まずここ1年というのは2024年七月場所から2025年五月場所までで
ある。1年間大の里、豊昇龍、琴櫻はどういう成績を築いていった
のか。あらためて検証してみよう。
大の里
新横綱として勢いが増している。期待も大きく成長途上である。し
かし、それは今後の期待で過去1年間はまだこれからである。成績
は67勝23敗である。1場所平均11勝強である。徐々に成績をあげて
きた。

優勝は3回あるが、9勝が2回ある。いずれも優勝の翌場所だった。
今度の連続優勝で初めて優勝後の1ケタ勝利が解消された。常に優
勝争いをすれば年間72勝以上をコンスタントにあげられる。さらに、
五月場所で逃した全勝優勝を達成することである。
豊昇龍
五月場所、全勝優勝を目指す大の里に勝ってどうにか面目を保った。
しかし、大の里には差をつけられてしまった。大の里の4回優勝に
対し豊昇龍は2回である。しかも大の里が達成した14勝優勝は豊昇
龍にとって未知の領域である。

ここ1年の成績は59勝24敗7休である。休場を除いた勝率は7割1
分1厘である。1場所平均10.7勝である。豊昇龍は早く優勝したい
ところだ。それにはまず取りこぼしをなくすことである。大の里に
対抗できないと存在感を失うことになる。
琴櫻
五月場所は8勝に終わった。今年に入って3場所連続1ケタ勝利で
ある。大関感がすっかり薄れてしまった。もっとも大関になってか
ら8場所経過したが、優勝争いは1場所である。ここ1年の成績は
53勝37敗である。1場所平均9勝に届いていない。体重をしぼるく
らいの出直し的猛稽古が必要である。

ちなみに、関脇以下最強の大栄翔のここ1年の成績をあげておく。
54勝36敗である。