大相撲

■春千秋楽 白鵬の運命か!三度寂しい表彰

7勝7敗の大関貴景勝対大関昇進へ11勝して
おきたい朝乃山。ある意味優勝争いより注目
を集める一番である。11勝で大関決定という
わけではないが、10勝では弱い、という見解
が支配的である。また、朝乃山が鶴竜に紙一
重の勝負をしたという見方があるが、鶴竜
も白鵬も晩年の横綱である。関脇初代若乃花
が横綱千代の山と17分の死闘を繰り広げ、
引き分けたのとはわけが違う。

相撲はこう展開した。貴景勝あたるも朝乃山
つき返し、踏みとどまって、左でまわしを
取ると前に圧力をかけて押し倒した。貴景勝
はあたり、二の矢とも威力がなかった。逆に
朝乃山は気迫あふれる相撲をとり切った。
11勝の朝乃山は大関昇進が濃厚になった。

大関の昇進成績は大事だが、上がってから
2場所連続負け越しによる降格規定は改正
したほうがいい。8勝25敗で守れる地位では
情けない。大関になったら、この規定に甘え
てしまうのが人間である。3場所連続10勝
未満とか3場所通算30勝未満とかにしないと
弱い大関はなくならない。

優勝を相星で争う白鵬と鶴竜。古くて新しい
対戦とはいえない。1度立ち合いがあわず、
2度目の立ち合い、両者右四つ胸があう。
白鵬上手がとれない。鶴竜がいい体勢をつく
る。白鵬巻きかえ左四つに。鶴竜上手はなれ
る。動きが一瞬とまる。鶴竜まきかえならず、
上手を取る。白鵬右がはいるところを鶴竜
外掛けで反撃するも決まらず。鶴竜右をさす
が白鵬一気に出て寄り切った。白鵬44回目の
優勝で無観客開催場所を締めくくった。鶴竜
は3場所連続休場、白鵬も休場が多いだけに
少し寿命がのびた今場所の両横綱の皆勤で
あった。

取組み終了後、力士年寄が一堂に集まり、
協会御挨拶がおこなわれた。「今場所は過酷
な状況下のなか、皆様のご声援を心で感じ
ながら、りっぱに土俵を務めあげてくれまし
た。全力士そして全協会員を誇りに 思います」
と八角理事長が述べた。

優勝表彰は賜杯、優勝旗、内閣総理大臣杯
のみとなった。内閣総理大臣杯も八角理事長
が読み上げた。通常の各国・各企業などの
表彰は辞退したとのことである。白鵬の優勝
が寂しい表彰で迎えるのはこれで3度目で
ある。これも白鵬の運命なのだろうか。

  【大相撲写真館】

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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