連続優勝で横綱に昇進した大の里。七月場所は新横綱で迎える。
「新横綱の場所は難しい」と豊昇龍は言う。確かにそうかもしれな
い。まず、新横綱優勝からみていこう。

大正15年の公式優勝制度以降新横綱で優勝した者は以下である。
双葉山
東富士
大鵬
隆の里
貴乃花
稀勢の里
照ノ富士
わずか7人しか達成していない。場所前のイベントの多忙か、慣れ
ない土俵入りが原因か、至難の業になっている。双葉山は新大関優
勝もしている。隆の里は15日制で全勝優勝を達成した。

大の里は七月場所優勝できれば3連覇となる。新横綱優勝はワンチ
ャンスだが、3連覇はよりチャンスが拡大しそうなイメージである。
それでも3連覇以上は以下の11人である。
常ノ花
玉錦
双葉山
羽黒山
大鵬
北の湖
千代の富士
曙
貴乃花
朝青龍
白鵬
大横綱が多い。双葉山は年2場所制で5連覇している。大鵬は2度
にわたる6連覇がある。朝青龍と白鵬は7連覇を達成している。大
の里は仲間入りができるか。

大関から横綱にかけての3連覇以上となるとかなりレアな記録にな
る。3人だけである。
双葉山
大鵬
貴乃花
双葉山は関脇から横綱にかけての記録で5連覇を成し遂げた。69連
勝の途上であった。大鵬は大関で連続優勝して続いて横綱2場所目
まで優勝し、4連覇までいった。貴乃花は大関で史上初の15戦連続
全勝優勝している。新横綱の場所も優勝し、3連覇を達成している。
大の里にとってビッグチャンスなのである。

大の里がどこまで意識しているかはわからない。ただ、新横綱の場
所で優勝することは大変な意味をもつことになる。七月場所の大の
里は別の意味でいっそう注目されることになる。