大相撲– category –
-
大相撲
1場所2度以上休場した力士5
引き続き戦前を見ていこう。 昭和12年夏場所 十筆頭松前山やややや●○●●●●○●や幕内から十両に降格した場所だった。翌場所引退している。幕内在位8場所、最高位前頭筆頭だった。大関武蔵山を切り返しで破ったことがある。 <松前山のブロマイド> もう一人... -
大相撲
年齢から比較した大の里と輪島
大の里の快進撃が止まらない。今年(2024年)の一月場所入幕したら五月場所に初優勝。十一月場所は新大関として迎える。横綱は時間の問題か。ただし、勢いのある時は誰しもよく見える。 <優勝大の里> 学生出身の唯一の横綱輪島も場所数から見た出世では... -
大相撲
三賞多数獲得者たち14
◆三賞獲得12回 高安 殊4敢6技2高安は現役である。従って今後三賞を受賞した場合、数字が上がることはあり得る。高安が入幕したのは平成23年七月場所だった。高安の三賞は入幕9場所目であった。平成25年一月場所に敢闘賞を受賞した。 その年の七月場所... -
大相撲
1場所2度以上休場した力士4
大正は1場所で2度休場した力士がのべ17人いる。あと2人を紹介しよう。なお、大正15年から公式優勝制度が始まり、不戦勝不戦敗制度、取り直し制度が始まった。 大正14年夏場所 前17紅葉川ややややや●●●ややや紅葉川はこの場所後引退した。幕内在位10場... -
大相撲
2024年十一月場所チケット事情
十一月場所のチケットは九月場所7日目に発売された。つまり9月14日目10時である。以前は10月上旬発売であったが、今の早い発売日が定着した。今週の金曜で発売4週を迎える。発売状況は今どうなのか調べてみた。 初日、7日目、8日目、14日目、千秋楽、... -
大相撲
三賞多数獲得者たち13
◆三賞獲得12回 安美錦 殊4敢2技6安美錦は幕内97場所務めた息の長い力士であった。年齢でいうと21歳から39歳までである。そのため三賞は長期に渡った。 入幕は平成12年十一月場所だった。まず、敢闘賞を受賞した。平成13年は十両落ちが1場所あった。平... -
大相撲
1場所2度以上休場した力士3
大正は約15年しかないが、1場所2度以上の休場力士が目立つ。引き続きみていこう。 大正4年夏場所 前1金ノ花○●ややや○○●ややのちに大戸平に改名し、この名で通っている。幕内在位21場所、最高位関脇だった。横綱西ノ海・大錦を倒し、横綱栃木山と預か... -
大相撲
2023年幕下のホープその後
2023年は年間の成績で幕下のホープを選出した。それが以下である。彼らはその後どうなったか、追跡してみた。 尊富士 36勝6敗聖富士 30勝5敗(5場所)大青山 30勝12敗風の湖 30勝12敗朝白龍 29勝6敗(5場所)琴挙龍 28勝14敗欧勝海 27勝15敗嘉... -
大相撲
三賞多数獲得者たち12
◆三賞獲得12回 栃東(子) 殊3敢2技7栃東は父栃東を超えて大関まで駆け上がった。新入幕から大関昇進直前までの31場所で三賞を12回受賞している。39%の受賞率である。5場所に約2回の割合である。 <栃東> 新入幕は平成8年十一月場所である。十両... -
大相撲
1場所2度以上休場した力士2
引き続き1場所2度以上休場した力士をみていこう。前回大正2年をとばしたため改めて記したい。 大正2年春場所 前14寒玉子ややややや●○引き分けやや変わった四股名として記憶されている方がいるかもしれない。幕内在位9場所、最高位前頭9枚目であった... -
大相撲
2024年10月幕内体重番付
現代は重量級大相撲の時代である。そのためうっちゃりや吊り出しはめったに見られなくなった。北玉時代は北の富士・玉の海は130キロ台だった。150キロの力士は巨漢であった。 さて、現代の幕内力士はどのくらい重いのか、調査してみた。対象は十一月場所予... -
大相撲
三賞多数獲得者たち11
◆三賞獲得11回 栃ノ心 殊2敢6技3栃ノ心は2つの時期に分けられる。その分岐点はケガで4場所休場が続き、番付を幕下まで下げたときである。休場は平成25年七月場所から始まった。そのとき栃ノ心の復帰記録は奇跡的であった。幕下2場所連続優勝、十両... -
大相撲
1場所2度以上休場した力士1
去る九月場所、十両では圧倒的強さで尊富士が優勝した。その尊富士は七月場所十両で珍記録を残している。1場所に2度休場したのである。ややややややや○○■やややややその理由は幕下に落ちない成績を残せたからのようである。 <尊富士> このような珍記録... -
大相撲
2024年版幕内年齢番付
幕内の年齢番付を作成した。幕内は来たる十一月場所番付で幕内が予想される力士とした。年齢は2024年12月31日現在とした。それが以下である。数字は年齢である。 同年齢は遅く生まれた力士を優先した。湘南乃海と豪ノ山は1日違いの誕生日であった。翠富士... -
大相撲
三賞多数獲得者たち10
◆三賞獲得11回 北勝海 殊3敢3技5八角理事長の現役時代である。昭和58年九月場所20歳で入幕した。四股名は保志(本名)であった。入幕した年から大関になるまで毎年三賞に輝いた。 <保志のブロマイド> 入幕して2場所目の十一月場所で敢闘賞を受賞し... -
大相撲
九月場所大相撲放送事情
九月場所といえば臨時国会が始まり、台風事情で大相撲放送に影響が出たりした。また、安部首相が突然辞任したことがあった。今回は自民党総裁選びで場所中に臨時国会は開催されなかった。台風は日本列島をそれ、中国、ベトナムに被害をもたらした。 そうい... -
大相撲
番付の視点
来たる十一月場所大関は3人になる。大の里、琴櫻、豊昇龍である。この3人を実力順に並べるとどうなるか。直近の3場所は以下の成績である。大の里 34勝11敗琴櫻 29勝16敗 豊昇龍 27勝16敗2休誰がみても大の里が大関ナンバー1であろう。 <大の... -
大相撲
5場所経過した2024年年間最多勝レース
九月場所が終了したことで、今年の本場所は残り1場所となった。横綱は休場ガチで、大関は弱さが目立つと同時に手薄であった。混迷の時代が続くなか、九月場所で新しい英雄が誕生する気配が見えてきた。 年間最多勝レースはどのように展開しているのか、成... -
大相撲
九月場所の異変
九月場所行われなかったことがある。それは通常中日に行われる新序出世披露である。それがなかったことは、新弟子ゼロを意味していた。 それでいて九月場所中・場所後の引退は貴景勝、妙義龍、碧山はじめ11人に及んだ。力士数の減少は顕著である。これは九... -
大相撲
新大関大の里論
新大関大の里が誕生した。ニ所ノ関部屋で行われた伝達式では「大関の地位を汚さぬよう、唯一無二の力士を目指し、相撲道に精進します」と口上を述べた。 幕下付出10枚目から9場所を、入幕してから5場所を要しての大関昇進だった。ともにスピード出世であ... -
大相撲
2024年九月場所総評
★優勝争いについて 優勝争いをしているかは14日目終えて優勝圏内にいるかである。残念ながら14日目で優勝が決まってしまった。混迷の時代では珍しいことである。結果論だが、霧島対大の里戦は千秋楽でもよかったのでは。 <賜杯を受ける大の里> ★優勝した... -
大相撲
2024年十一月場所私製番付
初めにお断りしておくが、これは予想番付ではない。私製番付である。私製番付にする理由は合理性を求めたいからである。幕内は横綱・大関との対戦圏内とそうでない2部制である。これを一緒にして数字だけ操作するとおかしなことになる。 <大の里> 番付... -
大相撲
◆24秋千秋楽 大の里有終の美を飾れず、課題残す
優勝が前日決まった千秋楽はどうしても緊張感が薄れる。そのため優勝大の里の対戦相手は番付上関脇の阿炎となった。阿炎はすでに負け越しており、優勝が千秋楽までもつれにもつれていたら優勝圏内の対戦相手になったと思われる。 しかし、逆に大きく負け越... -
大相撲
◆24秋14日目 行きつく先は大の里優勝
1敗大の里。2差つけて残り2日間。大の里が優勝できないケースは14日目、千秋楽負けてなおかつ3敗優勝決定戦でも負ける場合である。これは机上の理論に過ぎない。2日目から11日目まで敵なしの相撲を取ってきた大の里にはありえない、考えられないケー... -
大相撲
◆24秋13日目 大の里取り直しを制し再び2差つける
13日目各段序ノ口、三段目、幕下での優勝が決まった。三段目はかつての輝鵬、現在の川副である。序二段は優勝決定戦になる。なお優勝賞金は幕下50万円、三段目30万円、序二段20万円、序ノ口10万円である。当然ながら各段に一人しかいない。十両は1敗で尊... -
大相撲
◆24秋12日目 若隆景がみせた大の里攻略法
大の里の破壊力の源に体の大きさがある。力士の中でもひときわ大きい存在である。この体が鍛えられ圧力とパワーを生んでいる。12日目の対戦相手は対戦圏外の若隆景である。 相撲は意外な展開をみせた。大の里はもろ手突き、出足で圧倒するも、若隆景は土俵... -
大相撲
◆24秋11日目 大の里紙一重に見えた1勝
大の里の対戦相手は琴勝峰である。特別奇襲があるわけではない。上位戦はしばらくぶりである。さほど気にするほどでの相手ではない。むしろこれまでの対戦相手のほうが手ごわかった。 ところが相撲はやってみなければわからない。大の里はいつものように前... -
大相撲
◆24秋10日目 大の里決戦を制し優勝へ前進
全勝大の里か1敗霧島か。今場所の優勝の行方を占う一番が組まれた。霧島の1敗は平戸海による敗戦である。優勝は優勝を争う者同士の対戦に勝つことによって決まる。 大の里対霧島はあっけなく終わった。霧島が左に変化するが、大の里はあわてることなく落... -
大相撲
◆24秋9日目 大の里の圧力・馬力誰も防げず
大の里は若元春と対戦が組まれた。見所は一つである。大の里の前に出る圧力にどう対応するかである。しかし、大の里の馬力あふれる相撲の前にはどうにもならなかった。これで初日から9連勝である。誰も大の里を後退させられない。泳がせることができない... -
大相撲
◆24秋8日目 大の里!成績・相撲内容断然トップ
全勝大の里は先場所負けている御嶽海と対戦した。この日はいつもの相撲と少し様相が違った。もろ手突き、御嶽海下がらない。御嶽海左四つに組とめるも、大の里おっつけて一気に出る。赤房下土俵押し出しで決めた。 <大の里8戦全勝> 大の里の前に出る破... -
大相撲
◆24秋7日目 大の里!平戸海にリベンジ圧勝
大の里は7日目成長著しい平戸海と対戦した。先場所は立ち合いの突き落しで勝っている。しかし、相撲は大の里のペースだった。立ち合いから体を生かして一気に出て圧倒してしまった。平戸海はまともに行き過ぎた。期待の対戦に名勝負なしになってしまった... -
大相撲
◆24秋6日目 入幕5場所目の大の里が全勝
大の里はますます強さを増してきた。その破壊力は容易に止めることはできない。6日目の対戦相手は元大関の正代である。立ち合いからもろ手突き、一気に向こう正面に押し出した。正代をまったく問題にしなかった。正代は何もできなかった。 <大の里、正代... -
大相撲
◆24秋5日目 明暗分かれる!大の里全勝、琴櫻1敗
炎鵬が連日土俵にあがった。好調を持続し、勝って3勝とした。炎鵬見たさに早く来るお客さんがいる。声援が飛ぶ。勝った後炎鵬は拍手に包まれる。炎鵬に過大な期待は禁物である。とにかく静かに見守っていきたい。 <王鵬、琴櫻に初勝利> 結びの一番琴櫻... -
大相撲
◆24秋4日目 迷走止まらぬ豊昇龍
4日目同席した相撲仲間と話題になったことがある。それは3日目の琴櫻対翔猿戦である。物言いもつかなかったので、翔猿の体が土俵外に飛んだのかと思った。だが実際はそうでなかった。その前に琴櫻の手がついていた。翔猿は白星と懸賞金の大金を逃して気... -
大相撲
◆24秋3日目 玉鷲!輝く通算連続出場新記録1631回
玉鷲が青葉城の通算連続出記録を破って新記録を達成した。その数1631回。最初の一歩は2004年三月場所から始まった。途中2場所中止があった。コロナ部屋ごと休場に巻き込まれたこともあった。それでも最高記録にたどり着いた。 <勝負後の玉鷲> こつこつ... -
大相撲
◆24秋2日目 2大関・大の里三者三様
2日目は高須クリニック院長が漫画家西原理恵子氏とともに観戦する日である。赤房下の土俵下が座席である。今回はいないのかなと思いきや目立ちにくい白地のシャツであった。この日は錦木戦と結びの一番に高須クリニックの懸賞がつけられた。 前日危ういな... -
大相撲
◆24秋初日 大の里紙一重で勝利をつかむ
暑さが続くなか、大相撲九月場所がスタートした。幕内の取組はまず、若武者同士の取組に注目した。大の里対熱海富士戦。小結から関脇を経験した大の里。これから三役へ挑む熱海富士。 相撲は大の里の右下手、熱海富士の左上手の力相撲となった。出る大の里... -
大相撲
2024年九月場所直前考
照ノ富士が休場した。手薄な横綱・大関陣がますますます薄くなった。大関琴櫻はまだ優勝がない。大関で12勝以上したことはない。大関豊昇龍は関脇で優勝して6場所経過した。その間12勝以上したことはない。手薄だけでなく強さへの信頼性に欠ける。 <琴櫻... -
大相撲
平戸海の対戦相手別成績分析
七月場所西小結で10勝5敗の平戸海の九月場所番付は意外にも現状維持であった。そこには不運があった。大関貴景勝が関脇に降格したため。関脇に空きがなかった。それがなければ平戸海は関脇に昇進したであろう。東小結8勝7敗の大栄翔が優先されるとはと... -
大相撲
複雑化する一門8
分家の分家 元大麒麟の押尾川部屋から独立したのが元益荒雄の阿武松部屋である。現在元大道が部屋を引き継いでいる。元大麒麟は押尾川部屋を閉鎖し、弟子は尾車(元琴風)部屋へ移籍した。序二段飛燕力は元大麒麟の弟子であった。 分家の分家の分家 元魁傑... -
大相撲
複雑化する一門7
ニ所ノ関部屋は玉錦が大きくしようとした部屋である。玉錦が現役で亡くなると、弟子の玉ノ海が二枚鑑札で引き継いだ。玉ノ海は大方針を打ち立てた。弟子を育成する気のある者は独立を認めるということである。弟子をもたないと部屋持ちの親方におべっかを... -
大相撲
大関降格規定を考察する
さる七月場所、角番大関貴景勝は一度も白星先行することなく、5勝10敗で大関の座を明け渡した。13日目の照ノ富士戦で負け越しが決定した。その後の貴景勝は勝ちへの執着が薄れたように見えた。これは、大関降格規定が0勝から7勝まで同じ意味しかもたな... -
大相撲
三賞多数獲得者たち9
◆三賞獲得11回 大受 殊4敢1技6押し一筋の力士。立ち合いあたって一気の押しではなく、広い肩幅から左右のおっつけでじわじわと押すタイプだった。大受ほど押しの技能を認められた者はいない。昭和45年五月場所新入幕で技能賞を受賞した。新入幕は前頭... -
大相撲
相撲専門誌の行方
台風10号の影響によって各地で大雨が続いている。首都圏も油断ができないなか、相撲趣味の会例会に参加してきた。通常開催だと9月は場所中になるため、前倒し開催となった。そこで雑談として飛び出したのは相撲専門誌が年内で休刊になるかもしれないとい... -
大相撲
複雑化する一門6
元旭富士の伊勢ヶ濱部屋は富士がつく四股名の部屋として知られている。その前身は安治川部屋である。当時、四股名は頭に安を付けていた。旭富士は立浪(元安念山=2代目羽黒山)部屋の分家大島(元旭國)部屋所属の力士である。しかし、部屋は元陸奥嵐の... -
大相撲
複雑化する一門5
八甲山系というのは便宜上筆者が名付けた系統である。八甲山とは何者か。明治44年春場所入幕大正11年春場所引退最高位前頭4枚目。八甲山は元々高砂系の力士であった。行司木村一宇が起こした若松部屋所属であった。大ノ里も同部屋であった。 <八甲山のブ... -
大相撲
三賞多数獲得者たち8
■三賞獲得10回 御嶽海 殊6敢1技3学生横綱・アマチュア横綱を引きさげ角界入りした逸材であった。4場所で入幕した期待の大器であった。平成28年五月場所、入幕4場所目で敢闘賞を受賞した。 翌年は技能賞と殊勲賞を2回獲得している。最初の殊勲賞は横... -
大相撲
白熊の出世街道
白熊は幼少のころから相撲道場に通う相撲少年であった。福島県出身だが、中学・高校で新潟県に相撲留学している。大学は日本体育大学に進学した。白熊は学生出身である。 卒業後ニ所ノ関(元稀勢の里)部屋に入門した。四股名は本名の高橋だった。前相撲か... -
大相撲
阿武剋の出世街道
阿武剋はモンゴル出身だが、高校は日本の学校に留学した。大学は日本体育大学に進学した。同期に大の里がいた。3年制のときすでに阿武松(元大道)部屋で研修を始めていた。4年のときに学生横綱のタイトルを獲得した。 正式な入門は2023年9月であった。... -
大相撲
2024年九月場所番付を読み解く
九月場所の番付が発表された。1横綱2大関と要になる力士が手薄状態になった。元大関は6人となった。東関脇阿炎8勝、西関脇大の里9勝で番付の入れかえはなかった。 それは小結も同用だった。東小結大栄翔8勝、西小結平戸海10勝だったが、そのままの番... -
大相撲
隆の勝の変遷
さる七月場所、隆の勝は横綱照ノ富士から金星をあげ、優勝決定戦にコマを進めた。優勝決定戦は力及ばず照ノ富士に敗れたものの敢闘賞を受賞した。隆の勝久々の活躍となり、存在感を示した。それも終盤になって急浮上してのものだった。 <隆の勝> 入門は1... -
大相撲
チケット受難時代
九月場所のチケットは発売開始後1時間20分で完売した。それだけではない。相撲仲間の話によるとファンクラブ先行予約とチケット大相撲の先行予約を申し込んだ。だが、ともにはずれたという。ファンクラグの予約はあまりに早く、予定が立ちにくい時期にス... -
大相撲
優勝物語 三賞なき優勝
三賞は関脇以下の力士が対象となる。優勝できる力士は限定されるから多くの力士に好評であった。相撲ファンも誰が三賞を受賞するか、新しい楽しみであった。関脇以下の優勝なら三賞を受賞して当然である。 最近では三月場所優勝した尊富士は殊勲・敢闘・技... -
大相撲
複雑化する一門4
時津風部屋は立浪(元緑嶋)部屋から双葉山が独立しておこした部屋である。立浪部屋は明治の末、元小結緑嶋がおこした部屋である。それでいて時津風部屋は立浪一門の一員ではなく、独自の時津風一門を形成した。 そのいきさつはこうだ。師匠立浪(元緑嶋)... -
大相撲
三賞多数獲得者たち7
■三賞獲得10回 若の里 殊4敢4技2若の里の三賞は新入幕の敢闘賞が初である。平成10年五月場所のことである。1年後は技能賞を受賞している。平成12年九月場所から敢闘、殊勲、殊勲と3場所連続三賞を獲得した。最初の殊勲章は優勝曙に唯一の黒星をつけ... -
大相撲
熱海富士の壁
熱海富士が優勝戦線に絡んだのは新入幕とその翌場所である。いずれも昨年のことである。今年(2024年)は幕内上位に定着してきた。4場所経過したが、3場所負け越している。7勝8敗が2回あり、大負けはない。 勝ち越せそうで勝ち越せない。そのため、小... -
大相撲
通称秋場所でなくなる9月
九月場所は通称秋場所という。しかし、本当に秋になるかというとかなり疑わしい。現在30度以上が続いている。厚さ寒さも彼岸までといったのは遠い昔か。思いおこすと昨年の九月場所は夏とかっこうが少しも変わらなかった。 九月場所のチケットは発売日の10... -
大相撲
本物の強さは猛稽古で生まれる
大関は一人減り、また一人減り、とうとう二人になった。琴櫻、豊昇龍である。元大関は6人である。高安、朝乃山、御嶽海、正代、霧島、貴景勝である。残った大関は大関にふさわしい活躍をしているかというとそうは言いきれない。 琴櫻、豊昇龍ともに大関と... -
大相撲
複雑化する一門3
高砂部屋は明治の風雲児高砂浦五郎が創設した歴史ある相撲部屋である。ところが高砂部屋は分家が育たないという伝統ができてしまった。高砂部屋直系の分家は錦戸(元水戸泉)部屋と高田川(元安芸乃島)部である。錦戸部屋は弟子が少なく危うい状態である... -
大相撲
三賞多数獲得者たち6
久々にこのテーマを展開します。遠ざかっていたのは理由があります。繊細かつエネルギーを要するテーマのため猛暑のなかでは酷な作業になる事情があります。そうもいっていられずやり通しますので宜しくお願いします。 ■三賞獲得10回 魁傑 殊2敢7技1魁... -
大相撲
2025年7月5日の変化
7月6日は元旭富士の伊勢ヶ濱の誕生日である。2025年で65歳になる。ということは定年になり、部屋の師匠はできなくなる。部屋の後継は照ノ富士が有力である。照ノ富士はそのとき約33歳7カ月である。そのままいけば元旭富士に再雇用はないことになる。か... -
大相撲
複雑化する一門2
引き続き出羽一門をみていこう。 分家の春日野部屋から独立した部屋が玉ノ井(元関脇栃東)部屋と入間川(元栃司)部屋である。現在玉ノ井部屋は、息子の元大関栃東が引き継いでいる。入間川部屋は一門の元垣添が継いで雷部屋として運営している。垣添は武... -
大相撲
複雑化する一門1
物心がついたとき、取組は系統別であった。系統は本家と分家の関係がベースになっていた。伊瀬ノ海部屋はそれがなく、柏戸は時津風部屋の豊山と対戦している。孤軍奮闘であった。出羽一門、ニ所一門は認識していた。 元々一門は巡業の共同組合のようなもの... -
大相撲
相手よりちょっとだけ強い双葉山
パリオリンピックが閉会した。メダルは海外開催では最多だという。結果を残した選手は賞賛されて当然である。それとは別に気になった競技があった。男子バレーボールである。 試合は予選1勝2敗、トーナメントは1敗であった。その試合内容は勝てそうで勝... -
大相撲
2024年九月場所チケット事情
8月10日10時、九月場所チケットが発売開始された。五月場所は半日で完売した。だが、今回はそれをさらに上回った。相撲仲間からの情報によると11時20分頃完売したという。 大相撲人気の過熱は続いている。その要因に今までは誰が優勝するかわからない点。... -
大相撲
連勝記録考
レスリングに藤波朱里ありといわれていたが、国際試合を見るのは初めてであった。その試合内容は圧勝の連続であった。力強く勝ち上がった中国の選手には10-0勝ちした。決勝の世界ランキング1位の選手には10-0で見事オリンピック金メダルに輝いた。 こ... -
大相撲
地震で大相撲が揺れた日
2024根8月8日夕方、宮崎県日向灘で大地震が発生した。津波をともなうということで警戒が叫ばれた。この大地震が南海トラフ巨大地震に関連しているという見解で、さらに警戒と恐怖が重なりあった。 大相撲はこれまで八百長発覚とコロナウイルス蔓延で2度... -
大相撲
現代学生出身関取事情
学生出身が注目を浴びたのは豊山(前名内田)からである。12勝-12勝-13勝で大関に昇進した。優勝争いもあった。3場所連続三賞をダブル受賞した。佐田の山は「学生さんには負けませんよ」と闘志を燃やした。 学生出身は関取への確率が高く、新弟子として... -
大相撲
七月場所放送事情
夏巡業といえばひと昔前いえば本格的な巡業だった。東北・北海道を中心に夏に鍛えるものだった。そのため、七月場所は1週間早くスタートした。今年(2024年)はオリンピックがあり、別の意味で1週間早めてもよかった。サンデースポーツが初日、千秋楽な... -
大相撲
国際技相撲の将来
オリンピックの柔道男女混合団体戦は面白かった。特に決勝のフランス戦は階級が違う者が戦った。日本がいずれも階級が下の戦いであった。それでも女子は階級が下ながら2人が勝った。 柔よく剛を制す。小さい者が技を工夫して大きな者に勝つ。プロレスの神... -
大相撲
現代外国人関取事情
国技から国際技となった大相撲。本格的外国人はアメリカハワイ州の高見山であった。高見山が幕内に登場したとき外国人は彼一人であった。彼はまた外国人出身の親方として曙、高見盛らを育てた。 現在幕内力士は42人である。そのうち外国人出身力士は九月場... -
大相撲
写真で見る平戸海の技能
七月場所、平戸海は技能賞を獲得した。平戸海は小さい体ながら真っ向から攻め通す。平戸海は10勝した。そのなかから7番勝負を写真で振り返ってみよう。 <3日目阿炎を押し出す> <4日目大の里を立ち合い突き落す> <6日目霧島を押し出す> <7日目... -
大相撲
手薄の時代
現在は誰が優勝するか場所前に予想ができない混迷の時代である。同時に1横綱2大関の手薄の時代になってしまった。霧島・貴景勝と大関降格が続いたことが主因である。しかも横綱照ノ富士が常にフル出場できるとは限らない。 <角番で負け越した貴景勝> ... -
大相撲
貴景勝の今後
さる七月場所の貴景勝は痛々しかった。角番だったが5勝10敗と大敗した。相撲内容はケガがたたって満足に自分の相撲が取れなかった。 きたる九月場所は関脇で10勝以上の成績によって大関復帰だが、期待しにくい。後は元大関として関脇以下で取る相撲人生に... -
大相撲
4場所経過した2024年年間最多勝レース
七月場所が終了したことで、今年の本場所は4場所経過したことになる。七月場所は照ノ富士が今年2回目の優勝を達成した。だが、休場があるため年間最多勝にはつながらない。休場が多い貴景勝は15勝しかしていない。 <4場所で15勝の貴景勝> 年間最多勝レ... -
大相撲
照ノ富士はなぜ12勝優勝が多いのか
七月場所は照ノ富士10回目の優勝で終了した。大正15年の公式優勝制度から14人目の10回以上の優勝者であった。七月場所、照ノ富士は14日目・千秋楽と連敗して12勝3敗の優勝であった。照ノ富士の優勝を象徴するようであった。 <10回目の優勝照ノ富士> 照... -
大相撲
2024年七月場所総評
★優勝争いについて 照ノ富士が13日目までは独走した。強さ、安定性は抜群だった。2差つけ照ノ富士の優勝は濃厚だった。照ノ富士連敗で隆の勝が浮上する結果となった。隆の勝は横綱照ノ富士戦のみで大関戦はない。しかも照ノ富士戦は豊昇休場による代理だ... -
大相撲
2024年九月場所私製番付
1.幕内は横綱・大関と対戦する者とそうでない者の2部制度である。2.そこで横綱・大関戦の敗北を考慮した成績とした。3.ただし、横綱・大関に勝利した成績は加えた。それが以下である。今回上位がそうとう詰まりであった。また十両に落ちてもおかしくな... -
大相撲
■24名千秋楽 決めるべきところで連敗した照ノ富士
千秋楽を迎え2敗照ノ富士、3敗隆の勝。地位は横綱と平幕である。どう考えても照ノ富士が有利である。ところが思わぬ展開が待ち構えていた。 まず隆の勝が新関脇大の里と対戦した。大の里は、体が大きく前に出ると破壊力がある。大の里有利とみた。ところ... -
大相撲
■24名14日目 照ノ富士予想外の負け方
結びの一番1敗照ノ富士対3敗隆の勝の対戦はもう一つ盛り上がりにくい面があった。だが、そんな思いを打ち砕く予想外の結果に終わった。立ち合いあたって挟み込むような体勢で隆の勝が出るとそのまま照ノ富士は後退し、こらえる間もなく土俵を割った。お... -
大相撲
■24名13日目 6人に増加する元大関
豊昇龍が13日目から思いがけなく休場した。前日の首投げ相撲で右股関節を負傷したという。場所の土壇場の大関休場で取組が一気に組めなくなった。照ノ富士対豊昇龍、貴景勝対豊昇龍がなくなった。豊昇龍に一度も勝てなかった大の里は不戦勝で2ケタ勝利に... -
大相撲
■24名12日目 2差つけたまま照ノ富士優勝へ前進
前日1敗をきっした照ノ富士の12日目の相撲が気になった。優勝する力士は連敗してはいけない。名解説者神風氏はよく口にした。対戦相手は突き押しの阿炎である。照ノ富士の状態を知る一番である。 <照ノ富士、阿炎を退け1敗死守> 相撲は、阿炎が突き起... -
大相撲
■24名11日目 照ノ富士、大の里にまさかの1敗
先場所優勝の大の里は強い相撲とスキあり相撲でここまで5勝5敗。さすがにとんとん拍子にきたホープもここにきて壁にあたったか。一方照ノ富士は強さと安定性は抜群で初日から10連勝。先場所負けている大の里に対してリベンジのチャンスである。 しかし、... -
大相撲
■24名10日目 すっきりしない尊富士の再休場
本日最も驚かされたことは十両2枚目尊富士が再休場したことだ。前日の相撲でケガをしたわけではない。考えられるのは2勝したことで幕下陥落はまぬがれた点である。だから早々と再休場を決めた。こうゆう考え方を小ずるいと取るかやむなしと取るか。すっ... -
大相撲
■24名9日目 照ノ富士10回目の優勝へ前進
8日目一人、9日目三人新たに首都圏から名古屋入りした。前日夜来られた方はともかく、そうでない方は東海道新幹線が不通で迂回して来られた。満員御礼は毎日出続けている。 土俵は2敗組の正代が敗れ、後退した。上位大関の2敗組の琴櫻は成長著しい平戸... -
大相撲
■24名8日目 照ノ富士中心に展開する場所
三月場所新入幕優勝、その後全休、今場所は十両で7休の尊富士が帰ってきた。勝ち星がないなかいきなり1敗で十両優勝戦線のトップである阿武剋と組まれた。しかし、相撲は尊富士がもろ差しになって今場所の初勝利を飾った。まったく予想外の相撲となった... -
大相撲
■24名7日目 内容充実三番を分析
知った顔が愛知県体育館内に見られた。首都圏からきた相撲仲間二人である。名古屋に滞在しているこちらより早く会場入りしていた。 7日目、相撲は内容のある相撲が目立った。その最たる取組が結びの一番照ノ富士対宇良戦である。宇良は徹底的に組まない戦... -
大相撲
■24名6日目 大関受難の日
大関の窮地はいっこうに止まらない。最初に登場した大関は豊昇龍であった。対戦相手は宇良である。宇良は地元大阪だけでなく、いまや全国人気である。 近くのお客に予想を聞かれた。「豊昇龍はあてにならない」とだけ答えておいた。相撲は目を見張るほど宇... -
大相撲
■24名5日目 大関無残!序盤で2敗・3敗
雨の名古屋が終わり、本格的な猛暑に入った。愛知県体育館は冷房がききにくい席がけっこうある。うちわであおいでいる席はまさにそれである。 3敗大の里は大関復帰を目指す霧島と対戦した。関脇同士が早くも激突した。相撲は、大の里が圧倒して一気に押し... -
大相撲
■24名4日目 変化はやる力士よりくう力士が悪い
3日目、幕下の取組は1敗同士の対戦が目立った。当然4日目はその裏返しで1勝同士の取組が大部分を占めた。なぜ、こうも極端になったのか。幕下の取組といえどもバランスがあったほうがいい。 先場所優勝した大の里だが、平戸海には敗れている。それも平... -
大相撲
■24名3日目 予想外の照ノ富士の強さ
本日も序ノ口炎鵬が登場した。今日は寄り切って勝ったと見た方に聞いた。「年寄株があれば炎鵬に引退をさせたい」との声があった。空き株はないわけではない。元寺尾、元木村山は定年前に亡くなられた。元大徹の湊川が退職した。だが、それが炎鵬にいくと... -
大相撲
■24名2日目 周囲の見る目が違った連敗大の里
2日目、愛知の相撲仲間と出会った。彼から様々な情報を得ることができた。2日目は客足が早かった。理由は炎鵬が序ノ口に登場するからである。応援空しく敗れたという。首はこわい。体が不自由になる恐れがあった木崎海は若くして引退した。 名古屋の相撲... -
大相撲
■24名初日 横綱・大関全敗をかろうじて避けた日
七月場所が始まった。初日は幸い危険な猛暑とはいかず、霧雨がいくぶんあったほどであった。 先場所優勝した大の里は新関脇として登場した。対戦相手は番付を成績以上に大きくアップした御嶽海である。御嶽海はここのところ気力に欠ける相撲が目立つ。この... -
大相撲
2024年7月賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために、七月場所の初日から千秋楽まで愛知県体育館で観戦します。 <七月場所の案内> 名古屋で観戦し始めたころは金山に宿を取っていました... -
大相撲
2024年七月場所直前考
14日から酷暑の七月場所が始まる。第2日曜として最も遅い日になった。そのためオリンピックと重なる日が出てくる珍しい興行となった。あくまで予定だが、愛知県体育館が会場となるのは今年が最後である。 <大の里> 最大の注目力士は先場所優勝者大の里... -
大相撲
貴景勝15番勝負 下
■難敵引き続き3人目以降の難敵をみていこう。 11(××〇×××)10高安かなり接近した対戦成績である。貴景勝が初優勝したときははずみで負けている。もつれると貴景勝は危ない。 1(××××〇●)1平戸海平戸海は急速に力をつけている。先場所は出足でまさって... -
大相撲
令和関脇以下の優勝力士キラー
令和元年は五月場所から始まり、現在30場所を経過した。令和2年に1場所中止になっている。開催したものの無観客が1場所ある。また13時入場の場所もあった。 令和の関脇以下の優勝力士キラーは誰か。ただし、令和5年九月場所の貴景勝の11勝4敗1位は対... -
大相撲
三賞多数獲得者たち5
■三賞獲得9回 鶴竜 殊2・技7鶴竜は志願兵だった。大相撲の入門志願をしたため日本語がわかる教授に翻訳してもらい、それを日本相撲振興会に送った。受け取った会長は会員と相談後井筒(元逆鉾)に託して入門が実現した。 <鶴竜> 入幕は平成18年十一... -
大相撲
貴景勝15番勝負 上
貴景勝は3場所連続休場中である。三月場所角番だったが、七月場所再び角番である。こうした状況は貴景勝の角番が容易ならざるものにしている。貴景勝の具体的な対戦相手から角番脱出がなるか、検討してみよう。 ■要注意今の貴景勝に楽勝の相手はいない。 ... -
大相撲
大の里に立ちふさがる豊昇龍
先場所優勝した大の里。場合によっては七月場所の成績・相撲内容次第では大関もあり得る。実現したら入幕5場所目に大関という年6場所制では驚異の記録になる。 これは大の里がすごいのか。筆者は長年大相撲をみてきたが、現在は混迷の時代である。誰が優...