denkouriki– Author –
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佐渡ヶ嶽部屋の優勝者 下
元琴櫻の佐渡ヶ嶽は平成17年十一月場所中に定年を迎えた。娘婿である琴ノ若はその場で引退し、部屋を継承した。まだ現役でやれそうだったが、弟子の育成・部屋の経営に舵を切った。元琴櫻は定年の約1年9カ月後に亡くなっている。元琴ノ若の佐渡ヶ嶽のも... -
佐渡ヶ嶽部屋の優勝者 中
元横綱琴櫻の佐渡ヶ嶽のとき4人の優勝者をだしている。琴風についてはすでに触れた。次が思いもよらない優勝者であった。前頭13枚目の琴富士であった。平成3年七月場所のことであった。 琴富士 琴富士は大関霧島、横綱旭富士、大関小錦、関脇貴闘力を倒... -
関脇・小結を目指す奴ら3
豪ノ山の新入幕は2023年七月場所だった。この場所で敢闘賞を獲得した。現時点で三賞受賞はこの1回である。目立った活躍がその後なかったことになる。 新入幕 初の上位は入幕3場所後だった。前頭4枚目だったが、8勝7敗と勝ち越している。大関戦は2勝... -
佐渡ヶ嶽部屋の優勝者 上
去る七月場所は琴勝峰の優勝で幕を閉じた。琴勝峰は佐渡ヶ嶽部屋10人目の優勝力士である。優勝力士を10人も輩出すれば名門といっていい。ちなみに出羽海部屋は大正15年の公式優勝制度以降では12人である。これまでの9人をあげられればあなたは相撲通であ... -
関脇・小結を目指す奴ら2
七月場所、熱海富士は11勝4敗で久々に存在感を示した。大関琴櫻にも勝利した。今年の一月場所は優勝豊昇龍に勝ちながら5勝10敗と大敗した。その後上位を離れる場所が続いた。来たる九月場所は上位に戻ってくる。 熱海富士が入幕したのは2022年十一月場所... -
令和平幕優勝事情
去る七月場所、平幕の琴勝峰が優勝して幕を閉じた。令和に入って9回目の平幕優勝であった。令和はすでに37場所経過した。平幕優勝率は24%になる。1年で1.5場所あることになる。 令和の始まりとともに平幕優勝は始まった。優勝者は朝乃山であった。千秋... -
関脇・小結を目指す奴ら1
七月場所東前頭筆頭で11勝をあげた安青錦。安青錦の小結は確実であろう。入幕から4場所目の快挙になる。脅威の新人はまだ続いている。西小結なら九月場所初日は横綱大の里と対戦することが予想される。 まだ関脇・小結に達したことがない奴らがいる。七月... -
大相撲チケット販売の変遷
九月場所のチケットの行方が凄いことになっている。古い相撲の友人が嘆いていた。「一枚も取れませんでした。リセールで取れなければ国技館から引退しようと思います」この友人とはIGアリーナで会ったばかりであった。昔草相撲大会に出た仲でもあった。 ... -
2025年九月場所チケット事情
8月9日土曜日は九月場所のチケットの一般発売日である。現代はインターネットやコンビニで主に求める。ほかに電話、国技館サービス会社などがある。ひと昔前は国技館窓口やチケットぴあ店があったが、今はない。 九月場所チケットはわずか40分で完売した... -
重量級大相撲を生き抜く奴ら
現代は重量級大相撲時代である。150キロ級は珍しくない。ひと昔前は150キロといえば巨漢だった。北の富士・玉の海は130キロ台だった。重量級大相撲で生き抜く奴らがいる。 ◆114キロ翠富士 最高位前1 幕内最軽量。それでいて幕内を維持している。2025年七... -
入門以降勝ち越し続く大の里・安青錦
大の里と安青錦には共通点がある。それは入幕まですべて勝ち越しで上がったことである。安青錦は前相撲から、大の里は幕下付け出し10枚目格からであった。連続アマ横綱となった大の里だけに特別扱いだった。現在は幕下最下位付け出しと規定されている。 大... -
優勝を争ったことがない大の里と豊昇龍
今年の一月場所後、横綱豊昇龍が誕生した。さほど間をあけず、五月場所後横綱大の里が決定した。番付の東西に横綱がそろったことで新しい時代が始まったように思える。しかし、冷静に考えるとこれは錯覚であることがわかる。 これまで大の里と豊昇龍が優勝... -
写真でみる安青錦の技能
七月場所、安青錦は初の上位11勝4敗で技能賞を受賞した。1年前は幕下だっただけに超スピード成長である。いまや人気は急上昇中である。あらためて技の相撲を写真で振り返ってみよう。 2024年3月三段目安青錦(裾払い)麟虎 2024年5月幕下安青錦(上手... -
20歳以下の新入幕力士続編
以前20歳以下の新入幕力士を13回に渡り連載した。そのときは阿武咲が最後の力士だった。その後誕生した20歳以下の新入幕力士がいる。彼らについて触れてみたい。 ■琴勝峰去る七月場所で初優勝した。2020年七月場所、20歳で入幕したから期待は大きかった。... -
伝統の四股名
九月場所、錦木が幕内に復帰しそうである。錦木は伊勢ノ海部屋の所属力士である。この部屋は伝統的な四股名をつける傾向がある。先の若碇改め藤ノ川もそうである。錦木はどうか。 幕内力士は江戸時代に集中している。天明 錦木 最高位大関文化 錦木 最... -
1年間横綱優勝なし
七月場所、新横綱大の里の優勝は遠かった。番付上では事実上のナンバーワンでありながら、平幕に4敗した。その中には幕内下位が含まれている。優勝を争う直接対決で琴勝峰に負けていては優勝ができるはずなかった。 これで、1年間横綱の優勝がなかったこ... -
豊昇龍包囲網
七月場所、横綱豊昇龍は1勝3敗と負けが込んで途中休場に追い込まれた。若元春、安青錦、阿炎と平幕に敗れ、金星を配給する結果となった。3力士は勝つべくして勝っている。豊昇龍の負けは取りこぼしとはいえない内容だった。 安青錦の渡し込みに敗れた豊... -
2025年七月場所放送事情
通常国会は6月までである。特別な審議がない限り、七月場所中大相撲中継の天敵国会中継はない。ただ、8日目に参議院選挙があった。午後8時前から選挙速報が放送され、一部影響した。 なお、IGアリーナではラウンジ席の高い位置に正面カメラが設置された... -
4場所経過した2025年年間最多勝レース
七月場所が終了したことで、今年の本場所は4場所終了したことになる。夏が終われば今年は残り4カ月とかつて言われた。今は夏が延びている。8月と9月の服装が同じである。七月場所は琴勝峰が思いがけず優勝したが、年間最多勝レースへの影響はほとんど... -
新横綱場所!輪島と大の里を比較
長年に渡り、学生出身の横綱は輪島だけだった。輪島が横綱としてとして登場したのは昭和48年七月場所だった。旭富士は中退のため、学生出身にカウントされていない。輪島から半世紀以上を経て学生出身の横綱大の里が誕生した。 新横綱の場所輪島は11勝4敗... -
2025年七月場所総評
★新会場IGアリーナに関して 2階からの入場で、マス席・たまりに行くのにわずか4通路しかない。正面イス席のラウンジ席は封鎖されて特別席になっている。一言でいうと利便性の悪い会場である。帰りはわざわざ遠回りをさせている。また、3階から5階が使... -
2025年九月場所私製番付
これは予想番付ではなく、私製番付である。幕内は横綱・大関と対戦する力士とそうでない力士の2部制である。これを一緒にして番付を編成するのは不合理である。七月場所横綱・大関と対戦した関脇以下の力士は以下である。霧島 0勝2敗若隆景1勝1敗欧... -
◆25名古屋千秋楽 一瞬の勝負で琴勝峰が初優勝
新会場IGアリーナで迎えた初日もついに千秋楽を迎えた。おそらく誰も予想できなかった展開で迎えた。チケットは早々と完売した。大相撲の加熱は誰が優勝するかわからない点にある。さて千秋楽はどうなったか。 2敗琴勝峰か3敗安青錦か。優勝の行方はこ... -
◆25名古屋14日目 優勝混沌の原因は横綱にある
優勝争いはすべて平幕である。混沌となった優勝争い。そうなった原因は大の里にある。すでに4敗してしまった。それもすべて平幕に敗れた金星配給である。横綱として場所をしめたとはいかなかった。3連覇は夢のまた夢で遠のいた。 むろん途中休場した横綱... -
◆25名古屋13日目 大の里4敗!優勝争い終焉か
各段の優勝が決まった。三段目小林、幕下朝白龍である。朝白龍の十両入りは決定的である。序二段は優勝決定戦、序ノ口は優勝決定巴戦になる。千秋楽に行われる。 3敗大の里は2敗琴勝峰と対戦した。前日大の里はどこか変と記したが、琴勝峰には着実に勝っ... -
◆25名古屋12日目 大の里はどこか変
2敗一山本と3敗大の里が結びで対戦し、波乱の一番となった。何を思ったのか大の里ははたきに出た。出る一山本が倒れ込んだ。物言いがついて長い協議になった。相撲は内容なき一番というか、ひどい一番だった。そうなった原因は大の里にある。横綱が取る... -
◆25名古屋11日目 優勝戦線2敗4人すべて平幕
整理しておこう。10日目を終えて優勝戦線は以下である。1敗一山本、上位2敗霧島、安青錦、玉鷲である。このうち1敗力士と上位の未対戦は以下である。一山本対霧島一山本対安青錦一山本対玉鷲霧島対玉鷲安青錦対玉鷲幕内下位の2敗が草野、琴勝峰、御嶽... -
25名古屋10日目 大の里に乱れ!優勝の行方混沌
9日目まで1敗一山本、2敗7人いるが、10日目直接対決は2敗同士の大の里対玉鷲戦だけである。一山本の1敗は平戸海によるものである。一山本は上位の2敗力士とは無対戦である。番付が比較的近い玉鷲戦もまだない。幕内下位3人との対戦もない。ないな... -
◆25名古屋9日目 優勝戦線1敗組に変化
IGアリーナでは多くの相撲仲間と出会った。地元愛知ではK氏、Y氏と出会った。最近では東京から来たKW氏、I氏、A氏と再会した。本日9日目はF氏そして思いがけないN氏と出会った。しばらくはN氏のマスで観戦した。まだすいていたが、かなり前の... -
◆25名古屋8日目 すきあり!大の里まさかの2敗
4日目王鵬に引き相撲で1敗した大の里。その後修正して当たって圧倒する相撲を取ってきた。それが8日目に崩壊した。対戦相手は若手の白桜鵬である。かつての白鵬の弟子である。大の里は立ち合い負けしたのか、まともにはたこうとした。伯桜鵬は委細かま... -
◆25名古屋7日目 1敗同士の霧島対高安戦一瞬の勝負
豊昇龍、大栄翔、遠藤、英乃海と幕内で4人休場者が出た。そのため、幕内の取組数が19番に減少している。前半10番、後半9番である。幕内前半の審判が入場するのは16時5分。後半審判が入場するのが17時であることは番数が減っても変わらない。いまさらな... -
◆25名古屋6日目 高安、安青錦を倒して1敗死守
豊昇龍の途中休場と大栄翔の初日からの休場で、横綱・大関の対戦圏内が変化した。大の里・琴櫻は前頭5枚目明生までが番付上の対戦圏内になる。なお、安青錦・若元春・王鵬・阿炎は横綱・大関戦3番を終えている。阿武剋は2番終え、豊昇龍戦はなくなった... -
◆25名古屋5日目 豊昇龍途中休場の波紋
豊昇龍が5日目から休場した。1勝3敗と負けがこんだことが最大の原因であることは推測できる。豊昇龍は横綱在位3場所中2場所が途中休場である。なぜ、負けるのか。弱いからである。横綱は弱くては務まらない。3場所33勝の豊昇龍を横綱に推挙したのは... -
◆25名古屋4日目 暗転!大の里よ、お前もか
名古屋は1日中雨の予報だった。激しく降った時間帯があった。幸いIGアリーナに出かけるときも帰るときも大雨にはあわなかった。比較的過ごしやすい気温だった。 IGアリーナのマス席の列が判明した。正面 11列東西 8列向こう正面 16列縦通路は向こ... -
◆25名古屋3日目 豊昇龍連敗!今後に不安
IGアリーナに慣れたと聞かれても「まだ3日目分の慣れです」としか答えようがない。3日目はパンフレットの販売場所を案内係に尋ねた。「入り口に置いてありますが」の答えに思わず首をかしげた。案内係が取り出したのは観戦ガイドブックであった。「い... -
◆25名古屋2日目 豊昇龍早くも土・金星配給
IG アリーナは5階まであるだけに天井が高い。吊り屋根はワイヤーで支えられているが、そのワイヤーの長さがとてつもなく長い。吊り屋根というよりぶらさがった屋根のようである。満員御礼も同様である。IGアリーナへ行かれる方は自分の目で確認してみては... -
◆25名古屋初日 新会場で初勝利を飾った両横綱
新会場IGアリーナでいよいよ七月場所がスタートした。名城公園駅で降りた。昔出張で広告代理店と打ち合わせでこの駅を利用したことがあった。駅の記憶はまるでない。IGアリーナへは地下通路を延々と歩いた。夏の地上を歩くよりはいいかもしれないがと... -
◆2025年7月 お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲及びIGアリーナを見届けるために七月場所の初日から千秋楽まで愛知県体育館で観戦します。 日馬富士 観戦レポートをアップし、名古屋から発信します。ノ... -
2025年七月場所直前考
大相撲人気の過熱は続いている。そこに新横綱大の里が登場する。さらに新会場IGアリーナが使用される。ここまではわくわく感の要素である。心配な点が夏特有の猛暑及びゲリラ雷雨である。年ごとに尋常でなくなってきている。 大の里 七月場所の看板力士大... -
横綱をめぐる注目の六番を予測
暑い七月場所が迫ってきた。各力士の稽古情報が伝わってきている。七月場所番付は2横綱が東西にそろった。横綱を中心に熱戦が展開されそうである。そこで横綱をめぐる注目の六番を予想してみた。なお、参考として横綱・三役リーグの対戦成績を掲載する。 ... -
大の里が狙える大記録
連続優勝で横綱に昇進した大の里。七月場所は新横綱で迎える。「新横綱の場所は難しい」と豊昇龍は言う。確かにそうかもしれない。まず、新横綱優勝からみていこう。 大の里 大正15年の公式優勝制度以降新横綱で優勝した者は以下である。双葉山東富士大鵬... -
旧宮城野勢の新たなる戦い
白鵬が正式に協会を退職して1カ月になる。いまさらながら宮城野部屋の復興がならなかったのはもったいなかった。北青鵬の悪質で陰湿な弟弟子への暴行は、自らの行き場をなくしただけでなく、師匠を失職させる結果につながった。まことに罪深いことをしで... -
新鋭2人の上位初挑戦
来たる七月場所2人の新鋭が上位に初挑戦する。新しい力が横綱・大関・関脇に挑むことになる。よく古豪と新鋭の対戦が見所になる、という。もっとも両横綱は若く、古豪ではない。七月場所の新鋭2人に焦点をあててみよう。 専門誌の予想番付では西小結が予... -
琴栄峰の出世街道
高々と足があがる四股で館内をわかせる琴栄峰。琴勝峰の約4歳違いの弟である。5歳で相撲を始めた。地元柏市の少年相撲団である。中学は大宮だが、埼玉栄高校相撲部の寮から通学した。当然高校は名門埼玉栄高校へ進学した。 卒業前に佐渡ヶ嶽(元琴ノ若)... -
番付驚愕今昔
五月場所、東小結6勝9敗だった高安が七月場所番付で西にまわっただけには驚愕した。ほかの6勝9敗の力士の番付はどうか。玉鷲 ▼1,5平戸海▼1.5尊富士▼2翠富士▼2正代 ▼3琴勝峰▼16-4-5正代以外は▼1~▼2である。 高安 最初に驚かされた6勝9敗は... -
豊昇龍の横綱力量証明への試練
東西に横綱がそろったことで新たな時代が始まるという見方がある。豊大時代とか大豊時代とかいう呼び名が先行している。しかし、豊昇龍は直前3場所33勝で横綱になった経緯がある。これはどうみても横綱の力量ではない。つまり豊昇龍は地位だけ横綱の状態... -
若碇改め藤ノ川の出世街道
藤ノ川は京都出身と紹介されているが、実際は東京生まれである。出身地は申告制で大関貴ノ花は北海道生まれの東京育ちだが、青森県出身とされた。藤ノ川は相撲少年で5歳から始めている。少年時代は相撲道場で身につけた。高校は相撲の名門埼玉栄高校へ進... -
藤ノ川という四股名を検証
若碇が藤ノ川に改名した。この藤ノ川という四股名がどれほど認識されているのか。伝統的な四股名というがどんな伝統なのか。期待が大きいという見方は適切なのか。改めて検証してみる。 まず伊勢ノ海部屋を通してみていく。江戸時代から脈々と続いた部屋と... -
草野の出世街道
草野は相撲少年であった。相撲を始めたのはなんと5歳であった。相撲クラブから相撲人生は始まっていた。大学は日大へ進学した。4年生では学生横綱になっている。 大相撲の入門は宮城野(元白鵬)部屋の予定であった。だが部屋が閉鎖され、伊瀬ヶ濱(元旭... -
2025年七月場所番付を読み解く
七月場所の番付が発表された。すでに6月で暑い日が続いている。七月場所の温度はさらにヒートアップしそうである。大の里が横綱にあがった。すでに発表済みで今更の感はある。 関脇・小結は、小結だった若隆景が12勝3敗をあげ、関脇に再昇進した。空いた... -
混迷の時代は終わったのか
混迷の時代は場所所前誰が優勝するか予想がつかない時期をいう。それはいつから始まったのか。令和4年一月場所からである。照ノ富士の連続優勝後の場所である。 混迷の時代の特徴が3つある。1.毎場所優勝者が変わった2.12勝3敗優勝が多い3.関脇以下の優... -
大相撲界から消えたモノ
◆宮城野部屋 昨年の大阪場所では「がんばれ宮城野部屋」の声援や応援紙があった。だが、宮城野部屋は復活することはなくなった。思いがけず白鵬が退職してしまった。宮城野部屋の復活の見通しがたたないまま時間だけが経過してしまったからである。時津風... -
横綱・大関フル出場少数派時代
現代は2横綱・1大関と横綱・大関は3人と少数派である。最低2横綱2大関と番付を東西にそろえたいところであるが、そうはいかない。このような傾向はいつごろ始まったのか。早速調査してみることにした。 白鵬 傾向としてはどうも令和からである。まず... -
横綱優勝ワースト17
横綱は選ばれし者、特別な存在というのは錯覚である。その要因は2場所連続優勝、または準じる成績でなれるからである。年6場所の現在、たった3カ月の成績を切り取っても強さの証明にはならない。かといって横綱審議委員がなかった時代は万全かというと... -
両国国技館の未来
現在大相撲の常設館は両国にある両国国技館である。昭和60年から使用開始された。当時は新国技館がセールスポイントだった。ポスターデザインも両国新国技館だった。また、大相撲が両国に帰ってきたというイメージだった。 その前は蔵前国技館で東京場所が... -
一人大関
来たる七月場所、琴櫻は一人大関となる。これは大の里が横綱に昇進したためである。一人大関が解消されるためには新大関が誕生するか元大関が2度目の大関昇進を達成するしかない。だから、七月場所後はよほどのことがない限り、琴櫻の一人大関は続くこと... -
大栄翔の関脇・小結の連続在位数
大栄翔は現在6場所連続関脇・小結在位である。その地位と成績は以下である。小結8勝7敗-小結8勝7敗-関脇8勝7敗-関脇11勝4敗-関脇9勝6敗-関脇10勝5敗来たる七月場所も関脇は確定である。つまり関脇・小結7場所連続在位になる。 大栄翔 大... -
四股名あれこれ 本名をもじったもの 下
前回藤田山に触れずじまいだったため、加筆修正させていただいた。位置は山田川のあとである。また安念山はこの四股名で優勝もして馴染み深いが、2代目羽黒山として扱った。本名安念である。個人的には安念山のほうが、親しみがあった。 久島海 久島海か... -
四股名あれこれ 本名をもじったもの 上
本名の四股名は過去扱ってきた。今回は本名をもじった四股名を紹介したい。対象は本名が比較的はっきりしている明治以降の幕内力士とした。それでも明治は特に見つからなかった。 大内山 大正は山田川で始まった。本名は山田である。幕内在位1場所で終わ... -
元旭富士が育てた幕内力士 下
元2代目若乃花の間垣から託された弟子のなかに若三勝がいた。十両昇進とともに照ノ富士と改名した。照ノ富士は入幕後、要7場所で初優勝し要8場所で大関に昇進した。ここまでは見事だったが、ケガで大関の座を14場所であけわたした。 その後、休場がらみ... -
元旭富士が育てた幕内力士 上
元旭富士の定年が7月に迫っている。伊勢ヶ濱部屋はすでに弟子の照ノ富士に譲った。定年後再雇用宮城野として協会に残り部屋を見守ることになる。伊勢ヶ部屋といえば多くの関取を輩出した。特に2横綱を育てたことは名伯楽として讃えていい。改めて振り返... -
若隆景10番勝負
五月場所予想以上に活躍した力士が若隆景である。小結で12勝3敗優勝次点タイとなった。優勝し、横綱に昇進した大の里に最もいい体勢をつくった。大関候補として浮上できるか検証してみた。 2(-〇〇●●●)3大の里対戦成績は拮抗しているが、目下3連敗... -
輪島対大の里もし戦えば
大の里が横綱に昇進した。大の里は日体大出身である。輪島についで2人目の学生出身の横綱である。日大出身の輪島が横綱に昇進したのは昭和48年五月場所後だった。輪島から約52年を経て学生出身の横綱が誕生したことになる。偶然だが両者とも石川出身であ... -
消える元横綱の年寄
白鵬が協会を退職して1週間が経過した。栃ノ心は怒り心頭である。協会がクビにしたのと一緒だというわけである。白鵬に接した方はその対応のよさを皆感じていた。白鵬を生かせなかった協会は今後元横綱不足に陥ることになる。 来たる7月元旭富士の宮城野... -
安青錦の可能性
入幕2場所目の安青錦は五月場所11勝4敗で敢闘賞を受賞した。大関琴桜、関脇大栄翔、小結若隆景戦があった。彼らに敗れながら、11勝をあげた。これで新入幕から連続敢闘賞となった。 若隆景戦は10日目に実現した。若手力士の上位挑戦に国技館内はわいた。... -
大の里もう一つの記録
大の里が横綱に昇進したとき、初土俵から13場所を要してのスピード出世だった。また新入幕から9場所を要しての横綱昇進もスピード出世だった。大鵬は新入幕から11場所を要しての横綱昇進だった。ただ、大鵬は大関で連続優勝後、横綱で連続優勝して4連覇... -
蔵前国技館
6月21日、蔵前国技館を語るというテーマで呼ばれている。大相撲文化掲載用とのことである。今の両国国技館は昭和60年から使用されて現在に至っている。41年目に入っている。蔵前国技館を知っている者は年々減少していく。筆者も隅々まで知っているわけで... -
大相撲ショート2025年6月
白鵬退職会見の陰に隠れたが、行司の木村銀治郎が解雇になった。理由は力士会の積立金の使い込みであった。その額は2000万円以上だという。このニュースを聞いたとき、力士会に積立金があったということを知った。それを行司が管理している仕組みも初耳だ... -
優勝5傑
公式の優勝制度は大正15年に始まった。優勝制度は様々なドラマを展開してくれた。劇的なドラマは元千代の山の九重が出羽一門から破門独立した直後、弟子の大関北の富士が初優勝を成し遂げたことであった。当時大鵬が6連覇中であった。優勝を記録からみて... -
白鵬協会退職考
白鵬が協会退職の記者会見を開いた。モンゴルに帰国していたが7日戻った。8日伊勢ヶ濱部屋の行事に参加し、9日会見に至った。横綱には横綱にしかわからない経験がある。それが指導に生かされることなく、機会は永遠に失われた。 白鵬が辞めた最大の理由... -
元横綱退職事情 続戦前編
武蔵山は横綱になったものの休場が多く、フル出場はわずか1場所だけだった。それも7勝6敗だった。昭和14年夏場所限りの引退後は年寄出来山→不知火となった。だが昭和20年11月、途中で離職した。農機具販売業を営み、さらに鶏肉店とパチンコ店を経営した... -
大嶽部屋の行方
今年定年になる親方は元旭富士だけではない。大鵬道場の大嶽部屋の大嶽(元大竜)もである。9月下旬までである。大嶽部屋には部屋付の親方はいない。後継問題はどうなるのか。 大嶽部屋は大横綱大鵬がおこした部屋である。一代年寄大鵬部屋としてスタート... -
琴櫻の復活はあるのか
大の里の優勝、横綱昇進にわく大相撲界。そのなかですっかり忘れられた存在になった琴櫻。大阪場所では千秋楽に大の里と対戦した。しかし、筆者の見方は万に一つも琴櫻に勝ち目はないと思っていた。そして結果はその通りになった。 大の里対琴櫻 三月場所... -
多いままの再雇用者
最近元貴景勝の湊川の激ヤセが話題になった。湊川の年寄株は元大徹が再雇用の途中で譲ったカタチになった。同様に尾車は元琴風が再雇用中に琴恵光に、荒磯の元若嶋津は再雇用のときに琴勇輝に移行した。以前、再雇用元竹葉山が石浦に間垣を譲ったことがあ... -
写真でみる栄光の白鵬
白鵬ほど数々の記録に彩られた横綱はいない。優勝45回、7連覇、63連勝、年間最多勝10回、通算勝利数1187勝、48場所連続横綱フル出場。まさに大横綱といっていい。白鵬は協会を追われるカタチになった。写真で栄光を振り返ってみよう。 初優勝2007年五月場... -
元横綱退職事情 戦前編
元横綱の協会退職はショッキングなことである。貴乃花、白鵬と目の当たりにしただけになおさらである。横綱を体験した者にしかわのらないことを弟子や新横綱に伝えられる。これまで途中退職した横綱はどれだけいるのか。実質横綱が地位化した常陸山以降の... -
元白鵬協会退職の波紋
元白鵬の宮城野の退職が決定した。6月9日付で協会を離れることになる。4月に週刊誌報道で辞めると書かれた。そのとき元白鵬は否定した。それは本心だったかもしれない。 スポーツニッポンの記事 しかし、五月場所後も宮城野部屋復活の話は出なかった。... -
2025年年間最多勝レース中間地点
五月場所が終了したことで今年の場所も半分消化した。混迷の時代を脱し、年間最多勝は低レベルから飛躍しそうな雰囲気である。昨年は琴櫻が66勝でトップになった。 今年の年間最多勝レースはどのように展開しているのか、調査してみた。それが以下である。... -
大の里が狙える大記録
大の里は連続優勝で横綱に昇進した。来たる七月場所優勝すれば3連覇の偉業を成し遂げることになる。3連覇は大変な記録で栃錦、初代若乃花、北の富士、玉の海、輪島でさえ達成できなかった。最近では優勝10回の照ノ富士も達成できなかった。3連覇以上達... -
琴恵光引退大相撲レポート
琴恵光引退大相撲にいってきた。行って驚かされたことがある。長蛇の列ができていた。長さは400メートルあるいは時間によって500メートルくらいあった。 筆者が両国に着いた時はとっくに開場時刻を過ぎていた。列の人の流れが悪い。しかも雨の中だからたま... -
問題点を探る!横綱土俵入りの型の名
5月30日は大の里の奉納土俵入りの日である。あいにく前日から降りしきる雨のため公開はなくなったようだ。神殿のなかつまり建物なかでおこなうらしい。途中で雨がやんでも決定事項のようだ。係員、3人くらい並んでいた方の話を総合すると以上になる。実... -
3強ここ1年の成績
まずここ1年というのは2024年七月場所から2025年五月場所までである。1年間大の里、豊昇龍、琴櫻はどういう成績を築いていったのか。あらためて検証してみよう。 大の里新横綱として勢いが増している。期待も大きく成長途上である。しかし、それは今後の... -
新横綱大の里論
新横綱大の里が正式に誕生した。すでに横審の諮問は済、番付編成会議及び臨時理事会で承認された。国技館から茨城のニ所ノ関部屋は遠い。使者がニ所ノ関部屋に到着したのは10時10分頃であった。使者は出羽海(元小城ノ花)と秀ノ山(元琴奨菊)だった。 伝... -
2025年五月場所総評
★優勝争いについて いつも千秋楽までもつれるが、珍しく13日目に決まった。大の里の独走状態なった。対抗できなかった豊昇龍の責任は大きい。相撲人気の原動力は誰が優勝するか予想できない点にあった。その流れが変わるかもしれない。 ★優勝した大の里は ... -
2025年七月場所私製番付
予想ではなく、私製としたのは横綱・大関との対戦の有無があるからである。幕内は一律ではない。それを無視して数字だけで番付を作成することにどれほどの合理性があるのか。ちなみに五月場所の関脇以下の横綱・大関戦は以下である。 大栄翔 1勝2敗霧島... -
◆25夏千秋楽 現役最強大の里全勝ならず
千秋楽、久々に優勝を争わぬ日となった。焦点は14戦全勝の大の里が全勝優勝するかである。大の里の千秋楽の相手は豊昇龍である。大の里は分が悪いと前日書いた。具体的数字はどうか。それが以下である。 豊昇龍5勝(〇■●〇〇×)大の里1勝1不戦勝豊昇龍... -
◆25夏14日目 全勝大の里大栄翔を粉砕して14勝
全勝大の里に関脇最強の大栄翔が挑んだ。大の里のパワーに対抗できるとは思えない。むしろ攻め合いのなかから横攻めができれば面白くなる。かすかなチャンスである。過去大の里が優勝した場所はすべて負けている。 相撲は、両力士当たった後大の里がはたい... -
◆25夏13日目 大の里現役最多4回目の優勝
13日目は10時40分取組開始だった。それでいて開場は10時30分と比較的余裕のない時刻だった。かつては30分前開場のときがあった。なぜこんな窮屈な設定になったのだろうか。これは14日目も同様である。 各段の優勝が決まった。幕下は大辻である。先場所新十... -
◆25夏12日目 場所の焦点は大の里の全勝優勝
館内のお客さんに尋ねられた。「炎鵬はいつ登場しますか」筆者は「14時15分十両土俵入りです。そのあと14時半から審判が入場して幕下上位5番が始まります。そこに炎鵬が3番目に登場します」と答えた。 炎鵬は善戦したが最後敗れた。2勝4敗となった。そ... -
◆25夏11日目 若隆景のうまさを粉砕した大の里
幕下では福崎と大辻が勝ち上がって6勝とした。13日目は両力士の対戦が組まれることが予想される。かつては6勝で勝ち上がった力士が同部屋でそれぞれ1敗力士と組まされたことがあった。6勝力士がともに敗れ、6勝1敗力士による優勝決定戦となった。た... -
◆25夏10日目 全勝大の里2差つけ終盤戦へ
幕下の上位5番に朝乃山、炎鵬が出場した。朝乃山が勝ち、炎鵬が惜敗した。その結果朝乃山が勝ち越し、炎鵬が負け越した。明暗を分けた結果になった。十両は草野が1敗で単独トップ。次点に2差をつけた。草野の十両連続優勝なるか。 幕内では2人の若手力... -
◆25夏9日目 取組的興味の少ない日
後半に突入した五月場所。だが、取組的興味が少ない日となった。1敗伯桜鵬の相手が3勝5敗の正代戦であった。これではわきようがない。伯桜鵬が寄り切りで勝って1敗を守った。勝ち越しを決めて10日目は関脇大栄翔戦である。 続く1敗の安青錦は2勝6敗... -
◆25夏8日目 大の里快調の全勝進撃
幕下では朝乃山、炎鵬が出場した。朝乃山は強さの勝利で3勝1敗となった。炎鵬は敗れ2勝2敗となった。幕下以下は原則相星で取組が組まれるため、朝乃山対炎鵬はまだ実現しない。十両では草野が1敗、2敗で欧勝海・東白龍が続いている。 幕内中位で全勝... -
◆25夏7日目 全勝大の里・伯桜鵬、1敗若隆景・安青錦の展開
朝から雨が降りしきる首都圏。普段なら家にこもって雨を避けるのだが、今はそうはいかない。大相撲が開催されているなら雨中でも朝早く国技館に向かった。救いは帰るときやんでいるという予報である。 新横綱で休場した豊昇龍は出直しの場所である。2勝2... -
◆25夏6日目 大の里の今後
幕下では炎鵬の取組が幕下上位5番で行われた。勝負は西ノ龍に突き落としで敗れ、1敗となった。十両では草野はじめ4力士が1敗である。幕内では初日から休場中だった琴勝峰が今日から出場した。隆の勝相手に1勝した。 大の里は馬力相撲の豪ノ山と対戦し... -
◆25夏5日目 試練続く!豊昇龍
本日は大阪から来られたIZ氏、佐度ヶ嶽部屋で出会ったS氏及びその友人のI氏と観戦した。S氏及びその友人のI氏とは面識はあったが、一緒に観戦したのは初となった。楽しい日々となった5日目であった。 幕下では前日敗れた朝乃山が登場した。今日は積... -
◆25夏4日目 豊昇龍の力量は大関の延長
幕下では朝乃山が登場した。対戦相手は東誠竜である。玉ノ井(元大関栃東)部屋25歳である。東誠竜は正攻法で朝乃山を攻め立て、堂々と勝利した。 炎鵬は千代丸相手に体重差をものともせずに寄り切った。朝乃山は1勝1敗。炎鵬2勝。幕下以下は原則相星で... -
◆25夏3日目 同期生対決で豊昇龍敗れる
幕下で川副が大ケガをした。くの字にひざが曲がったまま倒されたのである。非常に痛々しい現場になった。車イスが運ばれ川副は乗せられた。休場がやむを得ない状態である。川副ファンには心配な結果となった。 幕内では2番物言いがついた。まず遠藤対熱海... -
◆25夏2日目 見ごたえ十分!大栄翔対豪ノ山戦
幕下では幕下最下位付け出し同士が組まれた。花岡対浦山の一番は上手投げで花岡が勝利した。十両土俵入り後の幕下5番に炎鵬が登場した。堂々たる勝利だった。なお川副は惜敗した。 新十両同士の一番に注目した。宮乃風対夢道鵬戦である。夢道鵬が押し出し... -
◆25夏初日 大の里・豊昇龍が最高の相撲
大相撲五月場所が始まった。雨あがりの後気温は高まった。通称夏場所と呼ぶにふさわしい暑さになっていきそうだ。知った顔が国技館に戻ってきた。佐渡ヶ嶽(元琴ノ若)部屋で出会った方と南門あたりで話し込んだ。昔相撲友の会で共にした方と久々に会った...