幕内最強は誰か。横綱だから豊昇龍とは単純にいかない。豊昇龍は
成績不十分の3場所33勝12敗で横綱になった。横綱成績は5勝5敗
5休で終わった。金星を3つも配給した。これは大きなマイナス要
因である。

かつて4横綱千代の山・鏡里・吉葉山・栃錦のときにも最強は誰か
というテーマがあった。これに大関若乃花が加わり、5力士による
最強力士が検討された。まさに群雄割拠、現代とスケールが違った。
様々な検証がされた結果、最終的に横綱栃錦が最強という結論にな
った。
大の里が豊昇龍より勝っている点が優勝回数である。大の里が3回、
豊昇龍が2回である。好成績はどうか。豊昇龍は13勝1回・12勝2
回。これに対して大の里は13勝1回・12勝2回と互角である。
二人の直接対戦はどうか。豊昇龍の5勝2敗である。2敗のなかに
は不戦敗がある。大関同士の対戦は豊昇龍の2勝である。この点豊
昇龍のほうが、分がいい。

1月から11月にこだわらない年間最多勝はどうか。豊昇龍は2024年
三月場所から2025年一月場所が最高で63勝25敗2休である。大の里
は2024年五月場所から2025年三月場所までで65勝25敗の好記録をあ
げている。大の里が上であるがわずかの差である。数字的には、大
の里も豊昇龍もまだ強豪力士の域に達していない。
結論を出そう。大の里が微差で幕内最強である。