大相撲

照ノ富士の優勝争い2

照ノ富士大関2場所目の平成27年九月場所、
横綱白鵬・日馬富士は休場。残された横綱
鶴竜と大関照ノ富士の間で優勝が争われた。
鶴竜は横綱に昇進したものの、8場所連続
優勝なしが続いていた。照ノ富士は初日から
11連勝したものの、関脇栃煌山、大関稀勢の
里・豪栄道に敗れ、3連敗して千秋楽を迎え
た。照ノ富士は13日目足を負傷していた。
一方鶴竜は序盤嘉風、中盤関脇妙義龍に敗れ、
2敗で千秋楽照ノ富士と対戦することになっ
た。

<照ノ富士>

負傷照ノ富士は休場もありえた。14日目、
7敗の不調の豪栄道に対してやすやすと双ざ
しを許し、後退して寄り切られた。これでは
千秋楽の鶴竜戦は期待できなかった。千秋楽、
2敗鶴竜、3敗照ノ富士で優勝はどうなるか、
という雰囲気は少しもなかった。鶴竜の勝利
が確定的見方のなか、両者立ち上がるや照ノ
富士は左おっつけから突き放して右四つ。
鶴竜をおこして一気に出ていって勝利した。

<本割 照ノ富士が鶴竜を寄り切る>

優勝決定戦は鶴竜が戦法を変えてきた。左
前褌、右も取って、すぐに上手出し投げで
横綱初優勝を決めた。鶴竜は照ノ富士の出足
を止めたこと、有利な体勢になった瞬間決め
にいったことが勝因であった。鶴竜2回目の
優勝は横綱初優勝であった。これが照ノ富士
の優勝決定戦の最初の敗戦であった。

<決定戦 鶴竜が出し投げで優勝>

このあと照ノ富士は1ケタ勝利と負け越しの
繰り返しで完全に忘れられた存在だった。
大関の力は失われていた。そんな中で迎えた
のが平成29年三月場所であった。稀勢の里の
新横綱場所であった。場所は中盤を終えて
横綱稀勢の里・関脇高安が初日から10連勝。
大関照ノ富士は久々に9勝1敗と好調だった。
1敗は高安によるものだった。高安は横綱
鶴竜・日馬富士、嘉風に敗れ優勝争いから
後退した。なお、白鵬は途中休場していた。

好調稀勢の里は12連勝と好調だった。だが
13日目は魔の日になった。対戦相手は横綱
日馬富士。日馬富士の集中力とスピードに
よる速攻に稀勢の里は、土俵下へ転落。土俵
下の稀勢の里はしばらくおきあがれない。
左肩をおさえて、顔は苦痛にゆがんでいた。
重傷であった。

14日目、稀勢の里は出場した。鶴竜相手に
稀勢の里はまるで力がはいらない。弱弱しく
後退しただけである。改めて相撲を取るのは
無理であった。千秋楽、1敗照ノ富士、2敗
稀勢の里の直接対決で優勝を争うのだが、
まともに突き合い押し合い、または四つに
渡り合っては勝てない。稀勢の里は乱戦に
でた。もつれあいの中に勝機を見出し、つい
に優勝決定戦にもちこんだ。

<本割 負傷稀勢の里が同点に追いつく>

千秋楽は取組がおしているせいか、優勝決定
戦はあっという間に制限時間がいっぱいと
なった。照ノ富士、今度はもろ差しで寄り
立てる。稀勢の里苦戦。だが、次の瞬間、思い
切った捨て身の小手投げに、照ノ富士の巨体は
横転した。まさかの逆転優勝である。照ノ富士
は2回目の優勝決定戦の敗北となった。

<決定戦 稀勢の里が小手投げで優勝>

今年最高?の暑さです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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