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殊勲賞の中身5【昭和31年初~32年11月】

殊勲31A

昭和31年初場所は、本名四股名の成山が殊勲
賞を受賞した。だが、横綱・大関の成績が
悪すぎた。それは殊勲賞が取れなかった朝汐
も同様である。優勝は横綱鏡里が14勝1敗で
優勝した。1敗は新大関若ノ花がつけた。
その若ノ花は13勝2敗の好成績であった。
2敗は横綱栃錦と吉葉山戦によるものだが、
吉葉山戦は誤審だった。「100%わしが勝っ
ていたよ」と若ノ花は憤慨したが、優勝を
逃す痛恨の誤審となった。
春場所。優勝決定戦の末、大関若ノ花に勝っ
て初優勝した関脇朝汐が殊勲賞を受賞した。
ただし、勝った3横綱は不成績であった。
朝汐は9勝-9勝-12勝優勝で大関昇進は
なかった。若ノ花の人気は当時凄まじかった。
その若ノ花の優勝は夏場所実現した。平幕
大晃と優勝決定戦を制しての初優勝であった。
殊勲賞はその若ノ花を倒した鳴門海が受賞
した。
秋場所の殊勲賞は玉乃海が受賞した。優勝は
14勝1敗の鏡里であった。その鏡里に土を
つけたのは鳴門海であったが、5勝10敗と
負け越していた。鶴ヶ嶺も玉乃海に劣らない
内容だったが、受賞できなかった。
昭和32年は福岡開催の場所が加わり、年5場
所制になった。一月場所は信夫山が殊勲賞を
受賞したが、内容的には横綱が不成績だった。
現代なら該当者なしになっていたかもしれ
ない。この場所は千代の山が全勝優勝したが、
これが最後の優勝となった。
朝潮!!
<朝汐のブロマイド>

三月場所は玉乃海が殊勲賞を受賞した。しか
し、内容的には優勝した朝汐のほうが上だっ
た。玉乃海はその関脇朝汐に千秋楽に勝って
いる。敢闘賞は琴ヶ濱、技能賞は北ノ洋で、
朝汐は関脇優勝しながら三賞は一つも受賞
できない珍事となった。朝汐は大関に昇進
した。
五月場所の殊勲賞は安念山が受賞した。安念
山は3勝2敗から9連勝して初優勝も達成
した。12勝3敗の横綱栃錦とは初日に戦って、
安念山が勝利している。この勝利が優勝と
殊勲賞を引き寄せた。
安念A
<安念山のブロマイド>

九月場所の殊勲賞は2横綱、2大関を倒した
白い稲妻北ノ洋である。攻めが速く、栃錦、
若乃花を苦しめた。優勝力士栃錦に勝った
のは、若羽黒である。横綱・大関戦の勝利は
この1勝だけだが、栃錦唯一の黒星である
だけに貴重であった。
記念すべき福岡初開催の本場所十一月場所は、
若羽黒が栃錦・吉葉山と2横綱を倒して殊勲
賞を受賞した。丸い体型で左はず、右おっつ
けの押し相撲。時津山、北ノ洋、安念山と
ともに立浪四天王といわれた。
若羽
<若羽黒のブロマイド>

昭和31年初~32年11月までは優勝力士に勝っ
ての殊勲勝は減っている。また、優勝力士を
倒して殊勲勝を受賞できなかったケースも
同様であった。

今日のニュースでも元若嶋津がとりあげ
られました。
 興味深いテーマをこれからもお届けます。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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