大の里が横綱に昇進した。大の里は日体大出身である。輪島につい
で2人目の学生出身の横綱である。日大出身の輪島が横綱に昇進し
たのは昭和48年五月場所後だった。輪島から約52年を経て学生出身
の横綱が誕生したことになる。偶然だが両者とも石川出身である。

テーマは「輪島対大の里もし戦えば」である。大の里は恵まれた体
格を生かし、立ち合いから圧倒する。右差し左おっつけで一気に出
る。五月場所はこの相撲で快進撃となった。はたき込みが3番あっ
たが、これも相手を攻め込んでいるから決まった。
輪島の相撲は左前みつ右おっつけからの下手投げである。北の湖が
大関から横綱になった時期、輪島に苦杯した。昭和49年七月場所は
本割・優勝決定戦で輪島は連勝して逆転優勝をしている。2番とも
同じような下手投げの相撲だった。
輪島は北の湖の体をぶつける立ち合いをしのいでいる。となると輪
島体大の里戦は輪島有利か。とは言い切れない。輪島は高見山の体
を生かした一気の相撲にしばし負けている。高見山戦は20勝14敗
(1不戦敗含む)である。7つ金星を奪われている。

輪島対大の里戦は、最初輪島有利に進む。だが、成長した大の里が
やがて逆転していく。そんな展開を想像する。かつて雷電対大鵬と
いう途方もない夢の対戦があった。仕切り制限時間も土俵の広さも
場所数も違う者同士であった。if対戦は今後AIの世界に入っていく
のかもしれない。