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高安を検証する

高安が九月場所に向けて本場所で使用する
黒まわしで汗をかいた。新大関の先場所、
高安は全勝を口にしたにも関らず、9勝6敗
と優勝からはほど遠い成績だった。これを
どう見るか。高安の実力をどうみたらいいの
か検証してみた
高安は最初から将来の大関候補と注目されて
いた力士ではなかった。高安が急激に力を
つけてきたのは、そもそも、ごく最近なので
ある。平成28年七月場所、小結で11勝4敗と
勝ち越してから6場所連続関脇・小結を務め
て、大関に昇進したのである。上位での最高
成績は今年の三月場所の12勝3敗である。
170317六日目幕内 719
<H29年3月 照ノ富士に圧勝した高安>

次に高安と横綱・大関の成績をみていこう。
対象は平成28年七月場所以降今年の七月場所
までの7場所間である。まず、横綱戦は6勝
11敗である。鶴竜に3勝(1不戦勝あり)
2敗、日馬富士に2勝5敗、白鵬に1勝4敗
である。横綱には劣勢である。これに対し
大関戦は14勝3敗と圧勝している。高安は
大関の実力は十分あるが、横綱にはまだ、
及ばないといえる。
170526十三日目幕内 766
<H29年5月 日馬富士を倒した高安>

関脇以下には51勝20敗である。勝率7割1分
8厘。20敗のうち玉鷲、嘉風に4敗、碧山に
3敗、御嶽海、栃煌山に2敗している。特に
玉鷲、嘉風には苦戦している。この辺を解消
しないと優勝は難しい。
170717九日目幕内 896
<H29年7月 嘉風の攻めに土俵を割る高安>

15日制が定着した千代の山以降、横綱は32人
いる。32人中新大関で9勝以下は11人いる。
ただし、弱い横綱や短命横綱が目立つ。一方、
15日制が定着した三根山以降、最高位大関は
35人いる。そのうち新大関で9勝以下は19人
いる。高安はどちらに属するのか。高安は
現在27歳である。時間はあるようでないので
ある。横綱の休場次第で九月場所は優勝の
チャンスである。それをモノにするか否かで
高安の今後が見えてくる。

藤井四段対森内九段の対戦は見ごたえが
ありました。
興味深いテーマをこれからもお届けます。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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