大の里は連続優勝で横綱に昇進した。来たる七月場所優勝すれば３
連覇の偉業を成し遂げることになる。３連覇は大変な記録で栃錦、
初代若乃花、北の富士、玉の海、輪島でさえ達成できなかった。最
近では優勝10回の照ノ富士も達成できなかった。３連覇以上達成者
は11人しかいない。
では大関連続優勝後新横綱で優勝した力士はどのくらいいるのか。
公式優勝制度は大正15年からである。横審誕生以前では双葉山が達
成している。双葉山は69連勝の途上で関脇－大関２場所－横綱２場
所を全勝している。当時は11日制、13日制であった。
戦後千代の山が大関で連続優勝したが、横綱に昇進することはなか
った。大関で連続優勝して横綱に昇進した力士が次である。
栃錦 14勝－14勝－新横綱10勝
大鵬 13勝－12勝－新横綱13勝優勝
北の富士13勝－13勝－新横綱13勝
琴櫻 14勝－14勝－新横綱11勝
旭富士14勝－14勝－新横綱13勝
曙 14勝－13勝－新横綱10勝
貴乃花15勝－15勝－新横綱13勝優勝
３若乃花14勝－12勝－新横綱10勝
武蔵丸13勝－13勝－新横綱12勝
朝青龍14勝－14勝－新横綱10勝
白鵬 13勝－15勝－新横綱11勝
日馬富士15勝－15勝－新横綱９勝
15日制で大関連続優勝した者は大の里を別にすれば12人。そのうち
新横綱で優勝して３連覇を達成した者は大鵬と貴乃花の２人しかい
ない。大鵬は４連覇までいった。大関で３連覇した力士が玉錦であ
る。横綱になって３連覇以上した者が常ノ花、羽黒山、北の湖、千
代の富士、曙、朝青龍、白鵬である。
新横綱優勝による３連覇は大鵬と貴乃花しかいない。大の里は確率
的困難に挑むことになる。ただ、現状では大の里の優勝を阻む敵は
いない。豊昇龍は大の里との対戦成績はいい。ただ取りこぼしが多
く、優勝争いができるとは言い切れない状態である。
３連覇以上は11人しか達成していない大記録である。大の里はよけ
いな行事をいれず、３連覇にまい進していただきたい。
