9日目まで1敗一山本、2敗7人いるが、10日目直接対決は2敗同
士の大の里対玉鷲戦だけである。一山本の1敗は平戸海によるもの
である。一山本は上位の2敗力士とは無対戦である。番付が比較的
近い玉鷲戦もまだない。幕内下位3人との対戦もない。ないないづ
くしの一山本である。さて10日目はどう展開したか。
幕内下位の2敗組3力士草野、琴勝峰、御嶽海は全員勝って2敗を
キープした。この中で残された対戦は草野対御嶽海戦である。それ
が11日目に組まれた。琴勝峰は11日目隆の勝と対戦する。
1敗一山本は3勝6敗の明生と対戦した。あまりわくわく感のない
取組だが、明生を押し倒して1敗単独トップを維持した。11日目は
高安戦である。優勝を争っている者同士の対戦ではない。残りの日
数は4日である。横綱大の里戦、霧島戦、安青錦戦、玉鷲戦で4番
である。

横綱三役との対戦を終えた安青錦の平幕戦は続いた。10日目はパワ
ー相撲の金峰山と対戦した。勝負は一瞬で決まった。安青錦がいな
して引き落とした。安青錦は2敗で10日目を終えた。予想以上の成
長・進歩である。大物になる可能性は大きい。
2敗霧島は平戸海と組まれた。霧島は積極的に前へ前へと攻め立て
最後寄り倒した。霧島は11日目大の里戦になった。上位が星の潰し
合いの中で一山本が漁夫の利ではしらける。霧島は大関復帰への道
もかかっている。

2敗同士の大の里対玉鷲が激突した。大の里が圧倒するも玉鷲まわ
り込む。大の里が追撃して、玉鷲西土追い込まれる。だがそこから
突き落としの逆転技が決った。
大の里は3敗に後退した。すべて金星である。連続優勝した大の里
がここまでくずれるとは予想外であった。今場所負けた相撲は内容
の悪さと詰めの甘さによるものである。今場所混戦になった原因は
大の里の乱れにある。大の里は横綱の面目を保てるのか。危ういと
ころにきている。
