平成29年九月場所は日馬富士の11勝4敗の
優勝で閉幕した。幕内最高優勝の賞金は、
現在1000万円である。しかし、これは成績と
まるで無縁である。優勝改革として筆者は
かねがね賞金は成績に応じて配分すべきだと
主張してきた。ではどのようにするのがいい
のか。一考を示してみよう。

<九月場所11勝4敗で優勝した日馬富士>
明治42年夏場所国技館の開設とともに、時事
新報社が幕内最高成績者の額を国技館内に
掲げた。これが優勝制度の前身となった。
協会が認定した優勝制度は大正15年からで
ある。そのため、引き分け、預かり、無勝負、
相手が休めば自分も休み扱いになるといった
制度は整理されていって取り直し、不戦勝
制度ができていった。
平成29年九月場所は、明治42年夏場所から
数えて482場所目である。この間優勝は10日
制、11日制、13日制など日数の違いはあるが、
負け数で統一してみた。引き分け、預かりは
0.5勝0.5敗とした。その結果優勝力士は次の
ようになった。
全勝 104場所
0.5敗 3場所
1敗 190場所
1.5敗 6場所
2敗 138場所
2.5敗 1場所
3敗 37場所
4敗 3場所

<一月場所14勝1敗で優勝した稀勢の里>
平均すると1.25敗である。十両優勝賞金案
では1敗ごとに5万円の差をつけた、十両の
優勝賞金は200万円である。とすると幕内は
50万円が適切になる。その結果以下になる。
15戦全勝優勝 1075万円
14勝優勝 1025万円
13勝優勝 975万円
12勝優勝 925万円
11勝優勝 875万円

<五月場所 全勝優勝した白鵬>
あるいはプロなのだからシビアに100万円差
にしてもいいのかもしれない。その代わり
最高額をアップした2案目を提示してみる。
15戦全勝優勝 1150万円
14勝優勝 1050万円
13勝優勝 950万円
12勝優勝 850万円
11勝優勝 750万円
いずれにしても、優勝にメリハリがついて、
全勝も11勝も同じ優勝賞金という悪平等は
避けられる。
福岡場所に向けて始動。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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