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大相撲
幻の5横綱
4横綱はそれなりにある。最近では稀勢の里が横綱に昇進して、白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里の4横綱時代があった。日馬富士の引退で4横綱時代は終焉を迎えた。さらに稀勢の里の引退で現在は2横綱である。ところが、歴史のなかにはあわや5横綱が出現... -
大相撲
大鵬の稽古その質と量
大鵬は天才と呼ばれることを嫌った。自分ほど努力した者はないという思いが強かった。大鵬を語る上で伝えられていることに、時の5大関北葉山、佐田の山、栃ノ海、栃光、豊山(前名内田)を向こうにまわしての猛稽古がある。稽古でも大鵬は負けない。稽古... -
大相撲
優勝10回以上20回未満の横綱2
輪島は学生出身の唯一の横綱である。そして今後も出そうにない気配である。輪島以前には豊山(前名内田)がいた。豊山は大関までスピード出世したが、ついに優勝はなく、横綱に届かなかった。豊山がここ一番の勝負に弱かったのに対し、小坂秀二氏の言葉を... -
大相撲
優勝10回以上20回未満の横綱1
15日制では上位で10勝という2ケタ勝利が大関につながる成績となる。横綱の優勝回数はどうだろうか。横綱として納得のいく優勝回数は、大関以下の優勝回数を含めて通算10回以上ではないだろうか。20回以上の優勝になるとさすがに超人的である。優勝10回以... -
大相撲
豊昇龍の躓き
七月場所、幕下2枚目の豊昇龍は3勝2敗までいきながら、残り2番を連敗して負け越した。わずか1勝の違いが明暗を分けた。豊昇龍の負け越しは入門以来初めてであった。豊昇龍は序ノ口以来ここまで8場所連続勝ち越しできていた。<豊昇龍>幕下の力士は... -
大相撲
大関在位2場所後の運命
貴景勝が途中休場、全休で大関を2場所で明け渡すことになった。言うまでもなく大関2場所は最短である。大関不十分のイメージがある栃ノ心でさえ5場所だった。貴景勝の心境はいかばかりであったろうか。<貴景勝>大関が2場所連続負け越しで降格の規定... -
大相撲
栃錦の古今強豪ランキング
栃錦が引退したのは、昭和35年五月場所のことであった。昭和34年五月場所から昭和35年三月場所のここ1年間で81勝9敗という驚異的数字をあげながら、昭和35年五月場所初日、2日目と連敗するとあっさり引退してしまった。横綱はもうだめだ、となる前に桜... -
大相撲
鶴竜と白鵬のこれから
七月場所は久々に横綱同士で優勝を争った。鶴竜が白鵬との直接対決を制し、6回目の優勝を飾った。白鵬は次点に終わった。七月場所は両横綱健在を示した場所と言える。ただ、これが、今後も続くかというといささか見通せなくなる。<七月場所優勝を争った... -
大相撲
2019年九月場所チケットネット事情
チケット規正法が6月に施行されたにも関らず、ネット上では相変わらず驚愕の値段がはびこっている。なかには値引き交渉お断りの文字が目に付いたものもあった。法外の値段は商売としか思えない。イスC3800円(実際はこれに108円が加わる)が7500円、マス... -
大相撲
炎鵬は舞の海を越えられるか
五月場所、新入幕炎鵬は7勝2敗から6連敗して負け越した。千秋楽は松鳳山と大熱戦を展開したが、もう一歩及ばず、負け越してしまった。歴史は繰り返すのか。七月場所の炎鵬は7勝3敗から3連敗した。14日目に負ければまたも7勝7敗となり、千秋楽は予... -
大相撲
2019年九月場所チケット事情
以前東京場所の人気は一月場所、五月場所、九月場所の順であった。いつからくずれたかというと、遠藤が十両1場所で入幕した平成25年九月場所からである。そしてそれは今も続いている。2019年九月場所のチケット事情は想像以上であった。ほとんど買えない... -
大相撲
かつてあった6大関時代
5大関でも多いのに、大相撲史上6大関が誕生した時期がある。平成24年五月場所から3場所である。その前場所の三月場所は把瑠都、日馬富士、稀勢の里、琴奨菊、琴欧洲の5大関だった。この場所、優勝決定戦で白鵬に敗れたとはいえ、13勝2敗の関脇鶴竜の... -
大相撲
横綱誕生の間隔2
横綱が実質地位化した常陸山以降、横綱誕生が5年以上空いたことが3度ある。最初は玉錦が横綱でデビューするまでである。6年経っていた。玉錦の前の横綱は常ノ花なので、常ノ花の横綱誕生から6年かというと、それは違う。それはどういうことか。次ぎの... -
大相撲
横綱誕生の間隔1
横綱稀勢の里が誕生し、デビューしたのは2017年三月場所だった。負傷をおいながら、大関照ノ冨士を本割・優勝決定戦で連勝しての優勝は忘れられないほどの感動を呼びおこした。あれから2年2場所が過ぎたが、横綱誕生の気配は少しもない。横綱候補は本来... -
大相撲
智略力士安美錦
安美錦が七月場所限りで引退した。ケガで休場していたが、今のままでは幕下に陥落する。そう思えば引き際であった。安美錦というと新しい相撲ファンは、力は衰えているが、それでも奮闘して十両を維持しているベテラン力士、というイメージをもつかもしれ... -
大相撲
大関の休場率
七月場所は貴景勝、栃ノ心、豪栄道、高安と4大関が休場する異常事態となった。貴景勝は連続休場、栃ノ心は大関6場所在位中半分が途中休場である。豪栄道はベテランの域で、引退が近いという見方が出始めている。高安はまだ優勝がない。今回のケガで後退... -
大相撲
御嶽海の大関を阻むモノ
御嶽海は2年連続七月場所優勝と意気込んでいたにもかかわらず、また、4大関が休場したにもかかわらず、9勝6敗に終わった。これで優勝した昨年の七月場所後6場所連続1ケタ勝利に終わっている。つまり、大関の足がかりさえつかめない状態が続いている... -
大相撲
初優勝から2回目の優勝への間隔2
前回初優勝から連続優勝した5力士と初優勝から2回目の優勝が、15場所後以上の柏戸・北の富士を取り上げてきた。その続きを記す前に初優勝から2回目の優勝が10場所後以上14場所後までの力士を参考までに列記しておこう。鏡里 11場所後魁傑 11場所後北... -
大相撲
4場所経過した2019年年間最多勝レース
七月場所が終了し、今年4場所が早くも終了したことになる。年間最多勝レースはどのように変化したか。その経過をまとめてみた。それが以下である。なお、対象は4場所幕内に在位した力士とさせていただき、単なる数字の比較ではなく、横綱大関の対戦率に... -
大相撲
2019年七月場所総評
★十両以上に休場力士が7人出たが相変わらず多い。北の湖理事長が公傷制度を廃止したのは、毎場所必ず公傷休場力士が出たからである。だが、毎場所けっこう休場力士を出すのなら、公傷制度を復活させてもいいのではと思ってしまう。今さら場所数を減らす、... -
大相撲
■名古屋千秋楽 手堅かった鶴竜の優勝
これより三役は異例だった。関脇玉鷲をさしおいて小結阿炎がはいった。阿炎対琴奨菊は7勝7敗同士なので取組的興味では上だが、番付では玉鷲が上である。やすやすと取組順を崩してほしくない。それにしてもこれより三役に平幕2力士が入っているとは、今... -
大相撲
■名古屋14日目 白鵬の敗戦が意味するモノ
14日目に横綱対平幕戦がおこなわれた。白鵬対琴奨菊戦である。白鵬にとって取り易い相手であった。これまでの対戦では、琴奨菊の出足を止めると投げでころがすパターンが多かった。ところが、この日は琴奨菊の出足に後退し、いいところなく一方的に土俵を... -
大相撲
■名古屋13日目 終盤の波乱
取組は谷間。横綱対平幕である。鶴竜対関脇玉鷲戦は回避されたことになる。玉鷲の成績が上がらないのが理由だろうが、それなら早めに対戦させるべきであった。白鵬は妙義龍戦である。対戦相手としては妙義龍のほうが、いやな相手に思えた。<白鵬、妙義龍... -
大相撲
■名古屋12日目 連続写真で見る2横綱の相撲
全勝できた鶴竜は、千代大龍の挑戦を受けた。今の鶴竜はパワー相撲に対する不安を少しも感じさせない。相撲は裾払いで、鶴竜が千代大龍を一蹴した。1敗白鵬は関脇以下最強の御嶽海との対戦を迎えた。相撲は両上手をがっちり取った白鵬に対し、もろざし御... -
大相撲
■名古屋11日目 そして大関は誰もいなくなった
8勝を待っていたかのように大関高安が休場した。これで4大関全員が休場という異常事態に陥ってしまった。13日目に組まれると思っていた高安対白鵬戦が11日目に組まれるという皮肉な結果になってしまった。白鵬不戦勝で、ますますしまらなくなった。<高... -
大相撲
■名古屋10日目 横綱・大関の手薄は近未来の姿
白鵬から金星を獲得して、意気上がる逸ノ城。だが、この日の対戦相手鶴竜は落ち着いていた。巨体逸ノ城に対し、後退するどころか逆に出て、まわしをがっちりつかむと勝負は決まった。逸ノ城は後退すると実にもろい。<鶴竜、逸ノ城を寄り切る>関脇玉鷲が... -
大相撲
【7月21日】初優勝から2回目の優勝への間隔1
大正15年から始まった優勝制度は99人の優勝力士を誕生させた。47人が初優勝で終わっているとこれまで書いて来た。そのなかには栃ノ心、御嶽海、貴景勝、玉鷲、朝乃山も含まれている。逆にいうと52人は2回以上の優勝を達成してきたわけである。初優勝から... -
大相撲
【7月20日】本名幕内力士
現代の幕内は、本名力士花盛りである。大関高安、遠藤、正代、矢後とすぐにも浮かんでくる。さらにもう一人明生。実は明生は下の名前である。矢後はまだ改名の余地があるし、明生は下の名前っぽくないからいいとしても、高安、遠藤、正代は改名のチャンス... -
大相撲
【7月19日】大関の負け越し率2
清國の最高位大関の大関在位中の負け越し率17.9%の記録を抜いたのが、人気の角界のプリンス貴ノ花である。貴ノ花は大関在位50場所というとてつもない記録を最初つくった。これまで40場所台さえいなかったのだから驚異的な数字である。貴ノ花はそのうち6... -
大相撲
【7月18日】大関の負け越し率1
貴景勝はカド番の場所を全休して関脇降格が決定した。貴景勝は大関2場所在位で2場所とも負け越したことになる。大関負け越し率は100%になる。最初大関のカド番率を考えていた。大関2場所連続負け越しで降格は東西合併以降である。つまり昭和2年からで... -
大相撲
【7月17日】新優勝力士100人
朝乃山の優勝を太刀山以来の富山県出身力士の優勝と紹介するメディアがあった。太刀山は明治末から大正6年ごろまで活躍した強豪力士であるが、この当時は厳密にいうと優勝制度はなかった。あったのは時事新報社による幕内最高成績者の額を国技館に掲げる... -
大相撲
【7月16日】2019年七月場所の行方
9日目を終了して全勝鶴竜、1敗白鵬、優勝は両横綱に絞られた。大関高安が2敗で続いているが、追いかける展開では少し苦しい。平幕の2敗力士妙義龍、友風、照強はこのままいけるだけの力量はまだない。では鶴竜と白鵬どっちが有利か。現時点では相撲内... -
大相撲
■名古屋9日目 1敗白鵬、今後の引き締めが大事
逸ノ城は後退すると、ほとんどこらえることなく土俵を割る。だが、ときには巨体をぶっつけたり、突っ張ったりして、繰り出す破壊力はあなどれない。栃ノ心、豪栄道の相次ぐ休場で、横綱・大関の対戦圏内を広げざるを得なかった。そこで実現したのが白鵬対... -
大相撲
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ【予告】
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために七月場所の10日目から千秋楽まで昨年よりは涼しい名古屋に赴きます。その間以下の大相撲のテーマをお届けします。必ず指定日ごとにお読... -
大相撲
■名古屋8日目 先場所と真逆!上位の取組が減少
今日から豪栄道が休場した。栃ノ心もそうだが、いかにも負けがこんだから休場した印象が強い。NHKの解説者だった玉の海梅吉さんなら「悪いところがあるなら、最初から休場すべきである。負けこんでの休場はいかにもみっともない」と戒めるところである... -
大相撲
■名古屋7日目 万全の右四つが少ない白鵬
近年関脇以下の優勝は5回誕生している。栃ノ心御嶽海貴景勝玉鷲朝乃山共通しているのは白鵬が休場中であることだ。ただし、玉鷲は白鵬と対戦して勝っている。白鵬が休場したのは14日目からである。鶴竜は栃ノ心と朝乃山優勝のときはフル出場しているが、... -
大相撲
■名古屋6日目 銭の取れる力士炎鵬
技の相撲というとかつては春日野部屋の伝統であった。栃錦、栃ノ海、栃東と続いた。技能賞の常連でもあった。時代は移り変わり、現代は重量級大相撲全盛時代ある。パワー相撲が目立ち、迫力がある反面、うっちゃり、吊り出しはほとんど見られなくなった。... -
大相撲
■名古屋5日目 好調鶴竜を待つ魔の終盤
先場所13日目、5分以上の物言いでもめた栃ノ心対朝乃山戦が今場所5日目に実現した。しかし、栃ノ心がここまでまるでいいところがなく、もろさばかりが目立つ相撲では勝負は見えていた。そしてその通りの結果になった。栃ノ心は目指す相撲がはっきりせず... -
大相撲
■名古屋4日目 白鵬頼りの相撲界の未来に不安
高安は本調子ではない。朝乃山に勝つチャンスがあるかもしれない、という思いは見事に砕かれた。高安は思いきってあたって、四つになったが止まらず、朝乃山に上手を与えず、下手出し投げでしとめた。朝乃山は豪栄道を正面から圧倒したが、両横綱、大関高... -
大相撲
■名古屋3日目 厚遇に応えられない大関陣
どうも大関陣がピリッとしない。高安は2日目竜電に追い込まれて、もつれて取り直しとなった。取り直しは通常上位が有利なはずなのに、竜電に真っ向から堂々と負けてしまった。3日目の対戦相手は相撲巧者の遠藤。立ち合い、さぐりあいから左四つ。高安出... -
大相撲
■名古屋2日目 白鵬渾身の上手投げで朝乃山を裏返す
初日の大関豪栄道戦の勝利で朝乃山対横綱白鵬の関心はいやでも高まっている。白鵬は休場明けだが、白鵬ほどのベテランになってくると精神的不安や動揺などすることはなく相撲が取れる。事実、白鵬の40回目、41回目、42回目の優勝はすべて休場後である。制... -
大相撲
■名古屋初日朝乃山の勝因は圧力&白鵬戦はどうなる
先場所朝乃山が対戦した栃ノ心は関脇であった。朝乃山が唯一対戦している大関・横綱が大関豪栄道である。過去の対戦成績は1勝1敗。先場所朝乃山が勝ったシーンは記憶に新しいので覚えている方もおられよう。食い下がれば豪栄道、胸を合わせれば朝乃山と... -
大相撲
2019年七月場所の視点
カド番貴景勝の休場はやはり寂しい。本人は出場する意向だったが、師匠である千賀ノ浦(元隆三杉)が止め、説得によって休場が決定した。そこには一時のために貴景勝の将来を奪ってはいけない。力士人生はまだこれからなのだから、ケガを治すことを優先さ... -
大相撲
2019年7月!横綱・大関に挑む11人のサムライ
貴景勝が全休することになったため、横綱・大関との対戦圏内は東前頭4枚目の明生までとなる。ここ1年間の横綱戦・大関戦の成績及びこの1年の上位戦での勝ち越し、負け越しを記した表が以下である。ここ1年間横綱・大関とフルに対戦してきた力士が御嶽... -
大相撲
優勝争いに加われるか否かで決まる鶴竜の存在感
先場所横綱鶴竜は11勝4敗に終わった。優勝次点である。これだけ見るのなら特に問題はないように思われる。しかし、実際は14日目に平幕朝乃山に優勝を決定される、という横綱の面目丸つぶれの結果であった。第一人者の横綱白鵬は休場、大関は未知数のなか... -
大相撲
不可解なチケット発売日
今年(2019年)の十一月場所のチケット発売日が変更された。すでにご存知の方もいると思うが、9月14日土曜からになった。通常は10月上旬の土曜である。これは10月、消費税が8%から10%にアップする予定なので、それを避けるための日程変更かと思ってい... -
大相撲
カド番貴景勝、不安のなかの戦い
新大関早々休場となった貴景勝。出だしで躓くのはなんともいやな感じである。まして貴景勝の場合は途中出場し、碧山に負けるとあっさり再休場ではいささか中途半端であった。醜態であった。押し相撲というのは波にのると突っ走るが、勢いが止まると苦戦に... -
大相撲
御嶽海、大関への道
五月場所、御嶽海は9勝6敗と勝ち越し、七月場所は関脇に復帰した。これで御嶽海は関脇小結連続15場所在位することが決定した。これは若の里の19場所連続関脇小結在位場所数についで単独第2位となった。これまでは魁皇、琴光喜、豪栄道の14場所連続関脇... -
大相撲
白鵬をめぐる横綱休場記録
白鵬は五月場所を全休した。これによって白鵬の横綱休場率はアップした。白鵬の横綱在位は71場所をむかえた。そのうち休場は119、不戦敗は5、あわせて124不出場である。休場率は11.6%になる。これはどの程度の記録なのか。実質横綱が地位化した常陸山以... -
大相撲
若手6人に物申す
高齢化は世の中だけではない。相撲界にもきている。・横綱鶴竜 10月に34歳白鵬 34歳・大関豪栄道 32歳高安 28歳貴景勝 8月に23歳栃ノ心 10月に33歳5年後、間違いなく4力士は引退しているとみられる。相撲界を支え、次の時代を担う明日のホ... -
大相撲
朝乃山勝ち越しの可能性を検証
番付発表の日、朝乃山は「勝ち越し目指してがんばる」と語っていた。勝ち越しを目指すのはどの力士も同じだが、朝乃山は特に先場所の優勝者として恥ずかしくない成績を残したい思いはあるだろう。実は、朝乃山は入幕12場所目で初めて上位に上がってきた。... -
大相撲
貴源治の出世街道
貴源治が序ノ口から6年1場所かかって新入幕を果たした。中卒、相撲未経験からのスタートである。入門は貴乃花部屋であり、昨年貴乃花親方の離職に伴い、千賀ノ浦(元隆三杉)部屋に移籍した。初の双子関取の弟で、兄は十両の貴ノ冨士である。生まれは栃... -
大相撲
番付!もう一つの考え方
七月場所の番付が発表された。予想外と思われている点が、朝乃山が新小結ではなく、筆頭に留まったことではないだろうか。五月場所、竜電西5枚目で10勝5敗、朝乃山西8枚目で12勝3敗である。数字のみを比較すると朝乃山が竜電の上にくると思われる。考... -
大相撲
横綱勝率からみた横綱
将棋で一番伝統のあるタイトルが名人である。しかしこのタイトルを通算5期保持すると永世名人を名のれる。そうでない名人とは区別されている。しかるに相撲界はどんなに強くても弱くても横綱というひとくくりにされてしまう。大横綱とか名横綱ということ... -
大相撲
ジンクス!平幕優勝力士は大関になれない
「平幕優勝力士は大関になれない」というジンクスはまぎれもなくあった。大正15年協会が優勝制度を設定してから8人、大蛇山、山錦、綾櫻、出羽湊、備州山、時津山、玉乃海、若三杉(のちの大豪)とことごとく大関に到達できなかった。間違っていない。そ... -
大相撲
連続写真で見る炎鵬の技の相撲4
8日目。炎鵬は千代丸とは十両時代2戦して2敗している。千代丸の体重は185キロ。まともに戦っては不利である。炎鵬ここまで5勝2敗、千代丸3勝4敗である。炎鵬、あたって突き落とし気味に千代丸を泳がせ、果敢に低くくらいつく。足を取るやそのまま一... -
大相撲
入幕までの所要場所数ランキング
幕内は力士の最高クラスである。ここまで到達すれば力士としては大成功といえる。そこで入幕までの所要場所数番付を作成してみた。対象は幕内の現役力士である。ただし、七月場所予想番付の幕内力士とした。なお、前相撲は場所数に含めていない。それが以... -
大相撲
大関初休場負け越しの翌場所
今日(6月16日)貴景勝の大関披露宴が盛大におこなわれた。五月場所ケガのため休場-再出場-再休場した貴景勝の思いはいかばかりであったろうか。七月場所は大関2場所目でいきなりカド番をむかえることになる。これまで先人の大関は初休場負け越しの翌... -
大相撲
復帰後の大関
五月場所、栃ノ心が10勝をあげ、大関に復帰することになった。復帰は6例目である。これまで25%だった大関復帰確率が栃ノ心によって29%に変わった。この規定は3場所連続負け越しで大関を降格にするのを2場所に改めた昭和44年七月場所から施行された。... -
大相撲
連続写真で見る炎鵬の技の相撲3
炎鵬が序ノ口のとき、矢後は幕下15枚目でデビューした。新入幕炎鵬は差をぐんぐん縮めてきた。矢後は入幕3場所目。ここまで3勝2敗。炎鵬は4勝1敗で両力士は6日目に対戦した。十両時代の2018年三月場所に1度対戦して、このときは炎鵬が勝っている。... -
大相撲
土俵が広がったとき
相撲の特徴に土俵がある。出たら負けになる。こういう格闘技はほかに類がない。柔道、レスリングでも競技範囲は限られているが、出たら即負けはない。ボクシングにいたってはロープで囲み、リングから出られないようになっている。土俵が俵で埋め込まれて... -
大相撲
幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 昭和部屋別編2
昭和44年三月場所は、大鵬の連勝が誤審によって45でストップされた場所である。大鵬は途中休場し、優勝戦線に浮上したのが、大関琴櫻と前頭9枚目の竜虎である。竜虎は11日目麒麟児から勝利すると、12日目は10勝1敗同士で琴櫻と直接対戦した。この一番な... -
大相撲
クンロク大関
五月場所、豪栄道・高安の両大関は一月場所同様9勝6敗に終わった。これで豪栄道の大関の成績は大関在位29場所、242勝172敗21休、勝率5割8分5厘、2ケタ勝利6場所、負け越し7場所となった。高安の大関の成績は大関在位12場所、102勝49敗29休、勝率6... -
大相撲
幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 昭和部屋別編1
昭和40年一月場所より部屋別総あたり制がスタートした。この場所平幕下位の若杉山は12勝3敗で優勝した大関佐田の山は13勝2敗で1差である。だが、若杉山は前半ですでに3敗していた。佐田の山は13日目まで1敗だった。14日目大鵬に敗れ、ここで初めて1... -
大相撲
物言いの説明の変遷
五月場所11日目、佐田の海対朝乃山戦で物言いがついた。相撲は朝乃山が一気に寄って出たとき、佐田の海の左足かかとが出た。そのさい朝乃山の左足つま先も土俵から飛び出し、微妙な勝負となった。<佐田の海対朝乃山戦>物言いがついて協議にいくぶん時間... -
大相撲
連続写真で見る炎鵬の技の相撲1
五月場所100キロ未満の炎鵬が入幕し、がぜん注目をあびた。近年技の相撲が減少しているだけに貴重な存在である。改めて炎鵬の相撲を連続写真でふり返ってみよう。初日の対戦相手徳勝龍は再入幕である。十両時代の対戦成績は2勝2敗である、立ち合いあたり... -
大相撲
2019年年間最多勝レース中間地点
今年、早くも半分の3場所が終了した。現時点で年間最多勝レースはどのような展開になっているか。3場所までの中間経過をまとめてみた。それが以下である。なお、対象は3場所幕内に在位した力士とさせていただき、単なる数字の比較ではなく、横綱大関の... -
大相撲
今こそ水平カメラの設置を
<2019年5月 栃ノ心のかかとで大物言い>五月場所13日目、10勝をあげ大関復帰を目指す栃ノ心と優勝を争う朝乃山の一番は、物議をかもした。栃ノ心が西土俵をまわり込むとき、右のかかとが土俵の外に出た。これがういていたのか砂に触れたかで、とてつもな... -
大相撲
取口がまるで違った史上初の親子大関
琴鎌谷が五月場所幕下2枚目で3連勝3連敗から勝ち越しを決め、十両昇進を決定した。琴鎌谷の父は師匠でもある元琴ノ若の佐渡ヶ嶽である。十両から父の四股名琴ノ若で関取デビューすることになる。<2019年5月 琴鎌谷(左)対若元春>親子関取は10組目で... -
大相撲
大関陥落制度は見直すべき
栃ノ心が苦しみながらも10勝をあげ、大関復帰を果たした。大関復帰はのべ6人目である。栃ノ心は数少ない成功例となった。ところが大関復帰10勝以上の規定は必要か、という疑問が出ている。確かに必要かと問われれば、ノーという答になってしまう。<2019... -
大相撲
優勝予測不能の時代
五月場所の朝乃山の優勝を場所前予想できた方はほとんどいなかったのではないだろうか。3人優勝候補をあげても難しかったのでは、と思われる。こうした傾向が昨年(2018年)の一月場所の栃ノ心から続いている。9場所経過して初優勝が5人、それも関脇以... -
大相撲
平幕優勝の翌場所の成績2
昭和46年七月場所からようやく幕内中位以下でも、好成績者は横綱・大関と対戦させるという規定が施行された。さすがに横綱・大関戦ゼロの平幕優勝は消えた。ところが朝乃山の例でわかるように、どこか徹底されていない。5例は横綱・大関の部分対戦での優... -
大相撲
平幕優勝の翌場所の成績1
<五月場所平幕のべ26人目の優勝朝乃山>令和最初の場所は朝乃山の平幕優勝で終わった。早くも朝乃山の翌場所の成績を気にする声がある。朝乃山は七月場所で初めて横綱・大関とフルに対戦する。五月場所で出場した横綱・大関とフル対戦して関脇以下で勝ち... -
大相撲
2019年七月場所チケット事情
五月場所の12日目、七月場所のチケットが発売された。場所の終盤ということでいささかあわただしい日だった。以前の5日目発売のほうがまだよかった。さて、七月場所のチケットだが、コンビニの発券機では10時0分0秒で土日祝日が×印が表示された。まさか... -
大相撲
2019年五月場所総評
★アメリカ大統領の大相撲観戦に関して国技館で観戦する相撲ファンはかなり振り回された。正面席は買い占められ、締め出されるのではと思った方さえいた。飲食がいっさいできず、この暑さの中、水分捕球はどうなるのか、と心配する時期があった。荷物は最低... -
大相撲
■夏千秋楽 大統領騒動と朝乃山の強者未証明
千秋楽はトランプ大統領が大相撲を観戦する特別の日である。大相撲好きだった昭和天皇でさえしなかった千秋楽観戦である。それも土俵の近くでという異例さである。そのため、様々な噂や憶測がとんだ。1.正面席は買い占められた2.自由席は販売しない1... -
大相撲
■夏14日目 続大物言いと注目の2番
前日大物言いの末、かかとが出ていたということで栃ノ心の負けとされた判定について、その後様々なニュースが流れた。1.西の審判以外は踏み越したかかとが土俵外についたかどうかは判断できなかった。2.西審判放駒(元玉乃島)は「かかとが砂を連れて... -
大相撲
■夏13日目締まらない展開になってきた令和最初の場所
横綱大関関脇(栃ノ心)リーグ戦をくずしてまで組んだ栃ノ心と2敗朝乃山戦は、大物言いの一番となってしまった。相撲は朝乃山が素早く右四つになり、寄り立てた。栃ノ心は左へ回り込みながらすくい投げをうって朝乃山を土俵にはわした。<微妙な勝負とな... -
大相撲
■夏12日目 知恵なき取組編成
1敗単独トップに立った朝乃山が今場所初めて平幕上位と対戦した。玉鷲である。玉鷲は16場所連続横綱・大関とフル対戦中の実力者である。この点は横綱・大関フル対戦ゼロの朝乃山とは大違いの点である。勝負は玉鷲が突き押しで圧倒し、朝乃山を押し出した... -
大相撲
■夏11日目 白け場所の流れ
<栃ノ心、阿炎に敗れ2敗>11日目、1敗栃ノ心の対戦相手は6勝4敗の阿炎。負ける要素はなかった。だが、勝負は阿炎の突いてのはたきに栃ノ心はついていけず、土俵を割った。10勝目ということで意識したのか、いささかもろい負け方だった。結びは1敗鶴... -
大相撲
■夏10日目 わくわく感に欠ける取組
場所は中盤最終日に入った。小兵炎鵬の相撲は注目に値するが、どうも上位の取組はもう一つ盛り上がりに欠ける。鶴竜対阿炎豪栄道対隠岐の海高安対竜電すべて平幕戦である。平幕戦が悪いというわけではないが、いまひとつわくわく感に欠ける。10日目、比較... -
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■夏9日目 平幕優勝争いトップ朝乃山の今後
前日再出場した新大関貴景勝は今日9日目、再び休場した。現象面だけとらえればなんとも安直な出場であり、休場である。どのくらい戦えると判断しての出場だったのか。出場を決断したからには最後まで戦い抜く覚悟は、微塵もなかったことを世に示す結果に... -
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■夏8日目 黒星連鎖の日
快調に力強い相撲を取っていた栃ノ心がまさかの黒星となった。対戦相手は相撲巧者の遠藤である。勝負は立ち合いで決まった。遠藤、素早く右で前まわしを取るやすぐに出し投げをうつと栃ノ心はひざから崩れた。負けるときはこんなものかもしれない。休場か... -
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■夏7日目 場所の行方
前日安易にはたいた鶴竜は修正してきた。パワー相撲の千代大龍に逆に出て出足で圧倒してしまった。今場所の鶴竜はこうした相撲が目立つ。いままでの鶴竜の相撲とは明らかに違う。四つ身にこだわらず、前に出て一気に土俵際まで相手を追い込んでいる。7日... -
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■夏6日目 優勝のチャンスを生かせない大関
全勝栃ノ心は関脇逸ノ城と右四つがっぷりから力相撲となった。途中栃ノ芯が一瞬もろざしになったものの、右四つから長い相撲になった。最後は栃ノ心が渾身の力で寄り切った。先場所逸ノ城の唯一の黒星は栃ノ心からだった。勝負はともかく栃ノ心にとって、... -
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■夏5日目 優勝争いは1年前の再現になる?
今日5日目から大関貴景勝が休場した。一気に寂しい場所になってしまったが、どうしようもない。残された大関豪栄道は力なく大栄翔に敗れ、早くも2敗。大関高安は千代大龍に土俵際まで押し込まれ、かろうじて勝つ始末。どうもしまらない相撲内容である。... -
大相撲
■夏4日目 貴景勝が目指すF1相撲
昨日負けた3大関は、4日目締めて来た。注目は貴景勝であった。対戦相手の御嶽海には貴景勝3(…●●●●●)7御嶽海、で目下5連敗中である。先場所はつかまって負けている。御嶽海戦に限らず、貴景勝がさらに上を目指すためには、突き押し相撲では限界があ... -
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■夏3日目 天に見放された大関陣
大関の雲行きがにわかに怪しくなってきた。まず一番手で登場した高安。御嶽海相手に当たり負けして後退した。土俵際まで押しこまれ、そこを御嶽海にはたかれるともう残れなかった。高安は早くも2敗である。優勝は13勝ラインなら一番も落とせないところま... -
大相撲
■夏2日目 もう1つの鶴竜の法則
1横綱3大関は2日目において全員強さを発揮した。なかでも抜群の強さを見せたのが横綱鶴竜であった。突き押しのパワー相撲の北勝冨士に踏み込んで一気にもっていってしまった。北勝冨士は勢い余って花道まで足が止まらないほどであった。鶴竜はここ1年3... -
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■夏初日 中心を欠いた大相撲
大相撲のその日の取組の最大の注目点は良くも悪くも稀勢の里であった。稀勢の里は大丈夫か。稀勢の里よ、何としても勝ってくれ。御願いだから勝ってくれ。悲痛な叫びのなかでむかえる稀勢の里の取組をじっと見守ったものである。そして一喜一憂したもので... -
大相撲
横綱・大関に挑む10人のサムライ
貴景勝が大関に昇進して、挑む側から挑まれる側に変わった。大関になった貴景勝を見る対戦力士の目は違ってくる。1横綱3大関に挑む力士は前頭西4枚目阿炎までである。ただし、栃ノ心、琴奨菊は元大関のプライドから、挑むサムライからはずした。横綱・... -
大相撲
貴景勝の15日間を推測する
五月場所の注目の1つに新大関貴景勝の相撲があげられる。大関目指しての白星、黒星と違って神経質にならずに思いっきり取れる。その反面2場所連続して負けなければ落ちないという規定に甘えれば、1ケタ勝利に終わりかねない。貴景勝は15日間どんな相撲... -
大相撲
白鵬の優勝ペース
三月場所、白鵬は42回目の優勝を全勝で飾った。これまでの大鵬の32回の優勝回数を大幅に上回るというとてつもない回数である。舞の海氏は専門誌で白鵬は数字だけの横綱と書いていたが、その数字がとてつもない域であり、横綱に対してずいぶん失礼で一方的... -
大相撲
幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 6場所制系統別2
大鵬は第一人者の道を歩まんとしていた。時代は新しい英雄を誕生させようとしていた。昭和36年五月場所、上位は総崩れであった。横綱若乃花・柏戸10勝5敗、横綱大鵬11勝4敗であった。そんななか浮上してきたのは、入幕3場所目前頭13枚目の佐田の山であ... -
大相撲
豪栄道と高安の優勝の可能性を探る
大阪場所、豪栄道は地元優勝を目指して奮闘し、12勝3敗の好成績をあげた。豪栄道が上位で12勝をあげたのは、関脇時代2度、大関時代は3度目である。豪栄道にはほかに15膳全勝優勝をしたときがある。平成28年九月場所である。もはや過去のことになりつつ... -
大相撲
分岐点に立つ鶴竜
昨年の三月場所、五月場所で初の連続優勝を達成した鶴竜は、その後印象が薄いというか存在価値を示せないでいる。その後の成績は以下である。3勝3敗9休10勝5敗全休2勝4敗9休10勝5敗場所数からいうと休場のほうが多いのである。フル出場した場所に... -
大相撲
幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 6場所制系統別1
昭和33年から年6場所制がスタートした。前年福岡で本場所が開催されたばかりだが、6場所目は名古屋となった。昭和33年一月場所、13日目を終え、2敗は横綱千代の山、大関若乃花、前頭14枚目大内山であった。大内山の対戦相手はすべて平幕であった。14日... -
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炎鵬の出世街道
炎鵬は小学校に入る前から相撲を取っていた相撲少年であった。中学校時代は輝とともに相撲部であった。輝は中卒で大相撲に入門したが、炎鵬は大学まで進学した。金沢学院大学時代に世界相撲選手権大会の軽量級で2連覇するなど多くの実績を残した。卒業前... -
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志摩ノ海の出世街道
志摩ノ海は相撲少年であった。この辺は遠藤と同様である。しかし、明徳義塾高校では部員不足で十分な活動ができず、大学へ進学することになった。現役では栃煌山、琴奨菊を生んだかつての名門高校も寂しい限りである。大学は近畿大学に入学した。現役では... -
大相撲
令和最初の番付から見えるモノ
令和最初の五月場所の番付が発表された。番付には令和の文字と大関貴景勝の名が見える。貴景勝は3場所34勝で大関に昇進した。ちなみに高安は3場所31勝、豪栄道は29勝である。成績は先輩大関を超えている。超えられないのは年齢である。<新大関貴景勝>...