大相撲

横綱の連続優勝なし場所数2

2020年4月20日

羽黒山は双葉山の弟弟子で、双葉山が現役の
ときは、かげに隠れたところがあった。だが、
戦後4連覇するなど強豪力士であった。筋肉
が、たくましく、仁王のような体形であった。
昭和23年の巡業中にアキレス腱を2度切って
夏場所から3場所全休。このときを含め、
11場所連続優勝なしがある。その後15戦全勝
優勝したが、それが最後の優勝(7回目)と
なった。

<羽黒山のブロマイド>

安芸ノ海は双葉山の連勝記録を69でストップ
した力士である。双葉山を倒したほどの力士
だからということで奮起して横綱にまでなっ
た。だが、横綱は8場所在位でついに1度も
優勝できなかった。

桜色の音楽といわれ、リズミカルな相撲を
取った照國は、大関2場所で横綱に昇進した。
だが、優勝があまりに遠かった。東富士、
増位山、千代ノ山と後から入幕した力士に
先に優勝されていくありさまだった。新横綱
の場所から17場所連続優勝がなかった。これ
はワースト3位タイの記録である。

<照國のブロマイド>

前田山は横綱が務まらなかった力士である。
在位は8場所だが、優勝はおろか次点もなか
った。怒涛の寄り身東富士は、連続優勝と、
全勝優勝こそなかったが、まんべんなく優勝
したともいえる。引退場所を含めた4場所
連続優勝なしであった。なお、東富士の横綱
2場所目から15日制がスタートしている。

千代の山は戦後復興の礎を築いた横綱であっ
た。新大関のとき初優勝。翌場所も優勝した。
初優勝から連続優勝した力士は双葉山、照國、
千代ノ山、朝青龍、稀勢の里の5人しかいな
い。横綱になって千代の山は苦しんだ。横綱
6場所目の昭和28年春場所、横綱返上問題を
おこしている。このときを含め、12場所連続
優勝なしを記録している。

<千代の山のブロマイド>

太鼓腹鏡里も新横綱初優勝に苦しんだ。10場
所連続優勝なしだった。そのあと連続優勝
している。若ノ花が大関で無類の強さを発揮
していたとき、記者が鏡里に「明日の若ノ花
戦はどうですか」ときいた。鏡里は「こっち
は横綱だよ」と記者をやんわりたしなめた
エピソードがある。

吉葉山は優勝のチャンスをなかなか生かせ
なかったり、14勝しながら平幕で横綱・大関
戦なしの時津山に優勝されたりと不運であっ
た。そんな吉葉山だけに初優勝したときは、
ファンの熱狂は大変なものだった。おりしも
その日は雪であった。優勝パレードは雪にも
かかわらず、吉葉山の優勝を待ちに待った
ファンが殺到。その人気は凄まじかった。
吉葉山のほおを流れるのは涙か雪かとして、
その光景が伝わっている。初優勝で横綱に
昇進したが、1場所目、2場所目は休場して
いる。横綱在位17場所、ついに優勝はなかっ
た。照國と並んでワースト3位タイ記録を
つくってしまった。

<吉葉山のブロマイド>

(この項目続く)

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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