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■秋初日 この日の明暗が場所の行方を暗示

3横綱が初日から休場という異常事態。こん
なときだからこそ関脇・小結の実力者を含め
て誰にでも優勝のチャンスはある、と期待は
膨らむ。三役・横綱は果たしてどんな相撲を
取るか、初日の焦点はそこにある。
玉鷲は突ききれず、松鳳山を中に入れてしま
ったことが敗因である。嘉風は千代大龍に
馬力負け。いいところなく、一直線でもって
いかれた。このところ地力をつけてきた御嶽
海の対戦相手は新鋭阿武咲。阿武咲はあたっ
て、思い切ってはたき込んだら、御嶽海は
勢いよく前に落ちた。関脇・小結の実力者は
あいついで黒星スタートとなった。
170910初日幕内 688
<〇阿武咲(はたき込み)御嶽海>

敗北の連鎖は止まらない。カド番照ノ富士対
北勝富士戦は四つに組んだと思った瞬間、
北勝富士は離れて突き起こして、とっさに
引き落とした。照ノ富士はばったり前に落ち
た。ベテラン琴奨菊対カド番豪栄道戦は、
琴奨菊が左へ動き、上手からふって一気に
押し出した。
170910初日幕内 724
<照ノ富士(引き落とし)北勝富士〇>

三役5連敗といういやな流れの中、大関2場
所目の高安が栃ノ心との対戦を迎えた。隣の
マス席、さらに2つ目のマス席は、熱心な
高安の応援団である。応援がきいたのか、
高安の右が返ったのを見て応援団は、勝利を
確信していた。相撲は高安の流れで勝負が
ついた。
170910初日幕内 814
<栃ノ心(押し出し)高安〇>

高安は勝ったが、ここで日馬富士が負けると
場所そのものが、いっぺんに興味を失いかね
ない。日馬富士の使命は重い。栃煌山のこれ
しかないもろ差しを許さないことが、勝負の
ポイントである。立ち合いから右四つ、日馬
富士は栃煌山に上手をあたえず、鋭い上手
投げで決めた。
170910初日幕内 868
<〇日馬富士(上手投げ)栃煌山>

場所はまだ始まったばかりである。だが、
この日の明暗が場所の行方を暗示している気
がしてならない。それがこの目で見た初日の
土俵の印象であった。

国技館入りは11時15分でした。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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