2020年に東京でオリンピックが開催されるが、
両国国技館はボクシング会場になる。相撲は
世界大会が行われるほど広がっているが、
オリンピック種目にはなっていない。その
理由は競技場が土俵という特殊性があげら
れる。日本なら相撲部がある学校なら土俵は
あるが、海外はそうはいかない。マットの
ようなものが使われたりしている。
<土俵>
何より体重制がないのが、オリンピック種目
にならない最大の理由かもしれない。柔道は
本来体重制がなかった。無差別こそ柔道で
あった。伝説の山嵐は小さい者が大きな者を
倒すには最適な足技だった。今なぜ見られ
ないのか。その技をかけるための組み手が
禁じられているからだ。それでも柔道の階級
に無差別級があった時期があったが、今は
それさえなくなってしまった。
相撲に体重制がないということは、見方を
変えるとそこが面白い、魅力といえるかも
しれない。昭和48年七月場所、192センチ、
168キロの高見山と175センチ、99キロの鷲羽
山が土俵にあがっただけで、観客は大喜び
したものである。身長で17センチ、体重で
69キロ差がある。この初対戦は、鷲羽山が
下手投げで勝った。
<鷲羽山が大関を倒した見出しが
見える記事>
日本人は昔から小さい者が大きな者を倒す
ことに、たまらない魅力を感じる。相撲の
面白さの原点はここにある。昭和初期の幡瀬
川、大の里、戦後の鳴門海、さらに海乃山、
藤ノ川、若浪、栃東(父)などはフアンを
大いにわかせてきた。現代でも石浦、照強
など小兵の存在は、大相撲の原点であり、
貴重な存在である。
季節はずれの台風一過。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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