大相撲

1年を経過した炎鵬

昨年五月場所入幕した小兵炎鵬は三月場所で
1年経過した。体重は100キロ未満で重量級
力士と対戦するのだから、注目は最大級で
ある。それでなんとか健闘するのである。
人気がでて当然である。いつの時代も人気
力士はいる。古くは双葉山、土俵の鬼若乃花、
その弟貴ノ花、その息子若貴がいる。炎鵬は
彼らとはいささか異なる人気である。

炎鵬の入幕初日は徳勝龍であった。十両時代
は2勝2敗であるが、白星で飾った。のちに
徳勝龍が平幕優勝することは、誰も予想でき
なかった。徳勝龍が優勝した翌場所再び対戦
したが、紙一重で勝っている。

<2019年5月 徳勝龍戦で幕内1勝>

新入幕の場所は7勝2敗と順調に白星を重ね
ていった。だが、ここからの1勝が遠かった。
5連敗で7勝7敗となった。千秋楽は松鳳山
戦であった。熱戦空しく、惜しくも及ばなか
った。その後も炎鵬は松鳳山に勝てなかった。
4連敗をきっしている。炎鵬が松鳳山から
初勝利をあげたのは今年の一月場所であった。
ほかに幕内で4番以上対戦している力士は、
佐田の海と阿武咲がいる。対戦成績はともに
2勝2敗である。

<2019年7月 技能賞を受賞>

新入幕の場所こそ負け越したが、翌場所は
9勝をあげ、技能賞を獲得した。技の相撲が
評価されたのである。重量級大相撲全盛の
時代、本当の意味で技の相撲は希薄になって
いただけに価値があった。

初の上位は今年の一月場所であった。大関
豪栄道、関脇朝乃山、遠藤を倒しての勝ち
越しであった。上出来の内容であった。だが、
技能賞は星数にこだわるという悪習で受賞
できなかった。三賞は本来相撲内容を評価
すべきはずである。問題は勝ち方であり、
同時に負け方なのである。

<2020年1月 豪栄道に快勝>

三月場所、研究された炎鵬は苦戦の連続で
あった。豊山はあわてず、ふところにいれず、
じわじわと圧力をかける相撲に徹した。目下
3連敗中である。こうした取り口に上位では
ほとんど勝てなかった。6勝9敗で一時後退
となった。ここからどういう炎鵬をみせて
くれるのか。25歳炎鵬の可能性はまだ広がる。

九月場所の日程はどうなるのか。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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