新大関の誕生。それは新しい力の躍動、新し
い英雄の出現である。朝乃山は26歳で大関に
なった。これまで同じ学生出身の輪島、豊山
(前名内田)の年齢と比較してきた。新大関
のなかの位置づけはどうなのか。改めて調査
してみた。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/04/190907初日前日-706.jpg)
対象は15日制以降の大関で、大関でいえば
千代ノ山以降とした。年齢は伝達式の日では
なく、大関初陣の場所とした。朝乃山の初陣
が、いつになるのか確定していないが、便宜
上5月10日とした。四股名は原則大関のとき
とした。千代ノ山から朝乃山まで 71人の
新大関の年齢番付が以下である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/04/新大関の年齢1A-2.jpg)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/04/新大関の年齢2A-2.jpg)
トップは2代目貴ノ花である。史上最年少の
大関記録になる。続いて大鵬、北の湖である。
いずれも20歳で大関になっている。朝乃山
はまだ在学中の年齢である。そしていずれも
大横綱であり、一代年寄になっている。北の
湖は相撲部屋から中学に通っていた根っから
の相撲人であった。今は中学を卒業してから
でないと入門できない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/04/貴-e1587254179496.jpg)
白鵬が21歳で第4位である。これも大変な
偉業である。白鵬はナンバー1の記録が多い
ため、ともすれば新大関の年齢は埋没しがち
である。さらに柏戸、朝青龍が続く。ここ
まではすべて横綱に昇進している。朝青龍は
序ノ口から21場所で大関に昇進している。
これは大鵬(23場所)、貴乃花(29場所)も
かなわない。また、朝青龍は大関3場所で
横綱に昇進している。6場所制ではトップ
タイである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/04/070211福祉-245-e1587254198531.jpg)
現役の貴景勝は22歳で大関に昇進した。これ
は若い部類に入る。22歳以下で大関に昇進
した力士は17人いる。そのうち11人が横綱に
昇進している。ただ、貴景勝は大関になって
も、もう一つ精彩がない。どこかで変身が
あるのか、息の長い大関として終わるのか。
次の場所はカド番である。カド番から優勝
した例があるだけにベストを尽くしていただ
きたい。
年3場所制、4場所制を経験してきた力士は、
概ね高い年齢である。千代の山は23歳と例外
だが、吉葉山31歳、鏡里28歳、栃錦27歳、
三根山31歳、大内山28歳、松登31歳、若乃花
27歳、朝汐27歳 琴ヶ濱30歳である。その
代わり力士寿命は長かったといえる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/04/三-e1587254218822.jpg)
23歳以降大関になった力士は54人いる。その
うち、横綱に昇進できたのは20人である。
年齢がたかくなればなるほど難しくなって
くる傾向がある。71人の新大関の合計年齢は
1795歳。平均は25.3歳である。
朝乃山は71人中42番目の年齢になった。鶴竜
と同じ年齢である。鶴竜は2年で横綱になっ
た。9勝-14勝-14勝優勝とワンチャンスを
生かしての昇進であった。双羽黒が優勝なし
横綱で終わった反省から、旭富士から日馬
富士まで連続優勝が横綱昇進の絶対条件だっ
た。鶴竜、稀勢の里でやや緩やかになった、
といえる。朝乃山の横綱は2年が勝負になる。
早朝目がさめました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
イラストとマークの2カ所をクリックして支援してください。