三月場所は休場がちの白鵬・鶴竜が皆勤した。
白鵬は優勝。鶴竜も12勝をあげ、横綱の面目
を保った。これはよかったのだが、一人大関
の貴景勝が7勝8敗と負け越してしまった。
それも白鵬戦がなくての成績である。あった
としたら6勝9敗のほうが濃厚であった。
貴景勝は来場所またもやカド番を迎えること
になってしまった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/03/190515四日目幕内-804-e1585272231105.jpg)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/03/190515四日目幕内-814-e1585272283562.jpg)
貴景勝は大関を5場所務めた。成績は30勝
22敗23休である。大関に駆け上がった勢いは
急速に失われている。貴景勝の本来の相撲は
突き押しである。威力はかなりある。突き
押しでゆさぶって、いなしたり突き落とした
りもする。ところが今はあたりが効いてない。
二の矢が弱い。その結果相手にまわしを許す
ケースが目立っている。朝乃山には3連敗中
であり、実力は逆転している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/03/190519八日目幕内-500-e1585272319499.jpg)
押しの大関と言えば大受を思い起こす。大関
昇進直前の場所、その押しはさえまくった。
横綱北の富士も防げず、痛恨の1敗をきっし
ている。大受を止めたのは馬力負けしなかっ
た横綱琴櫻とすばやく前褌をがっちり取って
押しを封じた新横綱輪島だけである。だが、
その大受も大関昇進後は勝てなくなり、5場
所で大関の地位を失っている。
押し相撲は難しいといわれる。リズムがくる
うと確かに勝てなくなる。貴景勝は押しだけ
でなく、琴錦のようにもろ差しから速攻で
寄っていく相撲を口にしたこともあったが、
さほど出ていない。栃木山のようにはず押し
を試みるのもいいかもしれない。貴景勝は
23歳と若い。悪いところがあるなら治した
ほうがいい。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/03/190125十三日目幕内-1115-e1585272344820.jpg)
東京は新型コロナウイルスの感染拡大で、
週末は不要の外出をしないようにという自粛
要請が出ている。都市封鎖、首都圏封鎖に
なれば、五月場所の開催が心配される。場合
によっては無観客開催さえ危ぶまれる事態に
なりかねない。先のことはわからないが、
もしそのときはケガの治療をして、復活への
時間にすればいい。このまま終わるとは信じ
たくない。
星取表を購入します。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
イラストとマークの2カ所をクリックして支援してください。