横綱の引退年齢でもっとも高いのは、太刀山と常陸山の40歳である。ただしこれは年2場所制・東西制の時代で、年6場所制になってからは35歳前後が上限に近い。長く取ったのは千代の富士(36歳直前)で、白鵬・鶴竜も35歳まで土俵に立った。逆に大鵬・北の湖・貴乃花のように若くして横綱になった力士は、30歳前後で土俵を去ることが多い。
※田口の「横綱引退年齢番付」(2020年8月時点)をもとにした。白鵬・鶴竜は当時現役の35歳で、その後引退している。
横綱の引退年齢ランキング
| 引退年齢 | おもな横綱 |
|---|---|
| 40歳 | 太刀山・常陸山 |
| 38歳 | 羽黒山 |
| 37歳 | 男女ノ川・吉葉山 |
| 35歳 | 千代の富士・白鵬・鶴竜・前田山 |
| 34歳 | 双葉山・栃錦・照國・日馬富士 |
| 33歳 | 輪島・琴櫻・隆の里・栃ノ海 |
| 32歳 | 東富士・武蔵丸・稀勢の里・千代の山・北の富士 |
| 31歳 | 北の湖・柏戸・旭富士 |
| 30歳 | 大鵬・貴乃花・佐田の山 |
| 29歳 | 朝青龍 |
| 28歳 | 栃木山・北勝海・大乃国 |

年2場所制と年6場所制で違う「引退年齢」
トップに立つのは、40歳まで取った太刀山と常陸山である。40歳での引退は、年2場所制と東西制という制度のもとならではだ。羽黒山をのぞけば、上位には年2場所制の横綱が並ぶ。戦後では、場所数が3場所から5場所へ増えていく過程で取った吉葉山の名前が見えてくる。

年6場所制で36歳の直前まで取った千代の富士は、その制度のなかで最年長級に位置する。現役だった白鵬は千代の富士の次、鶴竜は前田山をはさんでその2番後だった。年6場所制で横綱が35歳まで務めるのは、それだけで驚異的である。いっぽう大鵬・北の湖・貴乃花は、若くして横綱になっただけに30歳くらいで引退した。3人とも、最後は力尽きて土俵を去った印象が強い。白鵬も若くして横綱になったが、長く取り続けた。

栃木山の美学|散り際の引退
栃木山は、横綱は追い詰められて辞めてはいけない、桜の花が散るようにすぱっと辞めるという美学をもっていた。栃木山自身、3場所連続で最高成績をあげた翌場所に引退している。その教えは弟子の栃錦にも引き継がれた。栃錦は2場所連続14勝のあと、初日・2日目と連敗すると、あっさり土俵を下りた。28歳から34歳での引退には、こうした散り際の美学がにじむ。

現役のまま土俵を去った横綱たち
年齢では測れない引退もある。玉錦と、その孫弟子にあたる玉の海は、現役のまま亡くなった。自らの意志による引退ではない。大錦は三河島事件の責任をとって土俵を去った。朝青龍は不祥事の責任をとる形で、29歳で引退している。双羽黒は立浪(元安念山)親方との確執により、相撲界を去る道を選んだ。番付の数字だけでは見えない事情が、それぞれの引退にはある。

横綱の引退年齢についてよくある質問
Q. 横綱の引退年齢で最年長は誰ですか?
太刀山と常陸山の40歳です。ただし年2場所制・東西制の時代でした。年6場所制では、千代の富士の36歳直前が最年長級になります。
Q. 横綱はふつう何歳で引退しますか?
30代前半での引退が多めです。年6場所制では、35歳まで取れば長く務めたほうにあたります。若くして横綱になった大鵬・貴乃花などは、30歳前後で土俵を去りました。
Q. 白鵬・鶴竜は何歳まで取りましたか?
この番付は2020年8月時点で、白鵬・鶴竜はともに当時現役の35歳でした。年6場所制では驚異的な高齢で、その後2人とも引退しています。
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