絶対休まない。と公言していた豊昇龍が早くも新横綱で休場した。
その結果は金星3個を配給して4敗した。勝ち星は5勝であった。
ケガの理由というより負けが込んでの休場の印象が強い。新横綱の
休場は大正15年の公式優勝制度以降5人目であった。
来たる五月場所、豊昇龍はもう休場できない。休場したらいよいよ
追いつめられる。新横綱から連続休場した吉葉山はついに横綱優勝
はなかった。では豊昇龍は勝ち続けられるか。というとその見通し
はたちにくい。

まず、豊昇龍に横綱の力量があるかというとまだその域には達して
いない。豊昇龍というと取りこぼしがつきまとうのがこれまでのイ
メージである。今まで13勝1回、12勝2回計3回だけの好成績であ
る。しかも関脇12勝優勝は遠い昔のことである。優勝でも12勝はス
キあり優勝である。北の湖理事長は「横綱昇進は13勝が起点」と語
っていた。
休場がなければ対戦圏内は東5枚目の宇良までである。先場所負け
た力士との対戦成績は以下である。
阿炎 11勝7敗
現在3連敗中である。先場所、豊昇龍は何もできなかった。
千代翔馬 3勝3敗
千代翔馬は対戦圏外である。休場が出れば組まれる可能性はある。
高安 2勝10敗
1不戦勝1不戦敗を含む。現在不戦勝をはさんで6連敗中である。
完全な苦手になっている。
一山本 0勝1敗
油断はできない存在である。

要注意力士が次である。
王鵬 4勝3敗
優勝決定戦を含む数字である。めきめき実力をつけてきているだけ
にスキはみせられない。
霧島 11勝9敗
1不戦敗を含む。稽古総見で、霧島はかなり意欲的な稽古をした。
その意欲さが出ると危ない。
若隆景 6勝6敗
現在豊昇龍の3連勝中である。若隆景は復調している。初日対戦が
予想されるだけに未知の部分がある。
場所前の巡業や稽古で急速に力がつくものではない。稽古は日々の
積み重ねである。待ったなしの中で豊昇龍はどういう成果を残せる
か。五月場所は11日初日である。