全勝優勝。それは完全優勝といっていい。元安藝ノ海の永田氏は言
う。「全勝と1敗は大変な違いだよ」その全勝優勝を3回以上達成
した力士は11人しかいない。公式優勝制度は大正15年からである。
そのため常ノ花は優勝8回全勝2回とした。
双葉山 8回
羽黒山 4回
大鵬 8回
北の富士3回
輪島 3回
北の湖 7回
千代の富士7回
貴乃花 4回
朝青龍 4回
白鵬 16回
日馬富士3回

関脇で全勝優勝したのは双葉山しかいない。もっとも11戦全勝であ
るが、そこは時代の限界というしかない。双葉山は69連勝の途上で
あった。羽黒山は戦中、戦後の混乱期で10戦全勝が2場所ある。
大関で連続全勝優勝した力士が3人いる。双葉山、貴乃花、日馬富
士である。双葉山は年2場所制で11戦全勝であった。新大関とその
翌場所である。大関勝率100%である。貴乃花は大関10・11場所目
で通算優勝は6・7回目であった。日馬富士は大関21・22場所目で
通算優勝3・4回目であった。

10大横綱の貴乃花以外の大鵬、北の湖、千代の富士、朝青龍、白鵬は
何回目の優勝で全勝優勝したのか。
大鵬 11回目
北の湖 8回目
千代の富士8回目
朝青龍 5回目
白鵬 3回目
白鵬は大関時代だが、ほかは横綱時代である。大鵬は苦労しての全
勝優勝だった。初の全勝優勝の場所ライバル柏戸は全休だった。大
鵬はまた北の富士、玉の海の全勝つぶしに立ちふさがった。北の富
士、玉の海の全勝優勝は大鵬引退後であった。

双葉山は12回の優勝のうち全勝優勝は8回である。全勝優勝率は
66.7%である。白鵬は45回の優勝のうち全勝優勝は16回である。全
勝優勝率は35.6%である。全勝優勝の回数は白鵬が多いが、率では
遠く及ばない。
全勝優勝は令和3年十一月場所照ノ富士以来出ていない。20場所経
過した。次の全勝優勝力士はいつ誰が成し遂げるのか。予想はまる
でつかない。