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■名古屋9日目 薄れつつある大相撲の面白さ

今場所は果たして面白いのか。あるいはこれ
から面白くなるのか。のっけから問題提起を
したくなるテーマである。平日に戻ると観客
席はガラガラである。ここにきて好取組が
めっきり減った感じである。朝乃山の出場
停止、貴景勝・遠藤の途中休場はやはり痛か
った。

それでも特筆すべき3番を取り上げてみる。
まず、若手同士の若隆景対豊昇龍戦である。
豊昇龍がロケットのような鋭い立ち合いをし、
先手を取り、相手陣地での戦いになった。
豊昇龍はここで思い切った下手投げをはなっ
た。これがあざやかに決まった。豊昇龍は
一段と強くなった。若隆景は3勝6敗と勝ち
越しが苦しくなった。

<豊昇龍の下手投げ>

次は正代対明生戦である。9日目唯一の三役
同士の一番である。調子がもう一つの正代が
どんな相撲を取るかが焦点である。相撲は
攻め合い、しのぎ合いとなった。そのなか
から正代が攻め勝ってようやく勝利した。
この1勝は大きく正代は5勝4敗となった。
明生は逆に4勝5敗と明暗をわけた。

<正代白星先行>

最後は照ノ富士対隠岐の海戦をとりあげたい。
取組的には好取組とはいえないが、照ノ富士
の強さ安定感が発揮された。あたって照ノ
富士不得意の左四つか。照ノ富士が圧力を
かけ、右から相手の腕を抱えながら出て寄り
切った。照ノ富士の力は本物である。

<照ノ富士安定した強さ>

悩ましいことだが、照ノ富士が横綱になら
なければ次の横綱は何年先に誕生するのか、
まるでわからない情勢である。ここに大相撲
の悲劇がある。

【名古屋情報】
8日目、久々に相撲記者と出会った。今は
飲みにいけないご時世だけに会う機会がめっ
きり減っていた。東京では神田でよく飲んだ
し、地方場所でも何度か飲んだ。話せば相撲
談義に終始する。実は2人が初めて出会った
のは彼が高校生、私が大学生だったのだから
相当長いつきあいになる。相撲を通じての
交友は今後も続いていくことになりそうで
ある。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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