三月場所、珍しく三賞は技能賞だけの複数
受賞となった。受賞した力士は若隆景と遠藤
である。遠藤は優勝を争った大関照ノ富士・
貴景勝を倒しているから殊勲賞、あるいは
殊勲・技能のダブル受賞でもよかった。遠藤
は4回目、若隆景は2回目の技能賞である。
現代は重量級大相撲全盛である。そのなかで
技能を発揮するのは簡単なことではない。
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技の相撲は見ごたえがあり、巨漢を退ける
シーンは大相撲の醍醐味である。だが、炎鵬
は重量級大相撲に押しつぶされそうである。
翠富士もたちまち十両落ちとなった。現役で
技能賞を受賞した力士は、大関に昇進した
貴景勝・照ノ富士を別にすると大栄翔、碧山、
北勝富士2回、朝乃山、竜電、御嶽海2回、
栃ノ心3回、高安2回、玉鷲、妙義龍5回で
ある。
妙義龍の最後の技能賞受賞が平成25年だから
過去のことになりつつある。栃ノ心は3回
受賞しているが、あまり技能派のイメージは
少ないと思う。栃ノ心はときどき吊り出しを
みせたとき技能賞を受賞している。ただ、
最近の栃ノ心は衰えが目立ち始めている。
御嶽海は相撲にムラがあり、多くを期待でき
ない。大栄翔がリズムにのれば、押しの技能
が発揮され、手がつけられなくなる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/06/210116七日目幕内-836-e1624164042741.jpg)
遠藤は久々の技能賞である。粘れる相撲が
まだ取れる。上位では勝ち越しと負け越しが
半々くらいだがら期待できる。七月場所は
前頭筆頭が予想される。連日横綱・大関戦が
組まれる可能性が高い。若隆景は長足の進歩
で強くなった。三月場所の高安戦は手に汗を
握る一番となった。大関にもかなり通用する
ようになった。若隆景の技能相撲が今一番
面白い。白鵬戦が実現すればかなりわきそう
である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/06/210326十三日目幕内-985-e1624164064595.jpg)
オオカミ少年を見ています。
興味深いテーマをこれからもお届けします。