MENU

大関昇進の成績

朝乃山の大関昇進が確定的である。11勝-
10勝-11勝と3場所32勝である。最近は3場
所を検討することが当たり前になっている。
だが、年6場所の現在、3場所では勢いだけ
であがってしまうことがある。NHKの解説
者だった玉の海梅吉氏は5場所くらい見て、
地力を見極めるほうがいい、という論者だっ
た。それによると、朝乃山は5場所で49勝
26敗である。これは他の先輩大関と比較して
どういう位置づけなのだろうか。そこで、
5場所まで広げて大関昇進の成績をみていく
ことにした。

<朝乃山>

その前に系統別総当たり制で、年3場所から
4場所の時代を参考までにあげておく。それ
が以下である。

この中で、鏡里と若ノ花は大関に上がれると
思っていなかった。当時は千秋楽の翌日に
番付編成会議が行われていたが、鏡里は人を
見送りに、若ノ花は旅に出ようしていたほど
である。朝乃山のように大関昇進直前に三賞
を受賞できなかった力士に吉葉山、鏡里、
朝汐がいる。鏡里、朝汐は大関昇進直前3場
所で三賞がなかった。もっとも朝汐は直前の
場所で優勝している。関脇以下で優勝しなが
ら三賞がなかった第1号になった。朝潮は
このとき2回目の優勝であった。

<若ノ花のブロマイド>

次に系統別総当たり制年6場所制をみていこ
う。昭和33年からは年6場所制となった。
なお、上位と対戦なき成績は記載せず、その
場合は合計4場所の成績とした。

琴ヶ濱は5場所10勝以上であり、57勝18敗は
6場所制で最高昇進成績である。琴ヶ濱は
12勝-11勝-10勝でも大関にあがれず、11勝
-10勝-11勝でもだめだったことになる。

<琴ヶ濱のブロマイド>

大鵬は5場所前負け越しているが、このとき
入幕2場所目で、上位初挑戦であった。大鵬
は大関直前優勝しているが、三賞は受賞して
いない。関脇以下で優勝しながら三賞がなか
った第2号になった。大鵬なら優勝しても
不思議ではないほどの逸材とみられていた
のは確かである。なお、第3号は出現して
いない。現代なら考えられない。

<大鵬>

昭和40年から部屋別総あたり制となった。
部屋別総当たり昭和編をみていこう。

最初の大関が北の富士である。舞の海氏は
ことあるごとに北の富士氏の3場所28勝を
口にするが、5場所まで広げると47勝28敗に
なる。これは柏戸、琴櫻、照ノ富士と同じ
成績である。なお、北の富士も大関直前の
場所は三賞がない。

<北の富士>

魁傑は2度大関に昇進している。2度とも
優勝・負け越しがからんでいる。師匠の花籠
(元大ノ海)親方は魁傑を横綱に育てたかっ
たが、相撲が窮屈で大成しなかった。

この時期5場所の最高成績は北天佑と小錦の
55勝20敗である。1場所平均11勝である。
特に小錦は5場所すべてが10勝以上である。
小錦は12勝-10勝-10勝-11勝で大関にあが
れなかった。逆に5場所の最低成績は増位山
の45勝30敗である。

平成に入ると読者の皆様の記憶が新しいの
では。実は、ここから大関昇進のレベルは
あがってくる。5場所(4場所)平均10勝
以上の力士が増えてくる。6場所制の大関で
5場所(4場所)の成績が平均10勝以上あげ
た力士と10勝未満力士を分類すると以下に
なる。

朝乃山は49勝と惜しくも1勝足りなかった。
また、貴ノ花(子)についで大関直前の場所
で三賞を受賞できなかった。だが、大関に
なってから実績を築きあげていけばいい。
大関朝乃山の可能性が花開くのはこれからで
ある。

旧友に会います。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
イラストとマークの2カ所をクリックして支援してください。

ブログランキング

当サイトはブログランキングに参加しております。記事をよんでいただいたら、以下バナーをクリックいただくと、ランキングに反映されます、1日1クリックよろしくおねがいします
にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

目次