十一月場所唯一新入幕を果たした力士が大奄
美である。本名坂元元規、鹿児島県大島郡
出身、追手風部屋(元大翔山)。185センチ、
181ロ。得意技は右四つ寄りである。相撲は
小学2年生より相撲道場で取る相撲少年だっ
た。高校相撲では金沢大会で優勝の実績が
ある。大学は日大で名門相撲部入部。卒業後
実業団入りし、実業団横綱となって入門した。
<H28年一月場所大輝(後の北勝富士=右)と対戦>
大相撲では幕下15枚目格付出しでスタート
した。幕下は4勝3敗が続き、結局6場所
かかって十両入りした。幕下の成績は24勝
18敗である。目標の遠藤は幕下10枚目格付け
出しながら2場所で突破。同様に御嶽海も
2場所で十両入りしている。大奄美は新十両
までは付出しとしてはゆるやかな出世といえ
る。
入幕まで十両は5場所かかっている。成績は
45勝30敗で優勝は1回ある。遠藤は1場所、
御嶽海は2場所で入幕している。朝乃山、
豊山(前名小柳)は十両3場所かかって入幕
している。大奄美は新十両から入幕までも
ゆるやかな出世である。もっとも豊山は再
入幕も含め、まだ幕内で勝ち越せないでいる。
大奄美はぜひとも勝ち越したいところである。
大奄美は寄り相撲である。寄り相撲といえば
稽古熱心と負けん気の玉錦、怒涛の寄り身の
東富士、桜色の音楽の照国、玉錦直伝の出足
佐賀ノ花、徹底した節制で相撲一途の三根山、
右上手左はずの迫力相撲の時津山があげられ
る。大奄美の出世街道は、今後到達点の高さ
になる。