五月場所が終了したことで今年の場所も半分消化した。混迷の時代
を脱し、年間最多勝は低レベルから飛躍しそうな雰囲気である。昨
年は琴櫻が66勝でトップになった。
今年の年間最多勝レースはどのように展開しているのか、調査して
みた。それが以下である。単なる数字の比較ではなく、横綱・大関
の対戦率によってクラス分けした。また、幕内在位3場所の力士を
対象とした。33人である。


3場所経過してトップは横綱に昇進した大の里である。36勝9敗と
1場所平均12勝である。このペースが最後まで続くと72勝に届くこ
とになる。久々の高レベルの年間最多勝になる。大の里には狙って
いただきたいし、できる可能性はある。

次点は霧島と大栄翔の30勝15敗である。トップと6勝差である。彼
らが追いつき追い越すことは考えられない。むしろ29勝の豊昇龍が
どこまで迫れるか興味深い。大の里に休場があればどう転ぶかわか
らない。

横綱・大関との対戦が多い力士が若隆景と豪ノ山である。豪ノ山は
照ノ富士の不戦勝があるので実質は若隆景である。ただ、これから
は横綱・大関は3人なので横綱・大関の対戦率は下がっていく理屈
になる。ともに大関戦が悪く1勝6敗である。なお、今年に入って
横綱・大関戦が一度もない力士は10人いる。
年間最多勝とは無縁でも、土俵の目撃者制定年間三賞のため、各力
士は年間勝ち越しを目指して奮闘していただきたい。