大相撲

■春3日目 波乱なしでもつきまとう不安

両横綱はそろって白星で3日目を終えた。
鶴竜は比較的脅かす要素が少ない隠岐の海
相手に危なげなく完勝。白鵬は元大関高安が
対戦相手だった。高安は下降線をたどって
いて白鵬を追い込む力はないと思っていた。
白鵬は危なげなかったが、なかなか攻めきれ
ず、てこずった。

両横綱は今年34歳から35歳を迎える。白鵬
は11日で35歳である。晩年であることは間違
いない。この年齢まで取った横綱は、年6
場所制では千代の富士しかいない。その千代
の富士が34歳3場所、35歳3場所の1990年は
62勝13敗15休の成績を残している。これは
千代の富士より若い現在の白鵬、鶴竜のここ
1年間の成績よりはるかにいい。白鵬42勝
9敗39休、鶴竜は40勝19敗31休とともに休場
が目立ち過ぎる。その千代の富士は1991年、
連続休場の翌場所引退している。

貴景勝は相撲巧者遠藤にまわしを許さず、
押し切った。この相撲が最後まで取れれば
問題はない。だが、そううまくいくか不安は
まだ残る。大関最高成績が11勝という現実も
ある。

3日目の好取組は正代対御嶽海戦である。
御嶽海は2回目の優勝以降2場所連続負け
越しという不名誉な記録をつくった。大関
どころの話ではなかった。2勝同士でぶつ
かった両者。御嶽海が積極的に攻めて、正代
を後退させた。御嶽海が復活すれば優勝争い
は面白くなる。

先場所優勝の徳勝龍は勝てない。横綱・大関
戦がない段階で3連敗である。先場所は8枚
目以下が13番もあった幸運に恵まれた。同じ
幕尻優勝した貴闘力は優勝の翌場所は2勝
13敗だった。平幕優勝の翌場所はそれほど
期待できないようである。

それにしても無観客開催は、音はあっても
熱気はない。テレビのむこうに大勢のファン
が見ているといっても、通常開催の感覚には
なれない違和感がつきまとっている。

  【大相撲写真館】

冷たい雨の日でした。
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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