denkouriki– Author –
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一月場所のチケット事情
前日の2日は整理券の配布日だった。会社へ遅れないための配慮か、朝7時から配布開始である。国技館窓口でしか発売していない自由席通し券がなくなり、並ぶ列はどのくらい減ったかと思い、自分の目で確かめにいった。5分前の時点で、正門から南門まで並... -
鶴竜 栄光と戦いのグラフ
鶴竜の久々の優勝は、鶴竜ファンを熱狂させた。3度目の優勝は、取りこぼしはなく、横綱戦を制して堂々たる14勝1敗の成績だった。先行逃げ切り型の優勝で、唯一の1敗はガチンコ稀勢の里のパワーに負けたものだった。鶴竜の栄光と戦いを写真で見ていこう... -
今年の年間勝利ランキング
納めの十一月場所が終わり、平成28年の大相撲は終了した。今年1年、各力士はどのような成績を残したか。前半勢いがあったが、後半伸び悩んだり、その逆、あるいは最後まで浮上することはなったりと様々な人間模様を見せてくれた。年間成績を出す上で気を... -
十一月場所総評
★場所の相撲人気をどうみるか満員御礼が出なかったのは2日間だけだから、よく入ったといえる。ただし、客席がずいぶんプレス用などでつぶされている。今回は新たに大型のブースが設けられていた。こんなに多くの客席を犠牲にするのが、十一月場所の特徴で... -
■福岡千秋楽 明暗を分けたモノ
鶴竜が日馬富士との横綱戦を制して、14勝1敗の堂々たる成績で優勝した。鶴竜が横綱に昇進して16場所目のことであった。今年1年間優勝争いをすることができず、存在価値を問われかねなかったが、見事脱却した。優勝か否か、明暗を分けたものは何か。それ... -
■福岡14日目 優勝とともに決まったコト
展開は思わぬ方向に動いた。日馬富士が制限時間を勘違いするハプニングがあった。日馬富士対白鵬戦は予想を覆し、日馬富士が果敢に出るも、白鵬の動き勝ちとなった。日馬富士は3敗で自力優勝はなくなった。<白鵬、日馬富士を小手投げ> 1敗の鶴竜... -
■福岡13日目 大関の限界
13日目から横綱戦が始まるが、なぜか緊張感は薄い。緊張感があるのは日馬富士対豪栄道戦、稀勢の里対栃ノ心戦である。栃ノ心は先場所、変化で稀勢の里をくだしているが、今場所の稀勢の里なら大丈夫だろうとみた。ところが、2敗稀勢の里は堅くなったのか... -
■福岡12日目 稀勢の里にまさかの線
1敗日馬富士対2敗稀勢の里のサバイバル戦が今日の焦点。七月場所では優勝決戦で、日馬富士の素早い踏み込みと食い下がりに完敗した稀勢の里。今日はあのときのリベンジに燃えても不思議ではない。それでも稀勢の里の横綱3連勝はまさかの線である。<... -
■福岡11日目 パワー、うまさをねじ伏せる
ある鶴竜ファンの動きは俊敏である。初日観戦しているが、鶴竜が優勝するようなら再び福岡入りするというのである。特に11日目組まれた全勝鶴竜対2敗稀勢の里戦に勝つことがあれば濃厚だというのである。納めの十一月場所で1年ぶりの優勝を祈願している... -
■福岡10日目白鵬、稀勢の里に63連勝でストップ再現相撲
10日目はどうも一方的な相撲が目立った。同時に九州出身の関取がほとんど負けた。厄日か天中殺か。もっとも鹿児島から1日観戦に来た方によると博多まで駅から駅まで2時間かかると聞いた。2時間といえば東京名古屋間よりかかることになる。郷土力士の範... -
殊勲賞の中身3【昭和25年夏~昭和28年秋】
▼11月27日用これまで殊勲賞の中身を書いてきて、傾向は見えてきたように思うのでここでは、注釈のみを表記する。昭和26年秋場所はどうひいき目にみても栃錦のほうが殊勲の内容は上である。しかし、栃錦はこのとき技能賞を受賞しているので、殊勲賞は三根山... -
平成21年十一月場所グラフ
▼11月26日用白鵬が年間86勝と驚異的数値をあげたのは、平成21年であった。納めの十一月場所は全勝優勝を達成している。独走で12回目の優勝であった。横綱は白鵬と朝青龍、大関は琴欧洲、琴光喜、日馬富士、魁皇、千代大海である。千代大海は途中休場してい... -
大相撲の問題点をめぐる相撲メモ
▼11月25日用【平成21年問題山積の相撲協会】武蔵川(元三重ノ海)理事長(当時)と北の湖前理事長と何が違うのだろうかと思えてきた。武蔵川理事長がやったことは、立ち合いに手をつくことを徹底させたことくらいである。中には勝負後にやり直すというしら... -
殊勲賞の中身2【昭和25年春~昭和26年春】
▼11月24日用昭和25年春場所は吉葉山が殊勲賞を受賞した。内容的にほとんど変わらない鏡里は殊勲賞はおろかほかの三賞も受賞できなかった。途中休場した横綱照國を倒した差といかいいようがない。しかし、途中休場されたら、鏡里は対戦したくても対戦しよう... -
四股名のルーツ【○風】
▼11月23日用はじめに四股名は、江戸東京相撲の幕内力士に限定する。といっても江戸期には番付の上段が今の幕内に相当するとはいえない時期がある。ここでは便宜上、上段のみを対象とする。また、番付は宝暦7年(1757年)10月より判明しているが、それ以前... -
魁皇通算1047勝をめぐる相撲メモ
▼11月22日用【平成23年七月場所】■3日目 魁皇限界か 鶴竜に敗れ3連敗千代の富士のもつ通算最多勝利1045にあと1勝で並び、2勝で新記録達成だけに、魁皇の快挙は時間の問題に思えた。しかし、初日から3連敗で、いいところなしである。この日も鶴竜相... -
◆お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために福岡へ飛びます。十一月場所の10日目から千秋楽は場所後に掲載いたします。暫くお待ち願います。その間別のテーマをお届けします。指定... -
■福岡9日目 場所のゆくえ
9日目までの成績を整理すると全勝は鶴竜、1敗は日馬富士、白鵬、2敗は稀勢の里、照ノ富士となった。(横綱・大関全員と対戦のない、または対戦予定のない力士は優勝の権威に関るので除外した。)こうみると、横綱3人が1歩リードし、大関2人が追走す... -
■福岡8日目 薄れゆく場所の焦点
序盤戦、完璧な相撲を取ってきた豪栄道。その歯車がこの3日間くるいが生じている。後退することがなかったのが、豪栄道の相撲だったのに、玉鷲、魁聖、そして今日の隠岐の海と後退だらけである。隠岐の海にはふところに入られる今場所最悪の体勢だった。... -
■福岡7日目 新入幕技能賞をねらう石浦の快進撃
相撲界には家賃が高い、という言葉がある。番付の地位にふさわしい実力がともなわないことを例えた言葉である。新入幕石浦は先場所十両5枚目で9勝6敗の成績であった。本来なら入幕できる成績ではなかった。幕内からの陥落者が多いため、いささか幸運な... -
■福岡6日目 波乱が低レベルに繋がることを懸念
豪栄道は以前の豪栄道ではない。強さを増している。玉鷲は以前の玉鷲ではない。すごみを身につけてきた。そんな両者が6日目に激突した。立ち合い両者が頭と頭で激しくぶつかりあう。玉鷲果敢に突きたて、豪栄道は今場所初めて後退する。土俵際かろうじて... -
■福岡5日目 豪栄道に対する突破口
豪栄道はますます強みを増している。馬力相撲の碧山にさがることなく、途中傾きかけたが踏みとどまった。最後まで圧倒して前に出た。引いたのは碧山で、そこをつけこまれて敗れた。場所前、馬力相撲タイプは豪栄道を後退させれば、勝機が生まれると書いた... -
■福岡4日目 大関陣のほころび
照ノ富士は今年1年で3度もカド番を迎えている。今年5場所の成績も25勝41敗9休と1場所平均5勝しかあげていないのである。今場所もカド番である。初日、2日目の照ノ富士は魂ここにあらずのような気の抜けた負け方であった。3日目、4日目、これでは... -
■福岡3日目 白鵬通算1000勝達成の偉業
3日目結びの一番で白鵬が魁聖に勝利して、ついに史上3人目の通算1000勝を達成した。先場所全休したため、達成が今場所までのびたが、ストレートの3連勝で決めた。花道で花束を渡され、祝福されていた。通算勝利1000勝はこれまでわずか3人しか達成して... -
■福岡2日目 豪栄道の心境
早くも実現した豪栄道対高安戦。豪栄道にとっては、対戦成績で負け越している強敵である。制限時間後、高安がつっかけるのが早く仕切り直し。昨日の隠岐の海のように気負っている。2度目の立ち合い、勝負は一瞬にしてついた。高安が膝からがくっと落ちた... -
■福岡初日 厭な相手をのりきった豪栄道
横綱・大関陣は初日から厭な相手との対戦となった。試練、つまり試されているのだ。稀勢の里対碧山戦。稀勢の里に先場所のような1敗もできないという切羽詰った様子は微塵もなかった。何度か苦戦してきたことがある碧山を無難にさばいた。騒がれない立場... -
相撲通が語る十一月場所の展望
明日から福岡で十一月場所が始まる。九月場所全勝初優勝した大関豪栄道の成績は、全休からの復活はあるか白鵬、年間最多勝を争う稀勢の里と日馬富士。今年納めの場所のメインエベントは誰対誰になるのか。十一月場所の展望を相撲通6氏にきいてみた。★豪栄... -
横綱審議委員長が示した見識
横綱の問題点は何か。それは同じ横綱でも天と地ほどの開きがある点である。双葉山も武蔵山も同じ横綱扱いである。それは安易な横綱づくりに原因があると指摘してきた。昭和33年以降、その大元として横綱審議委員の2場所連続優勝または準じる成績に起因し... -
豪栄道の15日間を推測する
勢いのあるときは誰しも好調にみえる。一月場所優勝の琴奨菊のように。そういう意味で前場所優勝の大関豪栄道は、十一月場所で真価を問われる。これまで「全勝初優勝の翌場所」、「初優勝からの連続優勝」と豪栄道の優勝の可能性を探ってきた。この二つの... -
相撲ファンに対するある包囲網
10日は何の日か。言葉を代えると初日の前の週の木曜日は何の日か。十一月場所の前夜祭がある日である。前夜祭の主な内容は郷土力士紹介、トークショー(ない場合もある)、力士のど自慢など盛りだくさんである。実は、前夜祭は以前NHKのBSで全国に放送... -
年間最多勝をねらう日馬富士
69勝21敗 優勝2回69勝21敗 優勝2回47勝18敗25休 優勝なし46勝16敗28休 優勝1回この数字は何か。実はこれは日馬富士のここ4年間の年間成績である。ここ2年、休場が目立っている。4年前の平成24年と3年前の平成25年は優勝2回を成し遂げながら、69... -
奮起せよ鶴竜
10勝、10勝、11勝、2勝、10勝、これが今年5場所の鶴竜の成績である。優勝を争うどころではない。存在価値が薄れる成績である。十一月場所優勝できなければ、今年は優勝のない年になる。それだけではない。鶴竜は横綱になって13勝以上したことがない。13... -
稀勢の里 日はまた昇る
九月場所10勝に終わったことで、稀勢の里の話題が消えてしまった。琴奨菊と豪栄道はたった1度の13勝以上の成績が優勝に結びつけた。ワンチャンスを生かした優勝である。もちろん彼らは現役であり、今後再び好成績をあげることはありえる。それに比べて稀... -
近からず、遠からずの大関高安
4日発売された2つの専門誌は、ともに豪栄道と高安の2力士の表紙だった。表紙は雑誌の顔である。ここに高安を掲載する意図は、ここ2場所2ケタ勝ち星で大関が近くなったことであろう。中身も3ページインタビュー、及び1ページと触れている。高安の大... -
石浦の出世街道
十一月場所新入幕を果たした一人に石浦がいる。石浦将勝、鳥取県鳥取市出身、宮城野(元竹葉山)部屋、170センチ、110キロ。相撲は幼少期から取る相撲少年だった。名門鳥取城北高校相撲部・日大相撲部出身の学生相撲出の関取。といっても卒業後ブランクが... -
白鵬、復活は大鵬に学べ
九月場所、白鵬は横綱になって2度目の休場をした。昨年の九月場所は途中休場だったが、休場あけの十一月場所は、まずまずの12勝3敗だった。優勝のチャンスもあったが、優勝してやるという強い意志が感じられなかった。日馬富士が稀勢の里に敗れ、13勝2... -
初優勝からの連続優勝
九月場所予想以上の活躍で15戦全勝優勝を達成した大関豪栄道。初優勝が全勝優勝は快挙であった。そのため、十一月場所はにわかに横綱候補として浮上してきた。連続優勝すれば横綱というわけである。初優勝から連続優勝することは可能なのか、調べてみた。... -
好敵手の出世争い
大輝改め北勝富士が新入幕を果たした。先場所12勝3敗で優勝したのが大きく影響して、わずか十両2場所で突破した。同時に宇良に幕内と十両という階級で差をつけることになった。宇良と大輝(以下当時の四股名大輝で表記)は同期である。平成27年三月の就... -
十一月場所の番付雑感
納めの十一月場所の番付が発表された。横綱・大関の顔ぶれは変わらない。横綱・大関は地位にふさわしい力を発揮できるか。そこが問われている。本来なら横綱を狙える若い力、時代を担う白鵬の後継者がほしいところである。新しい力とベテラン強豪がぶつか... -
四股名のルーツ【○鵬&○海(かい)】
始めにこのテーマは、対象を幕内力士に限定していることをお断りしておく。近年になって白鵬をはじめ、○鵬という四股名が目立ってきた。この四股名の元祖はいうまでもなく大横綱大鵬である。師匠の二所ノ関(元佐賀ノ花)が中国の古典に出てくるひと飛びで... -
殊勲賞の中身1【昭和22年秋~24年秋】
戦後は食糧難で相撲どころではなかった。昭和21年秋場所のメモリアルホールはお客の入りが思わしくなく、協会は人気回復のためにマスコミにアイデアを求めた。そこで出てきたのが、系統別総当たりの復活・優勝決定戦・三賞制度だった。三賞は昭和22年秋場... -
47年前の大相撲意識調査
今年に入って大相撲は5場所連続満員御礼を続けている。これは昨年と変わらない展開である。大相撲人気は変わることなく、過熱気味である。こうしたときこそ、他のプロスポーツと比較して大相撲のいい点、問題点、希望することなどの意識調査がおこなわれ... -
年3、4場所時代の年間最多勝
今年の年間最多勝は常連の白鵬ではなく、日馬富士と稀勢の里の争いになることは既に書いた。年間最多勝は場所数の増加とともに設立された。昭和32年、福岡で本場所が開催されることによって年5場所になったときから始まっている。翌年、名古屋開催が加わ... -
世紀の大誤審、まだ記していないこと
これまで大鵬の連勝記録が誤審でストップした世紀の大誤審に関していくつか記してきた。それが以下である。(クリックすればご覧いただけます。)大鵬の連勝記録は48連勝+α昭和・平成の10大N6大鵬の連勝記録が誤審でストップ前日は初めて世紀の大誤審を... -
歴史的誤審の証人が失われた日
元羽黒岩の戸田智次郎氏が10月23日、腎不全のため亡くなられた。まだ70歳であった。それにしても元関取は、平均寿命80歳まで生きられない方が多いのを寂しく思う。人生80古来まれなり相撲界、というところか。元羽黒岩の戸田といえば、思いおこすのが大鵬... -
明解神風!
大相撲ファンのほとんどは、テレビで大相撲を楽しんでいる。それだけに大相撲中継は大事な役割を担っている。かつてNHKの大相撲中継で一時代を築いたのが、神風正一さんである。神風さんはどんな解説者であったのか。一言でいうと神風さんは明解であった... -
春日山問題をめぐる7つの疑問2
■疑問4裁判では元濱錦が元春日富士に1億7160万円を支払う判決が出たが(控訴中)、そもそも公益財団法人になったとき、年寄名跡の売買を禁止しているのでは?売買は禁止されている。仮に名跡の継承に伴って金銭のやりとりがあり、後で発覚した場合でも継... -
春日山問題をめぐる7つの疑問1
■疑問1春日山をめぐる問題を整理し、時系列にするとどういう流れになる?以下の表にまとめてみた。■疑問2濱錦に資金力がないのに、なぜ元春日富士の先代春日山は部屋を譲ったのか?表面的には元春日富士が、理事になり協会の職務に専念するために部屋を... -
双葉山の陰に隠れた男達
不世出の名力士、無敵と称されたのが双葉山である。双葉山といえば69連勝が思い浮かぶほど直結したイメージがある。その69連勝は77年以上経った今も、破られていない。大鵬、千代の富士、白鵬と優勝回数ビッグ3が挑んだが、及ばなかった。<双葉山のブロ... -
死闘クリーン魁傑対相撲博士旭国
大相撲中継の録画はビデオデッキの変革とともにあった。昭和54年家庭向けの値段と3倍速つきのビデオデッキが発売された。3倍速は標準スピードの3倍録画時間ができた設定である。これで仕事や学校から帰って大相撲が楽しめるようになった。といっても、... -
四股名のルーツ【○○富士】
大相撲独特のものに四股名がある。四股名には様々な傾向がある。錦木は寛政、天保、安政に見られる伝統ある四股名である。ルーツは江戸にあった。どんな四股名にも元祖はある。今回は○○富士の四股名のルーツを調べてみた。対象は幕内力士に限定させていた... -
学生出身力士に対するある予見
現代の大相撲は学生出が花盛りである。大学も一昔前と比較すると広がりを見せている。来場所、御嶽海は小結が予想される。御嶽海は2度目の上位戦である。13勝と大勝した遠藤も上位にあがってくる。遠藤は久々の上位である。だが、これまで上位で勝ち越し... -
隠岐の海あの日あの時
九月場所で2横綱、3大関を倒して殊勲賞を受賞したのが、隠岐の海である。隠岐の海は今年に入って横綱・大関全員と対戦する地位で3場所勝ち越している。いまや完全に実力者の域にはいりつつある。筆者が隠岐の海に注目したのは幕下の頃、福岡と呼ばれて... -
春日山部屋の位置づけ2
昭和46年元大関名寄岩の死去で部屋を継いだのが、最高位前頭筆頭の大昇だった。大昇は元当り矢の春日山部屋が消滅後に誕生した伊勢ノ海部屋の関脇藤ノ川雷五郎が、おこした春日山部屋の出身力士だった。元藤ノ川雷五郎の廃業に伴い、大昇は立浪部屋そして... -
通算1000勝の内訳
九月場所、白鵬が全休したことで、あと3勝で届く通算1000勝を次の場所に持ち越すことになった。ただ、通算記録は積み重ねであって、勝率や優勝率と違って減ることはない。白鵬なら通算1000勝はおろか、魁皇の通算1047勝の最高記録を抜く可能性さえある。... -
春日山部屋の位置づけ1
元濱錦の春日山が師匠不適格として、協会は師匠辞任勧告を出した。勧告とはいっても受け入れない場合は、業務委託契約を解除するという強制力が伴う。元濱錦は先代春日山の春日富士と年寄名跡をめぐって訴訟中であった。ちなみに元春日富士と元濱錦は師弟... -
2017年土俵の目撃者カレンダー
涼しすぎてこたつを出してしまった。興味深いテーマをこれからもお届けます。マーク2カ所をクリックして支援してください。よしなに↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓にほんブログ村 相撲 ブログランキングへ ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ -
豪栄道母校で優勝パレード
秋晴れの10月12日は、九月場所優勝者の豪栄道の母校への凱旋優勝パレードの日である。母校というのは相撲の名門埼玉栄高校である。現役では妙義龍、大栄翔、英乃海、大輝改め北勝富士、剣翔、佐藤などが在籍した。親方では元豊真将、元大翔山、元栃栄もこ... -
宇良15番勝負
九月場所、宇良は十両東前頭の地位で大相撲人生初めて負け越した。勝ち越せば入幕は間違いなかっただけに、残念に思うファンは多かったのではないだろうか。宇良の敗因は何か。まず、宇良の15日間をふり返ってみよう。初日 大砂嵐に○ ... -
大相撲放送の方向性
プロレス中継がゴールデン・タイムから撤退して久しい。猪木の新日本プロレス、馬場の全日本プロレスのテレビ中継が完全にゴールデン・タイムからはずれたのは、昭和63年のことであった。まさに昭和とともに日本のプロレス中継は終わりを告げた。その点大... -
貴ノ花の番外表彰
11月場所は現在、福岡国際センターでおこなわれている。だが、昭和32年の最初の本場所は、福岡スポーツセンターであった。興行は福岡スポーツセンターの買い興行であった。ギャランティーは4600万円。昭和30年の大卒の初任給が約1万2900円の時代である。... -
十一月場所のチケット事情
本日8日は十一月場所のチケット発売日である。今年に入って5場所すべて満員御礼をだしているだけに激しいチケットの争奪戦が予想された。東京と発売方法が異なるのは、発売初日に限り、福岡国際センターでは午前9時から発売される点である。これなら全... -
綱の重み2
横綱というと栄光に包まれた存在と思われがちであるが、それはごく一面である。大鵬は「横綱は勝つことを任された存在」と言う。師匠の元佐賀ノ花の二所ノ関は「ここで負ければ、時代が変わるぞ」と大鵬を発奮させた。大鵬はまた、「横綱は孤独な存在」と... -
綱の重み1
最近は綱の重み、すなわち横綱の重みをいうことが少なくなった。綱の重みは横綱が不振のときに出がちである。白鵬のような絶対王者がいる現在ではおこりにくいのかもしれない。しかし、綱の重みは歴然として存在する。これまで横綱の重みが様々なカタチで... -
年間最多勝レースに変化
今年も残りわずか1場所となった。時が立つ早さを感じずにはいられない。以前白鵬が九月場所を全休しそうになったとき、「年間最多勝に激変?」を書いた。今年は白鵬の年間最多勝は難しく、9年連続年間最多勝でストップする恐れが高いという内容であった... -
かつて日馬富士にあったif
白鵬が休場した九月場所の土俵を引き締めるべき存在は、日馬富士である。取りこぼしがからついに豪栄道のとの差は縮まらず、12勝3敗の成績に終わった。豪栄道に次ぐ成績であり、横綱の責任の12勝を果たした。日馬富士といえば、大関時代は1ケタ勝ち星が... -
全勝初優勝の翌場所
九月場所では、大関豪栄道が見事な初優勝を全勝で飾った。明治42年国技館開設以来、全勝初優勝は横綱・大関との対戦がない3例を除くと豪栄道で12例目である。豪栄道の翌場所の成績が気になるが、11例はどんな成績を残したのか。それが以下である。連続優... -
大相撲次の展開
大相撲人気は今年に入ってますます上昇傾向にある。九月場所は15日間満員札止めという、これ以上ない人気となった。人気は絶頂だからこのままでいい。このままで十分人気がある、と現状に満足して何もしないこと、これが一番まずい。ブームが去った後なに... -
続玉の海梅吉氏が残した言葉2
土俵の中は赤土だけ。欲得に動くから相撲がおかしな方向に走ると言う玉の海梅吉氏。おかしな方向という中には八百長もある。昭和46年の相撲専門誌が八百長相撲の特集を掲載したことがある。優勝がかかった状況、横綱・大関昇進がかかった状況、大関が負け... -
続玉の海梅吉氏が残した言葉1
玉の海梅吉氏はNHKの解説者だった。また、新聞・相撲専門誌に執筆もしていた。そんな玉の海梅吉氏が生きた時代に大相撲に触れられたことは、この上ない幸せなことだった。玉の海梅吉氏にみる土俵の心が、筆者をとらえて離さないのだ。相撲を見る目は常... -
豪栄道の相撲内容を採点する
九月場所、豪栄道はいつの間にか優勝戦線のトップに浮上し、そのまま全勝で突っ走って、初優勝を達成した。このところ大相撲の注目を常に集めていた稀勢の里からその座を奪った。絶対王者の白鵬が不在の中、最後までトップを譲ることなく、奮闘した。15戦... -
横綱昇進問題を考察する
九月場所で全勝優勝した豪栄道の綱とりの話題が、先行している。来場所優勝すれば横綱昇進だという。もう1度横綱昇進に関する規定を見てみよう。一、横綱に推薦する力士は品格、力量が抜群であること。二、今後の横綱推薦に対しては、横綱審議委員会が、... -
稀勢の里の悲運
<豪栄道の優勝パレード 旗手豊響>九月場所は、まさかの大関豪栄道の優勝で幕を閉じた。稀勢の里は13勝-13勝-12勝と連続好成績をあげながら、10勝に終わってしまった。それにしても、稀勢の里は琴奨菊、豪栄道に優勝を先んじられてしまった。照ノ富士... -
九月場所総評
★大相撲人気に関して九月場所はこれ以上ないところまできてしまった。場所が始まる前にすべてのチケットの完売はなかったことである。これだけ人気があると日本人横綱にこだわる必要性があるのか、という声まである。ただし、協会窓口販売を縮小した今の販... -
■秋千秋楽 豪栄道の今後
優勝が決まった千秋楽は、もうひとつ盛り上がりに欠ける。また、昨日、優勝をかけた死闘の余韻を引きずっているわけでもない。この日の見所は豪栄道の全勝優勝がなるか否か、その1点である。対戦相手は大関琴奨菊。馬力相撲である。予想は7-3で豪栄道... -
■秋14日目 変身豪栄道が初優勝
14日目、豪栄道の対戦相手は魁聖ではなく、玉鷲であった。しかし、どちらがきても今の豪栄道の敵ではない。豪栄道はあっさり玉鷲を退け、見事悲願の初優勝を達成した。大関13場所目のことであった。<豪栄道と玉鷲の立ち合い> 豪栄道は大関としてこ... -
■秋13日目 豪栄道の独走を許したある差
13日目のメインは横綱日馬富士対大関豪栄道戦である。日馬富士10勝2敗、豪栄道12勝と2差ある。豪栄道が勝てば優勝が大きく近づく。というより事実上の優勝確定に近い。日馬富士が勝てば豪栄道の全勝にストップをかけるとともに、優勝争いの興味をつなぐ... -
■秋12日目 豪栄道2つの可能性
12日目は朝から激しい雨が降っていた。出かけるのを躊躇するような雨だが、万難を排して国技館へ出かけた。これまでも大雪、台風はもちろん、鉄道沿線の民家の火事まであったが、すべて出かけた。<豪栄道対鶴竜1> この日から豪栄道の横綱戦が始ま... -
■秋11日目 予想外の展開となった優勝戦線
終盤戦最初の日、優勝に大きく関る大勝負2番が組まれた。まず、全勝豪栄道と2敗稀勢の里の対戦。この勝負圧倒的パワーで稀勢の里有利と思われた。事実稀勢の里は突き押しで攻め立てた。当然豪栄道は後退する。しかし、予想をはるかに超えて豪栄道は持ち... -
■秋10日目 優勝の権威
中盤戦最終日の10日目は2敗同士のサバイバルとなった。まず、高安対隠岐の海戦。立ち上がって左四つ。両者上手が取れない体勢。高安下手投げで揺さぶる。様子を窺う両力士。高安が機を見て寄り立てて高安の勝利となった。隠岐の海は勝機をつかもうという... -
■秋9日目 取組の谷間
この日、全勝豪栄道は碧山を、1敗日馬富士は栃煌山を退けて全勝及び1敗を守った。2敗組では、稀勢の里は千代鳳を、琴奨菊は宝富士を、高安は大関照ノ富士に勝って2敗を維持した。ただ、隠岐の海は魁聖に敗れ、2敗に後退した(上位限定)。<遠藤は蒼... -
■秋8日目 場所のゆくえ
豪栄道は動きの速い嘉風に惑わされず、落ち着いてさばいて全勝。予想をはるかに超える活躍ぶりである。稀勢の里の対戦相手は、先場所紙一重で勝った妙義龍。動きまわりながら攻めてくるとやっかいである。こちらも相手の動きに合わせず、自分の相撲を取り... -
■秋7日目 豪栄道対隠岐の海 全勝決戦を斬る
豪栄道は横綱・大関全員と対戦する地位で12勝3敗が3回ある。関脇時代2回、大関時代1回である。豪栄道はこの成績が最高である。しかし、いずれも初日からの6連勝はない(関脇で11勝をあげたとき8連勝をしたことがある)。隠岐の海も初日から6連勝は... -
■秋6日目 早いか遅いか大関初優勝
豪栄道は難敵高安と対戦し、攻防激しく熱戦となった。危なげなく落ち着いた取り口で最後は寄り切った。豪栄道はこれで6連勝と好調である。カド番だが、白鵬不在の場所ではまさかの線もありえる。稀勢の里は自分の相撲を取り戻しつつある。力をつけてきて... -
■秋5日目 相撲の安定度ナンバー1は誰
序盤戦5日目にして、横綱大関陣は初めて安泰だった。稀勢の里は横綱・大関戦が初の貴ノ岩相手に落ち着いて相撲を取った。突き押しから左四つ、上手も取り、万全の体勢で寄り切った。初日から要注意の対戦相手が続いたが、ようやく新鋭になり、完勝した。... -
■秋4日目 隠岐の海の横綱・大関総なめはあるか
波乱は4日目にして収束に向かいつつある。稀勢の里は連日厭な対戦相手が続く。今日は、動きの速い嘉風で要注意な対戦相手である。稀勢の里は相手に合わせて動かず、土俵際で一蹴した。張り詰めた緊張感は感じられなかった。稀勢の里はのびのび相撲を取っ... -
■秋3日目 2敗稀勢の里に残された道
波乱の幕開けの九月場所の波乱は止まらない。3日目にして、大関以上で全勝はカド番の豪栄道ひとり。土俵がどうにもしまらない。白鵬のような絶対的王者が不在になると、安定度は確実に落ちる。思えば昨年の九月、白鵬途中休場の場所は、12勝3敗で鶴竜と... -
■秋2日目 明暗分けた注目の3番
○稀勢の里対栃煌山前日1敗した稀勢の里の対戦相手は、先場所負けている栃煌山である。厭な相手である。先場所は動いての攻防のなかで負けただけに、今日はつかまえにいくのではと予想した。しかし、稀勢の里は予想を超え、突き押しで攻め立て一気に勝負を... -
■秋初日 稀勢の里の惨敗は当然だった
初日は波乱の幕開けになった。照ノ富士の敗戦は驚くほどのことはないが、横綱鶴竜が苦手栃煌山に完敗。なかでも横綱候補の稀勢の里が初日早々隠岐の海に敗れ、黒星スタートとなった。重苦しい雰囲気が国技館内を支配した。稀勢の里惨敗の真因はどこにあっ... -
話題の中心稀勢の里に7つの疑問
1.稀勢の里は優勝できるか白鵬が休場した今、チャンスは広がっている。優勝を争う実力の持ち主は日馬富士である。両者の優勝争いになるが、安定度は高いとはいいきれない。取りこぼしが多いほうが脱落する恐れがある。直接対決は日馬富士有利である。稀... -
白鵬の今後
白鵬が休場した。しかも今度は重症である。稽古らしい稽古ができなかったのだから、万全の体調に戻すのは時間がかかりそうである。白鵬といえば休場が少ない横綱であった。それが、37回最高優勝及び横綱最多勝、幕内最多勝を超スピードで達成できた要因で... -
横綱出身力士の30歳以降の優勝
九月場所、稀勢の里は引き続き優勝と横綱を目指す。以前「初優勝だけの横綱昇進、その結末」を書いた。これはもちろん稀勢の里を取りまく現状から綴ったものである。お忘れの方は下記をクリックして、ご覧いただきたい。■名古屋千秋楽 初優勝だけの横綱昇... -
若き横綱候補がいない現代大相撲
大相撲人気とは逆に新弟子はなかなか増えない。新弟子が増えないから有望な若手がおいそれと出てこない。今の横綱・大関は照ノ富士を除いて30代である。若くて強い横綱候補が欲しいところである。大関止まりの大関候補はさほど必要としない。なぜなら「大... -
ミスター横審舟橋聖一
横綱審議委員といわれて顔を思い浮かべる方がいるだろうか。顔といってもfaceではなく、相撲哲学・相撲理念のことである。横綱審議委員はいまや稀勢の里の1場所優勝即横綱を認めるかのごとく発言をしている。審判部も同様である。稀勢の里が優勝したら理... -
九月場所チケットネット事情
大相撲のチケットはついに3日目のマス席Cのみを残し、完売状態である。その3日目のマス席Cは残りわずかの30マスある(9月5日16時45分現在)。ではほかの日は完全に購入できないかというとそんなことはない。ネット販売ではまだまだ購入チャンスはあ... -
年間最多勝に激変?
白鵬の休場の可能性が伝えられている。これが現実となると単に興行の柱を失うとか、通算1000勝が遠のくとか、稀勢の里あるいは日馬富士に優勝のチャンスが出てくる。という話に留まらない。もっと大きなデメリットがある。それは連続の記録がストップする... -
稀勢の里に求められるここ一番の勝負強さ
稀勢の里…13勝4回、12勝関脇時代を含めると2回。大関在位今度で29場所。豊山(前名内田)13勝関脇時代を含めると4回、12勝前頭上位、関脇時代を含めると3回。大関在位33場所。好成績だけを比較すると豊山(前名内田)と稀勢の里は似ている。豊山は学生... -
稀勢の里をめぐる横綱問題
以下の力士の共通点は何か、おわかりだろうか。鳳2代西ノ海宮城山3代西ノ海武蔵山男女ノ川安芸ノ海前田山東富士吉葉山朝潮柏戸栃ノ海2代若乃花双羽黒北勝海大乃国鶴竜横綱であることはわかる。一部を除いて優勝回数が少なそうだ。あるいは一部を除いて弱い... -
驚愕の優勝
協会設定の優勝制度ができて今年で約90年半経った。大正15年にスタートして、442場所が経過した(中止になった平成23年三月場所を含まない)。優勝は横綱275場所(62.2%)、大関109場所(24.7%)、関脇25場所(5.7%)、小結8場所(1.8%)、平幕24場所... -
九月場所番付 地位と実力の不一致
九月場所の番付が発表された。違和感が横綱・大関にある。まず、先場所休場した鶴竜である。本当に横綱の力があるのだろうか。横綱在位14場所。横綱としての優勝は1回しかない。13勝以上の成績となると、ただの1度もない。横綱としての存在感を示せない...