豊昇龍が5日目から休場した。1勝3敗と負けがこんだことが最大
の原因であることは推測できる。豊昇龍は横綱在位3場所中2場所
が途中休場である。なぜ、負けるのか。弱いからである。横綱は弱
くては務まらない。3場所33勝の豊昇龍を横綱に推挙したのは横審
であり、決定したのは協会である。両組織に一人の反対もなかった
という。豊昇龍を横綱にした責任は極めて重い。

残された1横綱1大関では看板が物足りない。手薄である。琴櫻が
2敗のままで優勝争いを急にするとは考えにくい。新会場・チケッ
ト完売の相撲熱がにわかに怪しくなってきた。優勝争いは盛り上が
るのか。救世主は現れるか。
4勝霧島と1敗安青錦が組まれた。豊昇龍が休場した今、いささか
早い対戦に感じる。相撲は、攻め込んだ安青錦が鮮やかに内無双を
決めた。霧島はばったり崩れた。今場所、琴櫻にも仕掛けた。休場
豊昇龍には渡し込みで金星を獲得した。技能派安青錦がクローズア
ップされてきた。

ここへきて高安の好調ぶりがうかがえる。5日目は関脇若隆景とぶ
つかった。離れての激しい動き・攻防が繰り出された。高安気を見
て若隆景の体勢をくずし、押し出した。高安は初日豊昇龍に負けた
あと4連勝した。

前日、らしくない相撲で1敗した大の里。5日目は曲者阿炎と対戦
した。大の里は相手かまわず前に出る相撲で圧倒した。自分の相撲
を取り切った。修正してきた。一安心できる内容だった。残された
横綱としての責任は重い。
