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■初 千秋楽 優勝を解くカギは直接対決を制する者

千秋楽を迎え、優勝圏内は1敗徳勝龍、2敗
正代である。いずれも平幕力士という寂しさ
は否めない。大関貴景勝、関脇朝乃山には
優勝を争うだけの底力がなかったことをはか
らずも証明してしまった。結局白鵬・鶴竜が
調子のいいときしか優勝にからめない、と
いう現実をさらしてしまった。
200126千秋楽幕内 466
<御嶽海を撃破した正代>

正代は後半の最初の一番に登場した。相手は
7勝7敗の御嶽海である。相撲は意外な展開
となった。正代が出足鋭く、一気に御嶽海を
土俵の外にもっていった。実力者御嶽海を
まったく問題にしなかった。これで結びの
一番貴景勝対徳勝龍の結果待ちになった。
貴景勝対徳勝龍は通常なら大関が有利なはず
なのだが、貴景勝には連日の死闘で疲れきっ
ていた。徳勝龍は思い切ってやるだけである。
勝負はあっけなく決まった。徳勝龍が四つに
組みとめた時点で勝負あった。この瞬間、
徳勝龍の初優勝が決定した。
200126千秋楽幕内 1001
<貴景勝を破り優勝を決めた徳勝龍>

優勝のカギとなったのは直接対決を制した者
が優勝したことである。9日目、貴景勝対
正代の1敗同士の対戦は、正代が勝った。
それによって2敗貴景勝は追っても、追っ
ても、追いつかなくなっていた。また、14
日目の正代対徳勝龍の1敗同士に対戦は、
徳勝龍が勝ったことで正代の自力優勝はなく
なっていた。
200126千秋楽幕内 1018
<勝負後の貴景勝と徳勝龍>

来場所から大関は一人になる。上位の手薄さ
は否めない。誰が優勝するかわからないのを
面白いととらえるのはやむを得ない。だが、
中心になる力士が出ないと番付の崩壊であり、
優勝は一時的な現象になってしまう。混迷・
波乱の時代は終わらない。

疲れました。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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