大の里はこれまで優勝後の成績が芳しくなかった。9勝6敗が2回
あった。2度あることは3度あるか。あるいは3度目の正直か。大
の里の勝負ポイントを対戦相手別に検証してみた。
まず先場所負けた相手からみていこう。
4(〇●〇〇×●)2若元春
先場所、若元春が先手を取ってのど輪攻め。大の里が逆襲するも若
元春が左差して出て、最後押し出した。大の里は立ち合いから圧倒
することである。もつれると危ない。

1(●××××●〇)2高安
優勝決定戦の勝利は高安戦の初勝利であった。本割は8勝1敗同士
で対戦した。大の里が立ち合いから圧倒した。だが、そのあと上手
を取って投げにいって高安を呼び込んでしまった。大の里の自滅相
撲であった。最初から最後まで攻め続けることがポイントになる。

3(××〇〇●●)2王鵬
先場所、大の里は10勝勝2敗、王鵬は4勝8敗と負け越していた。
王鵬つっぱり。大の里応戦から引いた。王鵬つけいって最後押し出
した。大の里は王鵬戦連敗となった。地力をつけてきた王鵬だが、
連敗を止める気魄が必要。
3(〇×●●●〇)3阿炎
阿炎は思い切った相撲を取るだけに嫌な存在である。ツボにはいる
と危ない。大の里が関脇優勝したときから3連敗した。大の里が好
調スタートできるか否かのカギになる力士が阿炎である。

2(××●●〇〇)2若隆景
復調若隆景は大の里の関脇優勝の場所に勝利している。さらに新大
関のときも勝利している。ここ2場所は大の里が盛り返した。大の
里のパワーと若隆景の技能の争いになる。
2(●□〇●●×)4豊昇龍
大の里が五月場所の対戦圏内で負け越している対戦相手である。初
対戦のとき豊昇龍はすでに大関だった。大の里は派手な下手投げや
首投げで負けている。ある意味豊昇龍は大の里の壁になってきた。
千秋楽、両力士がどういう状態で対戦するか。勢いのあるほうが有
利になる。
五月場所、大の里の初日は先場所負けている若元春である。