4日目王鵬に引き相撲で1敗した大の里。その後修正して当たって
圧倒する相撲を取ってきた。それが8日目に崩壊した。対戦相手は
若手の白桜鵬である。かつての白鵬の弟子である。大の里は立ち合
い負けしたのか、まともにはたこうとした。伯桜鵬は委細かまわず
出て一気に押し出した。速攻であった。

大の里は早くも2敗となった。大の里にすきがあったということだ。
自分も勝てるかもしれないと対戦相手が大の里に向かってくる可能
性は出てくる。大の里はこれまで4回優勝している。だが、8日目
までで2敗して優勝したことはない。七月場所、大の里はどういう
結果になるか。場所は後半戦へと突入する。
霧島は阿武剋と対戦した。危なげなく攻め立て最後押し出した。霧
島は三役で唯一の1敗である。大の里が2敗になったことでにわか
に浮上してきた。優勝経験が2回あるだけに戦い方に通じている。
先場所の11勝を生かすために今場所が大事になる。

安青錦が面白い存在になってきた。一月場所、優勝決定戦に出場し
た王鵬と対戦した。今場所は大の里に勝って金星を獲得した。そん
な王鵬にひるむことなく攻め立て寄り切った。安青錦は6勝2敗と
した。横綱・三役との対戦はすべて終えている有利さはある。

1敗組はほかに玉鷲、一山本、草野がいる。玉鷲は関脇若隆景に勝
っているが、本格的な上位戦はこれからになる。玉鷲、一山本、草
野はお互いにまだ対戦はない。十両で2場所連続優勝した草野は幕
内でも好成績をあげている。それだけに勢いにのることは考えられ
る。上位戦があるとすると勝ち越し後であろう。
大の里の敗戦は優勝争いを複雑化する結果を招いた。