力士の2種類いる。これを一緒に扱うのは非合理である。 番付は基本関脇以下の成績... -
大相撲
◆25秋千秋楽 大盛り上がりの両横綱の決戦
1敗大の里対2敗豊昇龍の決戦。千秋楽結びの一番、横綱同士の優勝争い。これ以上ないカタチとなった九月場所。館内は大盛り上がりの歓声がやまない。 相撲は意外な展開になった。豊昇龍のもろ手突きに大の里はあっさり土俵を割った。大の里らしくないもろ... -
大相撲
◆25秋14日目 仰天!土壇場で琴櫻休場
まず触れられなかった13日目を振り返ってみよう。13日目は豊昇龍が琴櫻の速攻の寄りに敗れるという思いがけない結果となった。豊昇龍は連敗である。優勝争いトップだったが一転して暗雲が漂った。豊昇龍に何がおきたのか。NHK解説の神風さんは「連敗するよ... -
大相撲
◆25秋13日目の見通し
13日目は各段の6戦全勝同士がぶつかる。幕下は島津海対大雄翔の勝者が優勝となる。幕下の優勝賞金は50万円である。地力からいうと島津海が優勢。 島津海関取時代 三段目は一意(かずま)対誠雄の勝者が優勝となる。一意は先場所序二段で6勝1敗、2場所... -
大相撲
◆25秋12日目 大歓声!安青錦が豊昇龍の全勝をストップ
本日のメインエベントは結びの一番全勝豊昇龍対驚異の新人安青錦戦である。今場所の豊昇龍は別人の如く、ほぼスキのない相撲を取ってきた。豊昇龍の全勝を阻む者は誰かがテーマになってきた。といってもあとの対戦相手は若隆景、琴櫻、大の里だけである。... -
大相撲
◆25秋11日目 課題がみえた安青錦
各段の優勝候補がそろってきた11日目。十両では錦富士・朝白龍・朝乃山が2敗でトップ並走である。幕内はどう展開したか。 大関候補に浮上した安青錦は2敗同士で正代と対戦した。安青錦はここまで低い体勢と突き起こしで8勝してきた。幕内最高成績は11勝... -
大相撲
◆25秋10日目 若隆景の大関挑戦の終焉 浮上安青錦
大関を目指す若隆景は平戸海と対戦した。相撲は平戸海が下から攻めたて土俵際に追いつめた。若隆景は粘ったが、最後土俵を割った。若隆景はこれで5勝5敗となった。横綱・大関戦を残している。 若隆景平戸海に敗れ5敗 若隆景の大関挑戦は事実上終わった... -
大相撲
◆25秋9日目 場所の行方
ここまで全勝できた豊昇龍。それだけに攻略する力士の工夫がみられるようになってきた。平戸海戦がそうだった。土俵際なんとか勝った。9日目対戦する先場所優勝の琴勝峰にもそれは見られた。 琴勝峰は組んでは相撲にならない。向こう十分になられる恐れが... -
大相撲
◆25秋8日目 3強の一角が崩れた日
3強の一角が崩れた。琴櫻は1勝6敗の高安と対戦した。甘く見たわけでも、調子を落としたけでもないだろう。両者あたって右四つの体勢になった。琴櫻上手取れず。琴櫻はさみつけるように出るが高安うまく下手投げをはなち、あざやかに決まった。 琴櫻高安... -
大相撲
◆25秋7日目 安青錦長足の進歩
大関を目指す若隆景4勝2敗。未来の大関候補安青錦同じく4勝2敗。ただし、安青錦は1横綱1大関戦を終えている。両者は7日目に激突した。過去の対戦成績は1勝1敗の五分。 相撲は予想外の展開になった。両者あたって安青錦がおっつけて出て突き起こし... -
大相撲
◆25秋6日目 場所を支える横綱・大関3強
序盤を終え横綱・大関の成績は13勝2敗と好調である。豊昇龍・大の里・琴櫻の3人の序盤戦のこれまでの成績は以下である。一月場所 9勝6敗三月場所 9勝6敗五月場所 11勝4敗七月場所 8勝7敗いかに今場所が図抜けているかがわかる。 さて6日目2... -
大相撲
◆25秋5日目 万全と強さの豊昇龍
本日は浅香山(元魁皇)部屋幕下4人衆がそろって登場した。それだけではない。魁清城、小原、魁勝、魁郷はそろって全員勝利した。めったにお目にかかれない光景の5日目になった。さて、幕内はどう展開したか。 森永賞は安青錦対霧島戦となった。霧島は4... -
大相撲
◆25秋4日目 大の里に波乱!伯桜鵬に連敗
大の里のリベンジ第二弾は伯桜鵬戦である。先場所は伯桜鵬にこう負けた。大の里は立ち合い負けしたのか、まともにはたこうとした。伯桜鵬は委細かまわず出て一気に押し出した。速攻であった。大の里はこうした点を修正して臨まなければならない。 立ち合い... -
大相撲
◆25秋3日目 安青錦正攻法の相撲で大関を撃破
幕下で炎鵬が、十両で朝乃山が登場し勝って館内をわかせた3日目。幕内では相撲はどう展開したか。 本日の森永賞は横綱がらみではない。大関琴櫻対安青錦戦になった。先場所は内無双で安青錦が勝っている。1度勝つと見方が変わってくる。今度もやるのでは... -
大相撲
◆25秋2日目 大の里リベンジ相撲で連勝
安青錦対熱海富士戦は思わぬ熱戦となった。さぐりあいから右四つもぐった安青錦。下手捻り、内無双と繰り出す。残す熱海富士。攻防の中から安青錦が上手捻り。両力士が土俵に傾いた。 物言いがついた安青錦対熱海富士 行司のうちわは安青錦。物言いがつい... -
大相撲
◆25秋初日 注目の4番を分析
先場所の優勝者琴勝峰は実力者若元春とぶつかった。相撲は上位で戦ったキャリアから若元春が寄り切りで一蹴した。琴勝峰は優勝したといっても上位はそう甘くない結果となった。思い起こせば幕尻優勝した徳勝龍は翌場所4勝に終わっている。 琴勝峰、若元春... -
大相撲
2025年九月場所直前考
超人気のなかで明日から九月場所がスタートする。今日あった相撲仲間はそれなりにチケットを入手した。ただ、以前連絡を取った方は1枚も購入できなかった。大相撲は過熱時代を通りこして沸騰時代である。長年相撲を見てきたが、今が最大の人気である。 先... -
大相撲
琴勝峰の変遷
琴勝峰が新入幕を果たしたのは令和2年七月場所であった。五月場所がコロナウイルスで中止になったあとに開催された本場所であった。再入幕照ノ富士が幕尻優勝した場所でもあった。琴勝峰は20歳と若武者であった。学生出身ならできない年齢である。 新入幕... -
大相撲
安青錦の可能性
七月場所の安青錦の活躍は素晴らしかった。大関琴櫻を内無双、横綱豊昇龍を渡し込みで勝利した。初の上位で11勝4敗をあげ、金星も獲得した。初の上位戦だが大関琴櫻戦は対戦経験があった。技能賞を受賞したのは当然であった。これが入幕3場所目であった... -
大相撲
大関琴櫻の立場
クンロク大関という言葉がある。これは9勝6敗の成績しかあげられない大関のことである。だからクンロク大関は大関を揶揄した言葉である。ところが琴櫻はここ3場所8勝7敗を続けている。クンロクならねハチナナ大関なのである。 大関昇進後は3場所連続... -
大相撲
若隆景の挑戦
若隆景の大関昇進なるかの声が聞こえてくる。それは静かななかにゆるやかに聞こえてくる。五月場所12勝、七月場所10勝だから九月場所11勝なら3場所33勝になる。これが10勝-12勝なら勢いがつくのだろうが、そうでないから話題沸騰とまではいかない。 もう... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 7
隆の里は遅れてきた男だった。青森から2代目若乃花とともに夜行列車に乗って上京した。いわば隆の里と2代目若乃花は同期であった。出世は差がついた。2代目若乃花が横綱になった昭和53年五月場所後、隆の里のその時点での最高位は前頭筆頭だった。 隆の... -
大相撲
豊昇龍をめぐるif
七月場所、2度目の途中休場した豊昇龍は8月7日からの夏巡業に参加した。8月23日は左肩を痛めるアクシデントがあった。巡業の稽古は勝ち残り残りだが、横綱ともなればやろうと思えば心ゆくまでやれる。だが左肩を痛めたとなれば満足いく稽古はしにくい... -
大相撲
横綱初優勝なるか大の里
大の里は暑い七月場所を11勝4敗の成績を残した。数字的にはまずまずだが、横綱合格とはいかない。同じ横綱の豊昇龍は早々と休場した。大関琴櫻以外は関脇以下である。その中で優勝争いができなかった。4敗はすべて平幕で金星を配給し過ぎた。 九月場所、... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 6
2代目若乃花を元安藝ノ海の永田氏は北の富士級の横綱になれるとみていた。素質・素材はすばらしかった。特に柔軟性はずぬけていた。実際は北の湖の陰に隠れ、期待した域まで届かなかった。それでも年間72勝以上したことは2回あった。 2代目若乃花 最初... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 5
北の湖は新横綱の場所から連続43場所フル出場の記録をもつ。それだけに年間72勝以上に期待が膨らむ。最初の年間72勝以上は昭和49年であった。関脇から大関、大関から横綱に駆け上がった年だった。成績は73勝17敗であった。優勝は2回であった。横綱になり... -
大相撲
日翔志の出世街道
日翔志は相撲少年であった。小学校にあがる前から地元の立川錬成館相撲道場で相撲を取っていた。中学は相撲留学し、新潟県の学校に進学した。高校は名門の埼玉栄に入った。 さらに日本大学へ進学した。卒業後は日本大学事業部に就職した。実業団相撲選手兼... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 4
輪島が最初に年間72勝以上をあげたのは昭和48年だった。大関から横綱に昇進した年である。77勝12敗1休であった。全勝優勝が2回ある。最初の全勝は五月場所で横綱昇進を決定的にした。横綱北の富士・琴櫻はふるわなかた。 その前の4月に初の中国巡業があ... -
大相撲
2025年九月場所番付を読み解く
九月場所の番付が発表になった。大の里が東の正横綱についた。休場あけ豊昇龍はもう休場はできない。待ったなしである。 上位は詰まっており、成績ほどあがらなかった。10勝高安は半枚、11勝玉鷲は3枚半、9勝阿炎が1枚しか上がらなかった。新三役は安治... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 3
佐田の山から北の富士まで5年あいた。横綱がなかなか誕生しない時期であった。佐田の山・柏戸は引退し、大鵬は晩年であった。北の富士が横綱に昇進したときは勢いがあった。大関1場所横綱5場所の昭和45年、75勝15敗の成績をあげた。優勝は3回であった... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 2
大横綱の大鵬なら年間72勝以上は多いように思われた。だが、実際は2回しかない。最初は昭和37年である。横綱2場所目から7場所目である。77勝13敗であった。優勝は4回であった。 次は翌年の昭和38年である。81勝9敗であった。初めて年間勝利が80勝を超... -
大相撲
横綱の年間72勝以上 1
これまで横綱の力量の目安は年間72勝以上と記してきた。それではこれまでの横綱はどうだったのか。年6場所制は実質昭和32年九月場所から始まっている。ここでいう年間勝利は一月場所から十一月場所までである。だから昭和33年以降になる。 昭和33年以降で... -
大相撲
大相撲メカの変更予定
自分の周辺の大相撲にかかわることが変化しそうである。まだ先のことでいつということははっきりしていない。具体的にいうとパソコンとテレビである。 Windows 10のサポートは、2025年10月14日(火)に終了する。以降、MicrosoftはWindows 10向けのセキュ... -
大相撲
両横綱の1年間
大の里はここ1年で3回優勝している。ここ1年というのは2024年九月場所から2025年七月場所までである。それでいて成績は69勝21敗である。最速で横綱になった者としては数字的には物足りない。 9勝6敗が1場所ある。優勝のあとの場所である。大関時代で... -
大相撲
崩れる大相撲の法則
東京場所は一月場所、五月場所、九月場所と3場所ある。以前はこの順に人気があった。一月場所はほかにスポーツがないため相撲を見ることが多かった。風薫る5月は季節的によかった。今の5月はやや暑い。9月は台風があってやっかいな場所であった。 しか... -
大相撲
琴勝峰10番勝負 下
1(●●××××)2豊昇龍優勝者琴勝峰と横綱豊昇龍となると初の対戦になる。豊昇龍は休場明けだけにどこまで自信をもって相撲が取れるか。琴勝峰は横綱大の里に勝った経験を生かした相撲が取れるかがカギになる。相撲のスピード・集中力は豊昇龍が上である。 ... -
大相撲
暑さ続くなかの秋場所
予想していたこととはいえ、秋場所は暑い季節になる。8月下旬、猛暑が続いている。昔は暑さ寒さも彼岸までといったが、今は通用しない。昨年も暑い秋場所だった。恰好が夏と変わらなかった。 阿炎に敗れる豊昇龍 暑い中の大相撲開催のなか豊昇龍は大丈夫... -
大相撲
古式大相撲と現代大相撲チケット奮闘記
日本相撲協会財団法人設立100周年記念として百周年場所古式大相撲と現代大相撲が10月7日に実施される。火曜日の平日である。御前掛かりの土俵入り、三段構え、古式大相撲などが行われる。11時開場で17時10分までの時間である。 本日(8月23日)古式大相... -
大相撲
琴勝峰10番勝負 上
九月場所優勝琴勝峰は真価を問われる。平幕優勝の翌場所はなかなか勝ち越せない現実がある。最低成績は若浪と貴闘力の2勝13敗である。琴勝峰は気を引き締めているが、上位は強敵ぞろいである。琴勝峰は専門誌の九月場所予想番付では東5枚目である。横綱... -
大相撲
明石は初代横綱か
現在相撲協会は明石を横綱の祖としている。これは幕末の横綱陣幕久五郎が制定したものをそのまま受け入れたに過ぎない。明石は本当に横綱だったのか。そこでAIにいろいろ尋ねてみることにした。 陣幕の錦絵 Q1明石を横綱の祖とする根拠は A1明石志賀之助... -
大相撲
三段目までの最年少力士
力士の将来性をはかる要素として若さがある。年齢が若いということは先があることになる。また、成長が見込まれることになる。三段目までの最年少力士は誰か。七月場所番付をもとに8月20日時点の年齢を出してみた。 幕内藤ノ川 20歳 伊勢ノ海(元北勝鬨... -
大相撲
夏巡業に思う
夏巡業といえばひと昔前は東北・北海道を中心に行われたものである。武蔵川(元出羽ノ花)理事長の時代である。そのため七月場所は1週間早くスタートした。札幌巡業ではビール園にいけばお相撲さんがいたものである。山稽古といってにわか土俵を体育館の... -
大相撲
佐渡ヶ嶽部屋の優勝者 下
元琴櫻の佐渡ヶ嶽は平成17年十一月場所中に定年を迎えた。娘婿である琴ノ若はその場で引退し、部屋を継承した。まだ現役でやれそうだったが、弟子の育成・部屋の経営に舵を切った。元琴櫻は定年の約1年9カ月後に亡くなっている。元琴ノ若の佐渡ヶ嶽のも... -
大相撲
佐渡ヶ嶽部屋の優勝者 中
元横綱琴櫻の佐渡ヶ嶽のとき4人の優勝者をだしている。琴風についてはすでに触れた。次が思いもよらない優勝者であった。前頭13枚目の琴富士であった。平成3年七月場所のことであった。 琴富士 琴富士は大関霧島、横綱旭富士、大関小錦、関脇貴闘力を倒... -
大相撲
関脇・小結を目指す奴ら3
豪ノ山の新入幕は2023年七月場所だった。この場所で敢闘賞を獲得した。現時点で三賞受賞はこの1回である。目立った活躍がその後なかったことになる。 新入幕 初の上位は入幕3場所後だった。前頭4枚目だったが、8勝7敗と勝ち越している。大関戦は2勝... -
大相撲
佐渡ヶ嶽部屋の優勝者 上
去る七月場所は琴勝峰の優勝で幕を閉じた。琴勝峰は佐渡ヶ嶽部屋10人目の優勝力士である。優勝力士を10人も輩出すれば名門といっていい。ちなみに出羽海部屋は大正15年の公式優勝制度以降では12人である。これまでの9人をあげられればあなたは相撲通であ... -
大相撲
関脇・小結を目指す奴ら2
七月場所、熱海富士は11勝4敗で久々に存在感を示した。大関琴櫻にも勝利した。今年の一月場所は優勝豊昇龍に勝ちながら5勝10敗と大敗した。その後上位を離れる場所が続いた。来たる九月場所は上位に戻ってくる。 熱海富士が入幕したのは2022年十一月場所... -
大相撲
令和平幕優勝事情
去る七月場所、平幕の琴勝峰が優勝して幕を閉じた。令和に入って9回目の平幕優勝であった。令和はすでに37場所経過した。平幕優勝率は24%になる。1年で1.5場所あることになる。 令和の始まりとともに平幕優勝は始まった。優勝者は朝乃山であった。千秋... -
大相撲
関脇・小結を目指す奴ら1
七月場所東前頭筆頭で11勝をあげた安青錦。安青錦の小結は確実であろう。入幕から4場所目の快挙になる。脅威の新人はまだ続いている。西小結なら九月場所初日は横綱大の里と対戦することが予想される。 まだ関脇・小結に達したことがない奴らがいる。七月... -
大相撲
大相撲チケット販売の変遷
九月場所のチケットの行方が凄いことになっている。古い相撲の友人が嘆いていた。「一枚も取れませんでした。リセールで取れなければ国技館から引退しようと思います」この友人とはIGアリーナで会ったばかりであった。昔草相撲大会に出た仲でもあった。 ... -
大相撲
2025年九月場所チケット事情
8月9日土曜日は九月場所のチケットの一般発売日である。現代はインターネットやコンビニで主に求める。ほかに電話、国技館サービス会社などがある。ひと昔前は国技館窓口やチケットぴあ店があったが、今はない。 九月場所チケットはわずか40分で完売した... -
大相撲
重量級大相撲を生き抜く奴ら
現代は重量級大相撲時代である。150キロ級は珍しくない。ひと昔前は150キロといえば巨漢だった。北の富士・玉の海は130キロ台だった。重量級大相撲で生き抜く奴らがいる。 ◆114キロ翠富士 最高位前1 幕内最軽量。それでいて幕内を維持している。2025年七... -
大相撲
入門以降勝ち越し続く大の里・安青錦
大の里と安青錦には共通点がある。それは入幕まですべて勝ち越しで上がったことである。安青錦は前相撲から、大の里は幕下付け出し10枚目格からであった。連続アマ横綱となった大の里だけに特別扱いだった。現在は幕下最下位付け出しと規定されている。 大... -
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優勝を争ったことがない大の里と豊昇龍
今年の一月場所後、横綱豊昇龍が誕生した。さほど間をあけず、五月場所後横綱大の里が決定した。番付の東西に横綱がそろったことで新しい時代が始まったように思える。しかし、冷静に考えるとこれは錯覚であることがわかる。 これまで大の里と豊昇龍が優勝... -
大相撲
写真でみる安青錦の技能
七月場所、安青錦は初の上位11勝4敗で技能賞を受賞した。1年前は幕下だっただけに超スピード成長である。いまや人気は急上昇中である。あらためて技の相撲を写真で振り返ってみよう。 2024年3月三段目安青錦(裾払い)麟虎 2024年5月幕下安青錦(上手... -
大相撲
20歳以下の新入幕力士続編
以前20歳以下の新入幕力士を13回に渡り連載した。そのときは阿武咲が最後の力士だった。その後誕生した20歳以下の新入幕力士がいる。彼らについて触れてみたい。 ■琴勝峰去る七月場所で初優勝した。2020年七月場所、20歳で入幕したから期待は大きかった。... -
大相撲
伝統の四股名
九月場所、錦木が幕内に復帰しそうである。錦木は伊勢ノ海部屋の所属力士である。この部屋は伝統的な四股名をつける傾向がある。先の若碇改め藤ノ川もそうである。錦木はどうか。 幕内力士は江戸時代に集中している。天明 錦木 最高位大関文化 錦木 最... -
大相撲
1年間横綱優勝なし
七月場所、新横綱大の里の優勝は遠かった。番付上では事実上のナンバーワンでありながら、平幕に4敗した。その中には幕内下位が含まれている。優勝を争う直接対決で琴勝峰に負けていては優勝ができるはずなかった。 これで、1年間横綱の優勝がなかったこ... -
大相撲
豊昇龍包囲網
七月場所、横綱豊昇龍は1勝3敗と負けが込んで途中休場に追い込まれた。若元春、安青錦、阿炎と平幕に敗れ、金星を配給する結果となった。3力士は勝つべくして勝っている。豊昇龍の負けは取りこぼしとはいえない内容だった。 安青錦の渡し込みに敗れた豊... -
大相撲
2025年七月場所放送事情
通常国会は6月までである。特別な審議がない限り、七月場所中大相撲中継の天敵国会中継はない。ただ、8日目に参議院選挙があった。午後8時前から選挙速報が放送され、一部影響した。 なお、IGアリーナではラウンジ席の高い位置に正面カメラが設置された... -
大相撲
4場所経過した2025年年間最多勝レース
七月場所が終了したことで、今年の本場所は4場所終了したことになる。夏が終われば今年は残り4カ月とかつて言われた。今は夏が延びている。8月と9月の服装が同じである。七月場所は琴勝峰が思いがけず優勝したが、年間最多勝レースへの影響はほとんど... -
大相撲
新横綱場所!輪島と大の里を比較
長年に渡り、学生出身の横綱は輪島だけだった。輪島が横綱としてとして登場したのは昭和48年七月場所だった。旭富士は中退のため、学生出身にカウントされていない。輪島から半世紀以上を経て学生出身の横綱大の里が誕生した。 新横綱の場所輪島は11勝4敗... -
大相撲
2025年七月場所総評
★新会場IGアリーナに関して 2階からの入場で、マス席・たまりに行くのにわずか4通路しかない。正面イス席のラウンジ席は封鎖されて特別席になっている。一言でいうと利便性の悪い会場である。帰りはわざわざ遠回りをさせている。また、3階から5階が使... -
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2025年九月場所私製番付
これは予想番付ではなく、私製番付である。幕内は横綱・大関と対戦する力士とそうでない力士の2部制である。これを一緒にして番付を編成するのは不合理である。七月場所横綱・大関と対戦した関脇以下の力士は以下である。霧島 0勝2敗若隆景1勝1敗欧... -
大相撲
◆25名古屋千秋楽 一瞬の勝負で琴勝峰が初優勝
新会場IGアリーナで迎えた初日もついに千秋楽を迎えた。おそらく誰も予想できなかった展開で迎えた。チケットは早々と完売した。大相撲の加熱は誰が優勝するかわからない点にある。さて千秋楽はどうなったか。 2敗琴勝峰か3敗安青錦か。優勝の行方はこ... -
大相撲
◆25名古屋14日目 優勝混沌の原因は横綱にある
優勝争いはすべて平幕である。混沌となった優勝争い。そうなった原因は大の里にある。すでに4敗してしまった。それもすべて平幕に敗れた金星配給である。横綱として場所をしめたとはいかなかった。3連覇は夢のまた夢で遠のいた。 むろん途中休場した横綱... -
大相撲
◆25名古屋13日目 大の里4敗!優勝争い終焉か
各段の優勝が決まった。三段目小林、幕下朝白龍である。朝白龍の十両入りは決定的である。序二段は優勝決定戦、序ノ口は優勝決定巴戦になる。千秋楽に行われる。 3敗大の里は2敗琴勝峰と対戦した。前日大の里はどこか変と記したが、琴勝峰には着実に勝っ... -
大相撲
◆25名古屋12日目 大の里はどこか変
2敗一山本と3敗大の里が結びで対戦し、波乱の一番となった。何を思ったのか大の里ははたきに出た。出る一山本が倒れ込んだ。物言いがついて長い協議になった。相撲は内容なき一番というか、ひどい一番だった。そうなった原因は大の里にある。横綱が取る... -
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◆25名古屋11日目 優勝戦線2敗4人すべて平幕
整理しておこう。10日目を終えて優勝戦線は以下である。1敗一山本、上位2敗霧島、安青錦、玉鷲である。このうち1敗力士と上位の未対戦は以下である。一山本対霧島一山本対安青錦一山本対玉鷲霧島対玉鷲安青錦対玉鷲幕内下位の2敗が草野、琴勝峰、御嶽... -
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25名古屋10日目 大の里に乱れ!優勝の行方混沌
9日目まで1敗一山本、2敗7人いるが、10日目直接対決は2敗同士の大の里対玉鷲戦だけである。一山本の1敗は平戸海によるものである。一山本は上位の2敗力士とは無対戦である。番付が比較的近い玉鷲戦もまだない。幕内下位3人との対戦もない。ないな...