denkouriki– Author –
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名古屋場所事情の変貌
名古屋に赴いていると、情報の変更に気がつかない点が出ることがある。千秋楽といえば場所のクライマックスであり、特別な日である。協会ご挨拶があり、各段優勝者の表彰がある。さらに是より三役、幕内優勝の表彰がある。優勝者のインタビューが聞ける。 ... -
写真で見る豊昇龍の技の数々 下
引き続き豊昇龍の技をみていこう。今回は投げを中心に展開する。 <対隆の勝 上手投げ 2022年3月> <対琴恵光 上手投げ 2022年1月> <対隆の勝 上手投げ 2021年5月> <対貴景勝 すくい投げ 2022年3月> <対隆の勝 上手出し投げ 2022年3... -
初優勝のみのケースを検証
今年に入って4場所、若隆景・逸ノ城と初優勝が2場所出た。彼らが今後2回目の優勝をするかどうかは不明だが、現時点では初優勝のみの力士である。優勝制度は大正15年に始まった。それ以降477場所経過した。そのうち初優勝のみ、すなわち優勝1回だけの力... -
一人横綱照ノ富士はいつまで続く
照ノ富士が横綱になって1年が経った。一人横綱は5場所になった。これまで横綱が実質地位化した常陸山以降一人横綱は以下である。 <照ノ富士> 宮城山 2場所玉錦 6場所大鵬 3場所北の富士8場所千代の富士3場所北勝海 1場所曙 11場所... -
写真で見る豊昇龍の技の数々 上
現代の大相撲は重量級が主流である。パワー相撲、馬力相撲が全盛である。だが、見ごたえのある相撲は技の相撲である。ときにはパワーに圧倒されることがあるが、技で切り抜けると技の可能性、魅力は計り知れないことを感じる。技の大相撲を取る力士に豊昇... -
幕内力士各段優勝回数ランキング
どんな幕内力士にも幕下以下の時代がある。幕内優勝は選ばれし者にしかできないが、各段の優勝となるとチャンスはでてくる。それでも幕下なら120人に1人、三段目なら200人(現在は180人)に1人である。十両は28人に1人だが、15日間の戦いになる。幕内力... -
継続される遅咲き玉鷲の記録
七月場所では多くの相撲部屋が部屋ごと休場に追い込まれた。その中に片男波(元玉飛鳥)部屋が入っていた。真っ先に思ったのは玉鷲の連続出場記録であった。 <玉鷲休場> 大相撲においては優勝回数、連勝数、通算勝利はポピュラーだが、連続出場記録は地... -
写真で見る吉井幕下7番勝負
吉井が七月場所幕下38枚目で優勝したことで俄然注目を集めている。吉井はこれまで若さを買われていたが、幕下成績はもうひとつだった。吉井の略歴及び幕下7番勝負をみていこう。 <吉井> 吉井静岡県出身 中川(元旭里)部屋→時津風(元時津海→元土佐豊... -
宮城野部屋の経緯 下
高島(元巴潟)部屋から独立した吉葉山は宮城野部屋を興した。その部屋は廣川、竹葉山へと引き継がれた。ところが2004年8月26日に異変がおこった。事の経緯はこうだ。1989年廣川宮城野急逝後、部屋付きの元竹葉山が部屋を継いだ。ところが、北の湖部屋(... -
2022年7月十両めぐる幕下の熱い戦い 下
十両を狙う幕下力士の前半の成績は次である。 東筆頭 貴健斗 2勝2敗西筆頭 金峰山 4勝東2枚目 狼雅 3勝1敗西2枚目 菅野 3勝1敗 9日目、3勝1敗同士で菅野と幕下東4枚目上戸が対戦した。相撲は、激しい攻防の繰り返しのなかからふとこ... -
逸ノ城の摩訶不思議
七月場所は新型コロナウイルスで部屋ごと休場が多発した。場所は揺れに揺れた。不戦勝のオンパレードとなった。開催は大丈夫なのかというところまで追い詰められた。そんななか前頭上位の逸ノ城が初優勝して幕を閉じた。成績は12勝3敗であった。逸ノ城は... -
宮城野部屋の経緯 上
元白鵬の間垣が宮城野部屋を継いで18代宮城野として力士の育成・指導、部屋の経営に携わることになった。宮城野部屋といえば白鵬、炎鵬、石浦で名をはせてきた。特に白鵬は数々の記録を塗り替えてきた大横綱であった。宮城野部屋はどういう経緯をたどって... -
2022年7月十両めぐる幕下の熱い戦い 上
幕下優勝以外で十両を狙える地位は幕下5枚目くらいまでである。そのなかで有力候補は西筆頭金峰山、東2枚目狼雅、西2枚目菅野(かんの)である。そのほか誰が抜け出して十両昇進あるいは復帰できるか予断を許さない。 金峰山 カザフスタン出身 木瀬(... -
写真で見る朝乃山三段目7番勝負
七月場所、もうひとつの見所は朝乃山の復帰である。昨年の五月場所11日目以来の土俵だから長かった。朝乃山を待ち望んだファンは暖かく迎え、かつどんな相撲を取るか注目した。朝乃山はどんな相撲を取ったのか。7番勝負を写真で展開してみた。 <朝乃山>... -
元白鵬!宮城野部屋継承
元白鵬の間垣と元竹葉山の宮城野が年寄株を交換した。元白鵬は宮城野として部屋を継承することが正式に決まったわけである。これは元竹葉山が8月21日で65歳の定年を迎えることによるものである。白鵬は現役のとき、内弟子がおり、将来は独立するものと思... -
12勝優勝が続く現代大相撲
七月場所、平幕上位の逸ノ城が12勝3敗で優勝した。これで三月場所の若隆景、五月場所の照ノ富士に続いて3場所連続12勝優勝となった。これは15日制が定着した昭和24年夏場所以降初めてのことである。もっとも昭和47年には栃東11勝-長谷川12勝-輪島12勝... -
4場所経過した2022年年間最多勝争い
七月場所が終了したことで、今年の本場所は4場所経過したことになる。七月場所はご存知のとおり、13部屋が部屋ごと休場に追い込まれ、年間最多勝に多大な影響をもたらしている。番付と異なり、年間最多勝は最も多く勝った力士に輝く。そのため休場はマイ... -
横綱その永眠
七月場所中に元横綱2代目若乃花の訃報が報じられた。判明したのは18日だったが、亡くなられたのは16日であった。昨年4月から肺がんの闘病生活が続いて悪化していたという。まだ69歳だった。 2代目若乃花といえば、その素材・素質から横綱を期待される逸... -
2022年七月場所総評
★初日からの田子ノ浦部屋、途中からの出羽海・鳴戸・放駒・武蔵川・佐渡ヶ嶽・玉ノ井・浅香山・片男波・伊勢ノ海・芝田山・追手風・八角部屋と部屋ごと休場が多発したが。 七月場所は全席使用になったのに、新型コロナウイルスは拡大一途となったのは皮肉... -
■22名千秋楽 決定戦なし!先場所部屋ごと休場の逸ノ城が初優勝
今場所は結局千秋楽、13日目、14日目、8日目の順のお客さんの入りになった。14日目は多くの休場力士を出したことが影響した結果になった。と思ったらなんと千秋楽まで引きずってしまった。 三段目で北勝丸が出場し、八角(元北勝海)理事長が千秋楽のご挨... -
■22名14日目 しまらなくなった優勝争い
ついに12部屋に及ぶ部屋ごと休場は14日目の取組開始を12時45分へと追いやった。通常幕下以下の番数が3分される14日目は10時半過ぎが通常である。また、8月5日から東京及び周辺で巡業が始まる。どれも暑い中での5日間の巡業だが、影響はないのだろうか。巡... -
■22名13日目激震!さらに4部屋が一挙に部屋ごと休場
13日目は平日にもかかわらず、今場所最もお客さんが入った。だが、大相撲七月場所は最終盤に来てとてつもない激震に襲われた。片男波部屋、伊勢ノ海部屋、芝田山部屋、さらに追手風部屋と4部屋が新型コロナウイルス感染による部屋ごと休場に追い込まれた。... -
■22名12日目 場所の行方
照ノ富士は12日目、先場所負けている関脇大栄翔戦である。先場所と違うのは終盤戦で対戦したことである。かなり場所に慣れてきた時期である。先場所はまだ場所の感覚がつかめない初日に敗れている。そのせいか相撲は照ノ富士の圧勝で終わっている。大栄翔... -
■22名11日目 深刻!拡大一途の部屋ごと休場
新型コロナウイルスの拡大は留まることを知らない。場所前田子ノ浦部屋が部屋ごと休場となっただけで済まなかった。7日目出羽海部屋が場所中部屋ごと休場という異例のケースがおきた。だが、異例ではなく始まりだった。その後鳴戸部屋、放駒部屋と続いた。... -
■22名10日目 新しき対決豊昇龍対琴ノ若
10日目、大阪から相撲仲間が観戦に来た。今場所2度目である。そこで出た話の一つは琴ノ若の成長の著しさであった。9日目まで2敗で優勝争いに絡んでいる。横綱・大関戦は終了した。だが、琴ノ若に立ちふさがる者が現れた。 豊昇龍である。豊昇龍は序盤戦1勝... -
■22名9日目 上位2敗組三者三様
9日目は祝日である。これまでの入りは8日目、7日目、初日の順で、9日目は土日祝日のなかで最も入りが悪かった。8日目の反動からなのか、3連休最終日という流れからなのか。とにかく休日っぽくない入りであった。 土俵は後半にはいり、優勝争いをしている力... -
■22名8日目 結びの一番でおきた思わぬ出来事
結びの一番で相撲史に残るハプニングが起こった。横綱照ノ富士に挑むのは上位戦初の若元春である。すでに5日目正代に勝っている。相撲は、若元春が左四つ、照ノ富士に上手を与えない絶好の体勢を築いた。この体勢からの攻防だが、照ノ富士無理な攻めはでき... -
■22名7日目 思いもかけない場所中の部屋ごと休場
琴拳龍、琴手計、朝乃山と三段目の取組が進む中、三段目最後の取組で出羽ノ城が休場した。これだけならどうということはないが、続く幕下最初の取組で出羽大海が休場した。おやっと思った。ともに出羽海部屋の力士である。さらに十両土俵入り4番前の出羽ノ... -
■22名6日目 上位グループ2差の優勝争い
朝乃山は北勝丸に勝って3勝と快調である。朝乃山見たさに早くるお客さん。オリジナル手製グッズで応援するお客さん。取組が終わるとしばらく休憩にはいるお客さんなど様々な様相を見せている。 5勝の逸ノ城が大関御嶽海と対戦した。御嶽海が本調子でない分... -
■22名5日目優勝争いの中心は照ノ富士から逸ノ城へ?
照ノ富士の取組は法則に従って組まれている。初日西小結阿炎。2日目、半枚下がって東筆頭霧馬山。3日目、半枚下がって西筆頭隆の勝。半枚下がれば5日目は西前頭2枚目逸ノ城戦となるのは当然であった。なお、6日目は半枚下がって東3枚目玉鷲戦となる。 これ... -
■22名4日目 巨象逸ノ城、貴景勝にパワー勝ち
幕内はサバイバル戦模様になってきた。といってもまだ4日目ではサバイバル戦の途中に過ぎない。スタートは悪いが上り調子になることだってありえる。好調かと思えた玉鷲が佐田ノ海に負けるのだから、相撲はやってみなくてはわからない。また、一番勝負なれ... -
■22名3日目 横綱・大関戦3番を斬る
名古屋は雨が降り、いくぶん気温はおさえられた。それでも湿度のせいか汗ばむ。天候のせいではないだろうが、平日の前半は館内はがらがらである。七月場所は当日売りがあるが、マス席の切り売りはあるのだろうか。また、通常開催になっても自由席はなくな... -
■22名2日目 関脇粉砕の破壊者玉鷲・逸ノ城
朝乃山が土俵に帰ってきた。花道に姿を見せたときから館内は拍手とざわめきに包まれた。朝乃山が呼び出しに呼ばれ、土俵に上がった。対戦相手は剛士丸。武蔵川(元武蔵丸)部屋の25歳。横江の名で幕下にいたこともある。相撲は朝乃山が寄って向こう正面に... -
■22名初日 気になる先場所の再現
全席使用で初日を迎えた愛知県体育館。幕内に入ってイス席はけっこううまったが、マス席中段の上に空席が目立った。初日からこれで今後大丈夫か、と気になる。しかし、冷静に考えてみれば今大相撲は人気が出る要素は少ない。新しい力が誕生しない。 それだ... -
◆2022年7月 お知らせ 賢明な読者の皆様へ
土俵の目撃者をいつもご愛読いただき誠にありがとうございます。足を使い、この目で見た生の大相撲をお届けするために、七月場所の初日から千秋楽まで愛知県体育館で観戦します。 <2014年5月白鵬に内閣総理大臣杯を渡す安倍首相> 前回に引き続き名古屋... -
2022年七月場所直前考
ここ1年、千秋楽を迎えて優勝圏内の力士は誰だったのか。それが以下である。 2021年七月場所 無敗白鵬 無敗照ノ富士九月場所 2敗照ノ富士 3敗妙義龍十一月場所 無敗照ノ富士2022年一月場所 2敗御嶽海 3敗照ノ富士・阿炎三月場所 2敗若隆景・... -
2022年7月横綱・大関に挑む12人のサムライ
また、暑い七月場所が始まる。高安の田子ノ浦部屋はコロナ感染で部屋ごと休場のため、横綱・大関対戦圏内は上位に休場がなければ前頭東5枚目遠藤までである。 横綱戦最も相撲内容がいいのは関脇大栄翔である。照ノ富士に勝った相撲はまっこうからの押しだ... -
名古屋場所優勝物語 栃錦
栃錦の優勝は10回ある。そのうち全勝優勝は1回で、昭和34年名古屋場所で実現している。栃錦9回目の優勝であった。ところが喜びの全勝優勝となるはずが一転悲しみの全勝優勝となった。栃錦を思いもよらぬ悲劇が突然襲った。そのいきさつはこうだ。 名古屋... -
照ノ富士の未達成優勝
五月場所、終わってみれば照ノ富士の優勝だった。これで通算7回目の優勝となった。その7回の内訳は以下である。 5月関脇 12勝3敗7月幕尻 13勝2敗 ※東京3月関脇 12勝3敗 ※東京5月大関 12勝3敗9月横綱 13勝2敗11月横綱 15勝5月横綱 12... -
猛暑場所から涼風場所へ
6月末から続いた猛暑日はようやく落ち着きを見せてきた。しかし、例年名古屋で行われる七月場所は力士も観客も暑さとの戦いになる。愛知県体育館は冷房の設備はあるが、さほど効かない席のほうが多い。館内にうちわであおぐ光景が見られるのはそのためで... -
史上最強の三段目朝乃山
朝乃山が七月場所から土俵に帰ってくる。朝乃山の最後の出場は2021年五月場所11日目だった。1年以上の出場停止だったわけである。博打の処罰と開きがあり過ぎる論議まであった。長かっただけに朝乃山待望の機運はあり過ぎるほどあった。朝乃山を見に名古... -
実力ナンバー2は誰?その問題点は
七月場所の番付では貴景勝がナンバー2の位置を占めている。だが、先場所8勝7敗の貴景勝がナンバー2といってもピンとこないかもしれない。なにしろ前頭上位の琴ノ若の9勝以下の成績なのだから。貴景勝が好成績続きで、先場所たまたま8勝というわけで... -
大関貴景勝の法則
貴景勝が今年(2022年)の五月場所で大関17場所を迎えた。大関が長いといわれた佐田の山と同じになった。佐田の山は大鵬がいて苦労したが、13勝を3場所連続してあげ、横綱を決めた。大鵬戦の対戦成績はともかく、内容は熱戦が多かった。佐田の山と貴景勝... -
大相撲!役に立つ資料 下
■豪華本 豪華本といっても定義があるわけでない。イメージにすぎないことをお断りしておく。 ・相撲百年の歴史(講談社)大相撲への関心が高まって、最初によく見た豪華本である。写真を中心に見せる相撲史である。それだけに印象深い。昭和45年くらいまで... -
松鳳山引退の波紋
すでに引退を表明していた松鳳山が6月28日引退記者会見をおこなった。自分は指導者に向かないとか食のサポートをしたいという趣旨の発言をした。これは本音なのだろうか。 元3代目若乃花が、貴乃花親方が突然離職したとき「協会を離れるほうが大変なんだ... -
錦富士の出世街道
錦富士が前相撲から5年10カ月かかり、入幕を果たした。錦富士は小学校で相撲を始めた相撲少年であった。本人はそんない強くなかったと謙遜するが、継続は力なりであった。中学、高校と相撲部であった。三本木農業高校では阿武咲と同期であった。大学は近... -
関脇・小結候補者多数の影響が出た新番付
2022年七月場所の番付が発表された。スキあり優勝の横綱照ノ富士と大関陣の弱体化で関脇候補が6人となった。大栄翔、若隆景、霧馬山、隆の勝、豊昇龍、琴ノ若である。小結候補が阿炎と玉鷲である。関脇・小結候補が目白押しである。結局関脇・小結は下記... -
大相撲!役に立つ資料 中
引き続き役立つ資料を紹介しよう。 ■新聞 新聞で忘れられないのは報知新聞(現スポーツ報知)に掲載された玉の海梅吉氏の「切り捨てご免」である。玉の海さんは土俵に根ざした力士の心のありようを説いた。大受を土の香りのする力士といい、体の小さい貴ノ... -
写真で見る顔今昔10人衆
現代は写真で見せる時代である。力士の顔は年齢とともに変わっていく。幕内10人をピックアップし、顔の今昔を作成した。古い写真を探すのはかなり時間を要した。また昔と今の写真の合成加工は手間を要した。その苦難の結果が以下である。 <新序 若三勝=... -
大相撲!事始
日ごろあたり前のように接している大相撲。制度、慣習、進行などは常識化しているが、物事には常に始まりがある。それを探ってみたい。 ■公益財団法人日本相撲協会 名称は次のように変遷している。江戸 相撲会所明治22年 東京角力協会大正14年 財団... -
名古屋場所が揺れた日
6月から暑い日が続くなかで迎えようとしている名古屋場所。名古屋場所が定着したのは昭和33年からで会場は金山体育館であった。南洋場所といわれるほどの暑さの中での開催だった。今の愛知県体育館は昭和40年からであった。令和2年はコロナ禍で東京開催... -
大相撲!役に立つ資料 上
■専門誌大相撲を知るにはまず、専門誌が欠かせない。以前は「大相撲」(読売新聞社)という深く掘り下げた専門誌があった。これで出羽海部屋の歴史、特に九重(元千代の山)がなぜ独立しなければならなかったかを知った。押尾川(元大麒麟)のお家騒動にと... -
横綱!新入幕までの所要場所数番付
かつて新入幕から横綱までの所要場所数番付を発表した。そこで今回、横綱は新入幕までどれくらいの所要場所数かかったのか。早速調査してみた。 対象は実質横綱が地位化した常陸山以降の東京横綱とした。十両以下の実情は、時代によって異なる。という問題... -
時津風部屋が生んだ1横綱4大関 下
大内山が昭和33年一月場所、大関の座を去ってしばらく、大関は誕生しなかった。この間小結潮錦・時錦などが活躍していた。そして昭和33年十一月場所、北葉山が入幕してきた。入幕5場所目には小結、7場所目には関脇であった。入幕から8場所連続勝ち越し... -
大相撲!根本的疑問
★大鵬と柏戸、北の富士と玉の海はどちらが先に横綱になったのですか。 よく同時横綱昇進という表現が使われるが、同時というのは○時□分△秒まで一致することである。1機関の決定ではありえない。正確には「同日横綱昇進」が正確な表現である。東正大関で連... -
2020年3月版幕下のホープその後
2020年3月に幕下のホープをあげている。当時の基準は以下であった。1.年齢が若い 幕下30枚目までは23歳以下それ以下は22歳までとした年齢は3月6日現在とした2.幕下での成績ただし、元十両は除外している。ピックアップした力士は次の11人である。 ... -
時津風部屋が生んだ1横綱4大関 上
時津風部屋というと、大関正代、豊山が所属し、5月に断髪した豊ノ島が年寄井筒として在籍する部屋でもある。時津風部屋はいまや名門と呼ばれるまでになった。時津風部屋は、双葉山が立浪(元緑嶋)部屋から昭和16年双葉山相撲道場として独立したことに始... -
横綱優勝なし連続場所数番付
綱は優勝を宿命づけられている。事実優勝力士のほとんどは横綱である。三役優勝も横綱になった力士で占められている。逆に横綱が優勝できない連続場所数はどれくらいになるのか。そこで作成したのが、横綱優勝なし連続場所数番付である。対象は実質横綱が... -
大関への期待!若隆景・豊昇龍を比較
大関へ期待がかけられる力士。それが若隆景と豊昇龍である。若隆景は三月場所の優勝が大きい。にわかに浮上してきた。豊昇龍はそうした実績はないが、なんといっても若さがある。23歳になったばかりである。幕内では琴勝峰についで若い。なお、若隆景は27... -
大相撲 様々な記録
大相撲の最高記録は記憶に残り易い。優勝回数、連勝記録。最近は玉鷲の連続出場がピックアップされている。ほかに横綱昇進成績、大関昇進成績、歴代横綱などは記憶されている方もいるだろう。ここではあまり注目されない記録を取り上げてみよう。 ★7連敗... -
カド番御嶽海の対戦相手別成績
五月場所の御嶽海はさんざんな成績だった。6勝9敗と負け越した。関脇以下には5勝7敗だから本当によく負けた。3場所連続2ケタ勝利もストップした。一転七月場所はカド番となった。御嶽海はどこか悪かったのでは、という見方があった。仮にそうだとし... -
大相撲 素朴な疑問
★貴乃花はなぜ突然協会を離職したのですか。 一言で片付けられない話である。長くなるが、経緯はこうである。 貴乃花は自分の弟子貴ノ岩が暴行負傷してから態度があまりにかたくなだった。謝罪にきた伊勢ヶ濱(元旭富士)・日馬富士を無視して車を発車させ... -
複雑化する一門
一門は本場所が少ない時代、巡業組合だった。この巡業は独立採算制であった。現代は一門の意味が変化した。一門は理事、副理事を生むシステムとなった。一門は本家分家の系統を中心にかなり複雑化した形態に変わってきている。いまは理事は10人であり、そ... -
2022年七月場所の人気
また暑い七月場所がやってくる。昨年コロナ禍で初めて地方場所が開催された場所が名古屋だった。昨年の観客席は二人マスおよびイス席の間隔をあけての開催だった。人気はどうだったか。平日はガラガラだった。13日目が比較的入った感じである。土日はけっ... -
現代関脇・小結在位数番付
入幕したら、力士の次の目標は小結・関脇に昇進することである。関脇を実に味のある地位と言った方がいる。努力しだいでは誰でも到達できる地位であると。大関以上となるとプラス別の要素が必要になると語っていた。現在幕内力士は42人である。横綱・大関... -
照ノ富士キラー大栄翔と玉鷲
五月場所の照ノ富士は優勝したもののなんとか結果的にという言葉がつきまとう優勝だった。一時は隆の勝にリードされていた。だが、隆の勝が自分の相撲を取れず、くずれたことによって巡ってきた優勝だった。昨年のように抜群の強さを発揮できなかった。 <... -
A級横綱誕生の周期
横綱ほど不思議な地位はない。まず、落ちることはない。不成績なら引退である。だから初代若乃花が横綱に推挙されたとき「困った、困った」と頭を抱えていた。多くの兄弟をかかえていたからまだ辞めるわけにいかなかった。もうひとつ不思議というか奇妙な... -
2022年6月版二所ノ関の系統
元稀勢の里の二所ノ関が6月5日茨城・阿見町で部屋開きをおこなった。すでに独立していたが、そのとき稽古場は完成していなかった。つくば市の筑波大の稽古場を使用していた。ようやく持てた自分の城は1800坪という広大な敷地に建てられた。元琴風の尾車... -
幕内の年齢構成
2022年三月場所前、幕内の年齢番付を作成した。そのときこう記した。「20代は22人、30代は20人となった。30代をベテランとすると、幕内は半分近くがベテランということになる。29歳の御嶽海、北勝富士、宇良、翔猿は今年中に30歳を迎える。」こうした傾向... -
松鳳山の今後
五月場所、十両のべテラン松鳳山が東12枚目で3勝12敗と大敗した。これまで10年5場所連続、通算68場所維持してきた関取の座を明け渡すことになった。来場所の幕下降格は必至である。それだけに去就が注目された。「体と相談しながらゆっくり考えます」と... -
期待の星北青鵬と熱海富士
十両はこれまで元幕内か長期十両滞在組のイメージが強かった。そこへ登場したのが北青鵬であり、熱海富士である。二人がどれほどすごいのか。下記の表をご覧いただきたい。 北青鵬が十両昇進まで部屋ごと休場を除くと6場所で十両入りしている。熱海富士は... -
横綱優勝次点番付
高校野球には春・夏の大会の準優勝表彰はあるが、大相撲の表彰は優勝者だけである。かつて相撲専門誌の読者欄で大相撲の準優勝の表彰を提唱した意見があった。一方で初代若乃花の二子山は「それをすると甘くなっちゃうから」と言っていた。優勝力士は覚え... -
3大関の総合力
五月場所の3大関の成績は悲惨な結果だった。貴景勝8勝、御嶽海6勝、正代5勝だから歴史的大関弱体の場所だった。今年(2022年)の2月、大関の総合力を発表した。それは大関勝率、大関出場率、大関勝利2ケタ率、大関負け越し率(マイナスポイント)を... -
錦戸部屋の行く末
極芯道が五月場所限りで引退した。最後の場所は幕下55枚目で全休だった。極芯道は元十両だが、1場所なので印象は薄いかもしれない。それも今から3年半前の2018年十一月場所だから覚えていなくても無理はない。 2020年七月場所中に阿炎が師匠の指示で休場... -
照ノ富士の横綱記録
五月場所はなんとか12勝にたどりついた照ノ富士。同時に7回目の優勝を成し遂げた。7回目の優勝は鶴竜を抜いたことになる。優勝回数自体は11回以上しないとベスト10に入らないが、大関が弱体化しているのでチャンスではある。五月場所で照ノ富士は横綱5... -
安美錦引退大相撲レポート
安美錦の引退大相撲、実は2年前に実施されるはずだった。それがコロナ禍でのびのびになっていた。その間チケットのキャンセルもあった。また、今回の開催にあたり、チケットを発行し直すというといことがあった。この間の関係者の苦労大変なものであった... -
豊ノ島引退大相撲レポート
5月28日暑い日、豊ノ島引退大相撲を迎えた。開場は10時15分、開演は11時半であった。開場から開演まで時間差がかなりある。筆者が国技館に到着したのは10時23分ごろであった。エントランス入り口前には豊ノ島が後援者らを出迎えていた。エントランスには... -
2022年5月 十両めぐる幕下の戦い 下
2022年五月場所7日目終了時点で十両を狙える有力候補は以下であった。 千代の海2-2 1 西川2-2北青鵬3-1 2 千代栄3-1 3 4 5 金峰山3-1 欧勝馬4-0 8 <欧勝馬> 対戦済みは次である。○... -
3場所経過した2022年年間最多勝レース
五月場所が終了したことで今年の場所も半分 が消化した。昨年は照ノ富士が断然トップの77勝で年間最多勝に輝いた。今年の年間最多勝レースはどのように展開しているのだろうか、調査してみた。それが以下である。単なる数字の比較ではなく、横綱・大関の... -
2022年5月 十両めぐる幕下の戦い 上
十両が狙える幕下上位に兵(つわもの)がそろった。幕下は東筆頭に十両復帰を目指す先場所惜しくも幕下優勝を逃した千代の海。西筆頭に一月場所幕下優勝の西川。西川は元豪栄道の武隈部屋所属である。東2枚目に部屋ごと休場1場所を含み、7場所で十両に... -
成績重視制ランキング
将棋の名人制はA級をはじめB1・B2・C1・C2と各クラスに分かれている。A級は10人のリーグ戦で最高成績者が名人に挑戦できる。A級の順位は名人戦敗退者が1位、以下成績順に2位から8位までが決定する。最下位と9位がB1組に降格する。B2・... -
2022年五月場所総評
★五月場所の人気はマス席SとAが4人マスに、ボックス席・イス席が全使用に変わった。お茶屋の出方さんが戻ってきた。酒は一人1本までで館内もの限定でよいとされた。軽食は黙食という条件つきでOKとなった。そうした状況下で2階イス席は土日以外とに... -
■22夏千秋楽 終わってみれば横綱の優勝
千秋楽を迎え、3敗は2人。照ノ富士と隆の勝が優勝のトップに立った。優勝は照ノ富士か隆の勝か。優勝決定戦はあるのか。12勝優勝ならほしいところである。 各段の優勝決定戦が5番あった。そのせいか進行は早い。隆の勝は千秋楽に限って前半に登場した。... -
■22夏14日目 3敗力士3者3様
優勝戦線トップに立つ3敗力士。最初に登場したのは隆の勝だった。対戦相手は2ケタ勝利を目指す霧馬山である。相撲は意外な展開となった。両者当たりあって隆の勝出るも四つ気味になって探りあい。霧馬山が強引な外掛けにいくが、そこを隆の勝がすかさず... -
■22夏13日目 2敗消え優勝ラインは3敗か
13日目は各段の6戦全勝同士が激突する日である。序二段では琴勝峰の実弟琴手計が7戦全勝として優勝決定戦に進むことになった。幕下では学生横綱のタイトルを引き下げて入門した欧勝馬が7戦全勝優勝した。元琴欧洲の鳴戸部屋から初の関取誕生である。 単... -
■22夏12日目 隆の勝対一山本の取組に一考
12日目、2敗隆の勝と3敗一山本の一番があった。この取組が組まれたのは10日目終了時点である。このとき一山本は2敗であった。だから2敗同士のサバイバルマッチならこの一番は意味があった。ところが一山本は11日目に負けて3敗となってしまった。3敗... -
■22夏11日目 眼力・迫力、まるで違った照ノ富士
照ノ富士は今場所ことごとく突っ張り・突き押し相撲に抵抗なく敗れてきた。大栄翔・玉鷲・隆の勝にいいように取られた。それだけに同タイプの阿炎に不安を感じても不思議ではなかった。 ところが、実際の相撲は違った。阿炎の突きをものともせずに踏み込ん... -
■22夏10日目 大相撲をつまらなくしている元凶
横綱・大関陣でかろうじて優勝圏内にいる力士は、照ノ富士一人である。その照ノ富士も3敗とこれ以上負けられないところまで追い詰められている。この日は豊昇龍との3敗対戦であった。だが、相撲は右四つ。これでは調子がもうひとつとはいえ、照ノ富士の... -
■22夏9日目 上位2敗組に明暗
阿武咲休場のあおりで翔猿が繰上げで照ノ富士と対戦した。翔猿が活躍したのは2020年九月場所、新入幕のときである。関脇正代と優勝を争い、千秋楽正代をあわやのところまで追い込んだ。 そのときの勢いはないが、照ノ富士が万全でないとみるやかく乱相撲で... -
■22夏8日目 強者なき力士群
結びの一番、2敗照ノ富士の対戦相手は圧力相撲の隆の勝。目下照ノ富士が6連勝中。ところが相撲は隆の勝が突きおこして出ると向こう正面土俵で照ノ富士は足を踏み出しながらの突き落とし。まったく意味がない。あっさり負けて5勝3敗となった。 <照ノ富... -
■22夏7日目 上位2敗組で優勝争い?
6日目の玉鷲戦の敗北のショックからか、照ノ富士は遠藤に二本差され上体がおき、危うかった。小手投げでしのいで肩すかしにきた遠藤を圧倒した。照ノ富士本来の右四つの相撲ではなかったが、粘って耐えて勝機を見出したのはせめてもの救いであった。 <耐... -
■22夏6日目 天敵を克服できない横綱
この日、照ノ富士は連敗中の玉鷲との対戦であった。3度目の正直で照ノ富士が勝つか。それとも2度あることは3度あるになるのか。答は後者だった。それも玉鷲が思い切って突っ張ると照ノ富士は何もできずに後退。あっさり東土俵を割った。これまでと同じ... -
■22夏5日目 序盤戦のお寒い現実
初日こそ1敗したものの照ノ富士は調子をあげてきた。北勝富士相手ではまさかの線は考えられなかった。何の心配もよぎらなかった。相撲は圧力で圧倒した。不安をいだくとしたらやはり突き押し相撲である。玉鷲・阿炎戦になる。玉鷲には連敗中である。 <照... -
■22夏4日目 横綱・大関白星の中の気になる点
4日目のメインイベントは横綱照ノ富士対大関戦3勝の琴ノ若戦であるのは当然である。だが、琴ノ若にはまだ照ノ富士を脅かす要素が少ない。四つ相撲ではまだ勝負にならない。と思ったらその四つになった。それも照ノ富士得意の右四つにである。 照ノ富士は... -
■22夏3日目 下がる一方の大関の値打ち
前日1敗した若隆景は遠藤相手に攻め勝って、上手出し投げでしとめた。若隆景のうまさが光った一番となった。横綱照ノ富士は霧馬山相手に抱え込みに出た。霧馬山くい下がるも照ノ富士まわしをひきつけ、最後切り返しで決めた。 <若隆景、遠藤を上手出し投... -
■22夏2日目 負けなしの相手に痛恨の1敗
帰りは雨となった2日目。五月場所は例年より雨が多くなりそうである。 先場所12勝の若隆景の2日目の対戦相手はこれまで5連勝と負けなしの玉鷲である。しかし、勝っているほうは、今度は負けるのではという心理が働くことがある。やはり、勝負はやってみ... -
■22夏初日 照ノ富士から消えた粘力
五月場所、大相撲の景色が変わった。まず、検温が目立たなくなった。次にお茶屋さんが復活した。出方さんが行き来するようになった。酒もいいようで飲んでいる方を見かけた。軽食なら黙食でいいようである。それでいて声援はだめで、消毒・マスクは従来通... -
2022年五月場所直前考
今年のゴールデン・ウィークは特に制限がなく、久々に人があふれ、渋滞が見られた。コロナ禍で足が遠のいた大相撲ファンは戻ってくるのか。1階席は土日売り切れ、9日目、10日目以外は残りわずかである。経験則だと飛行機の座席の残りわずかとは異なるよ... -
2022年5月横綱・大関に挑む11人のサムライ
横綱・大関に挑むサムライは11人である。東前頭筆頭逸ノ城は新型コロナウイルス感染で休場である。そのため阿武咲を繰り上げた。また、西前頭筆頭高安は元大関のプライドによって挑戦者からはずしている。11人のサムライのここ1年の横綱・大関戦及び上位... -
照ノ富士の横綱の限界は何歳か
照ノ富士が合同稽古に参加した。意欲の表れか部屋以外の力士で気分を切りかえたかったのか。今年に入って優勝がないだけに五月場所は大事な場所になる。照ノ富士は昨年(2021年)11月末30歳になった。三月場所、途中休場があった。横綱初休場であった。そ...