優勝を争う力士同士が対戦する二番。まず、
1敗の碧山と2敗御嶽海が対戦した。通常
なら優勝2回、17場所連続関脇・小結在位の
実績をもつ御嶽海のほうが実力は上である。
だが、その御嶽海でも碧山の勢いを止められ
なかった。碧山は突き離して攻めていくと
御岳海は防戦にまわり土俵を割った。碧山の
一方的な相撲になった。これで御嶽海は一歩
後退した。
大関がかかる朝乃山対2敗隆の勝の一番は、
実力通り朝乃山の圧勝であった。右が入って
圧力をかけた時点で隆の勝は浮き上がった。
隆の勝は四つをふりほどこうと後退しながら
離れたところを朝乃山が流れで押し倒した。
朝乃山は10勝をあげ、なおかつ優勝戦線に
踏みとどまった。
白鵬対正代戦の一番は、意外な展開になった。
白鵬張り差しにいって突き離しで攻め込むが、
攻めきれない。白鵬、正代の頭をおさえに
いくが、正代に前に出られて、ふところに
入られると二本差しで寄り切られた。白鵬
後退の2敗となった。阿武咲戦といい正代戦
といい、白鵬は相撲の歯車がくるっている
としか思えない。
優勝争いは1敗碧山が単独トップに立った。
だが、碧山の上位戦は今のところ御嶽海戦
だけである。13日目は隆の勝戦である。仮に、
このまま御嶽海戦だけの碧山の優勝では、
無観客開催場所は強豪を倒さず、平幕相手の
星だけの数字トップのまま終了となる。それ
ともこの後不調の貴景勝の割りをくずして、
優勝本位の白鵬戦、朝乃山戦を組むのか。
今後の焦点はそこになる。
誰が優勝しても連続優勝なしは、今場所を
含めて11場所連続となった。大関の優勝なし
は19場所連続となった。混迷の時代はまだ
まだ続きそうである。
【大相撲写真館】
疲れる1日でした。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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