大相撲

■秋12日目 2021年九月場所の行方

12日目結びの一番で波乱があった。関脇明生
が横綱照ノ富士から勝利した。今場所けして
好調とは言いがたい明生。ここまで4勝7敗
である。負け越しさえ考えられる成績である。
だが、明生の横綱への闘志は成績とは別で
あった。

<明生対照ノ富士1>

明生、あたって突き放し。右が深く入って
下手投げに照ノ富士なすすべなく、向こう
正面土俵を割った。明生の鮮やかなさしみ、
速攻が冴え渡った一番だった。

<明生対照ノ富士2>

照ノ富士にスキあり。つけ込むスキはあった。
それは対戦相手からだけでなく、照ノ富士
自身にある。照ノ富士は磐石の相撲から遠ざ
かっている。そのため対戦相手に攻め込まれ、
しのいで勝ってきた。それがしのぎ切れなく
なったとき敗戦につながった。また長い相撲
は疲れにつながる恐れがある。疲労の蓄積が
相撲をくるわす。

<明生対照ノ富士3>

これで2敗は照ノ富士1人である。照ノ富士
の今後の対戦相手は御嶽海-貴景勝-正代で
ある。照ノ富士がこのまま勝ち続ければ問題
はない。しかし、敗北はまだあるかもしれ
ない。そう思わせるほど照ノ富士は自分の
相撲を失っている。

<明生対照ノ富士4>

3敗は以下である。

阿武咲 強豪との対戦 貴景勝、御嶽海 
13日目正代
隠岐の海 強豪との対戦 13日目逸ノ城
妙義龍 強豪との対戦 13日目貴景勝
遠藤 強豪との対戦 隆の勝

すべて平幕中位以下である。優勝を争う力士
としては何とも物足りない。照ノ富士に比べ
て対戦相手がゆるやかである。なお、隠岐の
海-遠藤は実現していない。

照ノ富士が3敗したら混戦場所になる。それ
は、しまらない場所を意味する。もっとも
人によっては混戦の優勝争いが面白いととる
方もいる。優勝ラインが3敗の場足、せめて
優勝決定戦になってほしい。照ノ富士やや
有利で場所は最終盤に突入していく。

13日目の取組開始は11時です。
興味深いテーマをこれからもお届けします 。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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