千代大龍が引退した。力がでないということだが、
いかにも突然という印象が強い。今場所は前日まで
2勝5敗だった。協会には残らず、第2の人生に踏
み出すという。最高位小結、近年は上位との対戦は
間遠になっていた。34歳だった。
7日目は満員御礼が出たが、8日目はそうはいかな
かった。それでも初日よりは入った。8日目のメイ
ンエベントは1敗高安対2敗霧馬山戦であった。相
撲は離れての激しい攻防戦になった。筆者の席の近
くで高安を応援する方がエキサイトした声をあげ、
体がゆれた。最後は四つになったとき高安のすくい
投げに霧馬山大きく飛んだ。高安は1敗を守った。
霧馬山は3敗に後退した。
1敗豊昇龍はうるさい翔猿戦であった。四つ身の激
しい攻防となった。豊昇龍の外掛けを翔猿こらえる
場面があった。最後豊昇龍が伸びきった一枚まわし
で上手投げにしとめた。翔猿は油断ならない相手だ
が、豊昇龍がしのいで1敗を守った。
中日まで2敗でいれば優勝圏内と以前指摘した。上
位で2敗は貴景勝だけという寂しさである。貴景勝
は力をつけてきた若元春を問題にしないで押し切っ
た。また、幕内中位以下に阿炎と王鵬が1敗でいる。
特に阿炎は上位の経験があるだけに、上位と対戦し
てもある程度戦える。それだけに不気味な存在であ
る。
御嶽海は気力が乏しく、琴ノ若に瞬殺された。4勝
4敗では大関復帰どころか勝ち越せるのかも怪しく
なってきた。カド番正代も佐田ノ海にやられ、4勝
4敗。今後大関を守れるのか微妙な情勢になってき
た。下手をすると1横綱1大関になりかねない危険
な流れである。