今年定年になる親方は元旭富士だけではない。大鵬道場の大嶽部屋
の大嶽(元大竜)もである。9月下旬までである。大嶽部屋には部
屋付の親方はいない。後継問題はどうなるのか。
大嶽部屋は大横綱大鵬がおこした部屋である。一代年寄大鵬部屋と
してスタートした。巨砲や嗣子鵬などを育てた。大鵬部屋を継いだ
のは元大関貴ノ花の弟子の元貴闘力であった。大鵬の三女の娘婿と
なって大嶽部屋の師匠となった。

ところが、元貴闘力はギャンブル好きであった。琴光喜の野球賭博
事件が発覚したとき、協会は調査をおこなった。掛け金が暴力団の
資金になっていたら大問題ととらえたからである。結局琴光喜と大
嶽が悪質ということで解雇になった。2010年7月のことであった。
大嶽部屋の今後は2つの方法が考えられる。一門のよその部屋から
親方を招く方法が一つ。もう一つが一門の部屋と併合する方法であ
る。この場合は大嶽部屋はいったんなくなることになる。
将来大鵬の孫である王鵬が大嶽部屋の師匠になることが予想される。
そのとき大嶽部屋がなければ独立しておこすことになる。ところが
部屋の独立条件は厳しい。
最高位が横綱・大関
関脇・小結を25場所以上
幕内通算60場所以上
王鵬がこの条件を満たせば問題ない。

満たせないとすれば、よその部屋に身を寄せるわけにはいかなくな
る。大嶽部屋に新師匠を迎えて継続していくことになる。噂段階だ
が中村(元嘉風)部屋と一緒になるとか阿武松(元大道)部屋と一
緒になるとか言われている。そのときは大嶽部屋にならなければ今
後が難しくなる。まだ時間はあるが、最終的にはどういうカタチに
なるのか注目したい。