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プロとして不成立に繋がる読めない興行

新型コロナウイルスほど全世界を病の恐怖と
経済衰退といつおさまるのかわからない将来
不安へとかりたてるものはない。大相撲とて
例外ではない。幕下以下の力士が陽性と判明
するとスポーツ新聞の見出しは五月場所(実
際は6月までかかる予定だが)を懸念する
見出しであふれた。主な見出しは次である。

<スポーツ報知の記事>

暗雲夏場所 感染力士出た 日刊スポーツ
力士がコロナ角界初 夏場所中止も 
3密そろう相撲部屋 スポーツニッポン
相撲界初 力士に陽性反応
どうなる夏場所 サンケイスポーツ
力士もコロナ全部屋緊急調査
夏場所ピンチ スポーツ報知
相撲界ついにコロナ禍
力士初の感染 夏場所開催暗雲
東京中日スポーツ

扱いは一面、あるいは裏一面が多い。

土俵の目撃者は2013年から相撲仲間の協力を
得て、今年の10大ニュースを掲載してきた。
その年のトップニュースにたったのが以下で
ある。

<貴乃花>

2013年 32回優勝 大横綱大鵬が急死
2014年 白鵬V32! 史上最多優勝の大鵬に
並ぶ
2015年 北の湖理事長急死
2016年 元千代の富士の九重が61歳の若さで
急死
2017年 日馬富士突然の引退
2018年 貴乃花、協会を突然離職・部屋消滅
2019年 横綱稀勢の里ついに引退

どれもビッグニュースだが、興行に支障が
でるものではなかった。三月場所は無観客
開催だったが、興行収入約10億円が消滅した
という。プロが興行収入を断たれては成り立
たない。といっても薬ができなければ、感染
者は減ったとしても、いつ拡大に転じるか
わからない。それが新型コロナウイルスの
恐ろしいところである。

もう一つ比較してみよう。2015年11月に土俵
の目撃者に掲載した昭和平成の10代ニュース
である。順位は以下となった。

1.八百長発覚と大量処分
2.春秋園事件
3.玉の海急死
4.双葉山69連勝でストップ
5.白鵬、大鵬の優勝32回超え
6.大鵬の連勝記録が誤審でストップ
7.両国国技館誕生
8.九重部屋破門独立
9.旧両国国技館から蔵前国技館へ
10.東西合併

<春秋園事件の中心天竜の
ブロマイド>

八百長発覚と大量処分では三月場所が中止、
5月が技量審査場所として無料開催であった。
技量審査場所は放送がなかった。春秋園事件
では、大量の力士脱退にあったが、玉錦、
清水川など残った力士でまかなった。1月
開催が2月となり番付を編成し直した。この
2つが興行に影響を与えた。脱退力士はやが
て、大部分戻ってきた。

そういう意味では今回の新型コロナウイルス
ほどやっかいで深刻な問題はない。オリン
ピックさえ1年延長では、七月場所の行方
さえ読めない。まさに史上最悪の事態である。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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