七月場所後、古い友人と会う機会があった。
改めて話し合ったのは、一代年寄問題である。
ご存知のように今年(2021年)の4月、大相
撲の継承発展を考える有識者会議が協会に
提言書を提出した。そのメインテーマが一代
年寄に根拠がなかったというものである。
しかし、2年間に11回も協議して一代年寄が
中心問題では、最初からこれが狙いと思われ
ても仕方がない。
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もっと重要なテーマがあったはずである。
それは年寄株の問題である。年寄株の売買は
事実上公然と行われている。これは公益財団
法人に移行するときに禁止したはずである。
これが公益財団法人の条件でもあったはずで
ある。顧問料・指導料と名称を変えても実態
は変わらない。これをさしおいてなぜ一代
年寄が表立ったのか、はなはだ疑問である。
また、協会が協議することなく、有識者会議
の一代年寄を適用するなら、白鵬を対象外に
してからにすべきである。そうでないといか
にも白鵬を狙い打ちにしたとしか映らない。
そして白鵬を標的にするのなら、いかにも
姑息である。協会首脳が正面から堂々と論理
的に誰もが納得できるように説明すべきで
ある。第三者に言わせることではない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/07/210328千秋楽表彰-126-e1627362471844.jpg)
白鵬にはこれまで確かに様々な問題があった。
しかし、人間には功罪というものがある。
たたいてほこりのでない人間なんているのか。
一人横綱として、大相撲冬の時代を支えて
きたのは白鵬である。その結果、野球賭博後
の翌場所と八百長発覚後の場所は賜杯も各
企業・各国の表彰もなかった。こんな寂しい
優勝を2度も経験しているのは白鵬だけなの
である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/07/0L7A4388-1-e1627362492941.jpg)
一代年寄は功労金代わりという意味合いが
あって生まれたものである。単になくせば
済むモノではない。
台風接近か。
興味深いテーマをこれからもお届けします。