大相撲

再び消滅する部屋、継承される部屋

以前消滅する部屋、継承される部屋を書いた。
継承する部屋として師匠の定年が近い元若嶋
津の二所ノ関部屋、元琴風の尾車部屋、元
竹葉山の宮城野部屋を取りあげた。3人の
部屋持ち親方の定年は来年の2022年である。
尾車部屋は元豪風が後継かと思われたが、
元豪風は押尾川部屋として独立し、元嘉風の
中村が引き継ぐという見方が出てきた。元
嘉風の中村はコロナ禍で引退相撲がまだでき
ず、髷姿のままである。

彼らほど近くはないが、ここ4年以内に定年
を迎える部屋持ち親方は3人いる。2023年
4月で定年を迎える親方が元栃司の入間川で
ある。1993年1月春日野(元栃ノ海)部屋
から独立した。現在関取はいない。部屋付き
の親方として元皇司の若藤と元垣添の雷が
いる。皇司は前頭4枚目まで出世し、部屋の
弟子では最高位となっている。

<入間川>

垣添は武蔵川(元三重ノ海)改め藤島(元
武双山)の所属で、現在転籍している。最高
位は小結である。2人のうちどちらかが継げ
ば問題はない。そうでない場合は出羽一門の
中から選ばれるか、まったく違った系統の
親方もありえる。あるいは部屋の閉鎖で出羽
一門の部屋に併合される可能性も否定でき
ない。

2024年4月定年となるのが元霧島の陸奥で
ある。霧馬山が所属する部屋である。師匠の
井筒(元逆鉾)の死去により鶴竜が移籍した
部屋でもある。国技館の目と鼻の先にある
ため、鶴竜が優勝すればすぐ終わってしまう
といわれた。初代西ノ海の本家井筒の流れを
組むも途中時津風(元双葉山)部屋に身を
寄せた。復興後2代目井筒が遺族と話し合い
がつかず、井筒の名称を返上して陸奥部屋
として継承された。元霧島は直系の弟子では
ないが時津風部屋からの復興後4代目にあた
る。

<陸奥>

部屋付きの親方に元薩洲洋の立田山、元敷島
の浦風、そして鶴竜がいる。鶴竜はいずれ
井筒部屋をおこすとみられる。立田山は他の
部屋からの移籍である。浦風は元青ノ里の
立田山部屋出身で、師匠定年後に移籍して
きた。ともに前頭筆頭が最高位である。ウル
トラCとして鶴竜が陸奥部屋を引き継ぎ、
井筒部屋に改称して出発する手がある。その
場合部屋の名称は皮肉にも元に戻ることに
なる。

いまや2人の横綱を誕生させた名伯楽が伊勢
ヶ濱(元旭富士)である。元旭富士は大島
(元旭國)部屋出身で、1994年4月元陸奥嵐
の安治川部屋を引き継ぐ形で部屋持ちとなっ
た。なお、陸奥嵐は宮城野(元廣川)部屋
出身である。2007年11月末に伊勢ヶ濱に改称
した。四股名に照國の1字「照」を使用して
いるが、元清瀬川-元照國-元清國-元和晃
の流れを組む伊勢ヶ濱部屋とのつながりは
ない。

<伊勢ヶ濱>

元旭富士の伊勢ヶ濱の定年は2025年7月で
ある。現在でも照ノ富士はじめ5人の関取を
抱える大部屋である。照ノ富士が帰化した
ことで部屋をゆずることが考えられる。定年
と横綱引退の時期が重なりそうである。照ノ
富士は師匠の定年前に引退することになっ
ても横綱名で年寄になれる。場合によっては
元安美錦の安治川親方の線も考えられる。
あと4年弱時間がある。伊勢ヶ濱部屋は継承
されそうである。

ようやく雨があがりました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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