七月場所休場した白鵬は35歳に、鶴竜も現時
点では35歳になった。まだ、現役とはいえ、
相当高齢横綱になったことは間違いない。
横綱が実質地位化した常陸山以降の東京横綱
の引退年齢と比較してどれくらいに位置する
のか調べてみた。それが以下である。
トップは40歳まで取った太刀山と常陸山で
ある。40歳引退は年2場所制と東西制という
制度のもとならではと思われる。羽黒山以外
は年2場所制の横綱が並んだ。戦後では、
場所が3場所から5場所に増えていく過程で
取った吉葉山の名前が見えてくる。また、
年6場所制で36歳直前まで取った千代の富士
が前頭筆頭に位置した。
現役の白鵬は千代の富士の次である。鶴竜は
前田山をはさみ、その2番後の順位である。
現役だけに白鵬・鶴竜はこの後順位を上げて
いく可能性はある。年6場所制では横綱35歳
は驚異的な年齢であることは間違いない。
大鵬、北の湖、貴乃花は若くして横綱になっ
ただけに30歳くらいで引退している。3横綱
とも最後は力尽きて引退していった印象が
強い。白鵬も若くして横綱になったが、モン
ゴル人は力士生命が長い傾向があるのかも
しれない。
栃木山は、横綱は追い詰められて辞めては
いけない。桜の花が散る如くすぱっと辞める
という美学をもっていた。栃木山自身、3場
所連続最高成績の翌場所引退している。その
教えは弟子の栃錦にも引き継がれ、2場所
連続14勝のあと、初日・2日目と連敗すると
あっさり引退した。
特殊なケースがある。玉錦とその孫弟子に
あたる玉の海は現役で亡くなった。自らの
意志による引退ではなかった。また大錦は
三河島事件の責任をとっての引退だった。
朝青龍は事件を起こし、引退せざるをえない
状況に追い込まれた。双羽黒は立浪(元安念
山)親方との確執により、相撲界を去って
いく道を選んだ。
ただ、横綱は若くして引退していただきたく
はない。20代引退は見たくない。横綱として
20代は強さを発揮することを望む。
七月場所の録画を見ています。
興味深いテーマをこれからもお届けします。