横綱は常に優勝を争い、最低でも12勝をあげ
なくては務まらない。それでは横綱は、連続
12勝以上は何場所あるのだろうか。連続に
限って調査してみた。15日制の横綱は千代の
山以降だが、東富士が横綱2場所目から15日
制なので東富士以降をみていこう。
東富士は横綱2場所目、8勝7敗で終わって
いる。それ以降わずか2場所連続12勝以上が
あるのみだ。これは鏡里も同様である。千代
の山は横綱11場所目から4場所連続12勝以上
がある。12勝を3場所続けたあと13勝2敗で
優勝している。横綱返上問題はその5場所前
のことである。
栃錦は7場所連続12勝以上の記録をもつ。
これを達成したのはなんと引退する場所の
直前なのである。95勝10敗、優勝は3回で
ある。早すぎる引退だったのではと思わず
にはいられない。栃錦はほかに3場所連続
12勝以上がある。ライバル若乃花は逆に横綱
3場所目から6場所連続12勝以上がある。
優勝は3回。ほかに4場所連続12勝以上が
ある。
この時代の横綱吉葉山と朝潮は記録なしで
ある。
大鵬は2度に渡る6連覇がある。連続12勝
以上は両方にからんでいる。最初は横綱5場
所目から11場所連続12勝以上を記録した。
優勝は8回である。それから約2年後、8場
所連続12勝以上を達成している。優勝7回で
ある。負けない相撲で安定感があった大鵬は、
横綱の連続12勝以上記録の面でも数字を残し
た。
ライバル柏戸は3場所連続12勝以上が1度
あるだけである。優勝はない。佐田の山は
新横綱の場所から4場所連続12勝以上がある。
大関の勢いがそのまま移行したカタチである。
これは北の富士にも言える。新横綱の場所
から3場所連続12勝以上がある。
玉の海は横綱4場所目から抜群の安定感を
見せた。腰で取る相撲は双葉山と比較する
楽しみがでてきた。7場所連続12勝以上を
記録した。悲劇の急死さえなければどこまで
記録をのばしたのか。昭和47年混乱4場所は
なかったはずである。つくづく惜しまれる。
大鵬から北玉まで、綱の重さにつぶされた
栃ノ海と短命琴櫻は記録なしである。
(この項目続く)
緊急事態宣言発令。
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