九月場所、観客は戻りつつある。初日、2階はコロナ
禍で最も入った。7分くらい入った。久々である。
2日目以降はさすがにそうはいかなかった。だが、
1階はけっこうな入りである。かつてマス席が数列
すべて空いていたことを思えば上出来である。
だが、お客さんの入りにふさわしい土俵になっている
だろうか。4日目御嶽海は翔猿に、正代は玉鷲にそろ
って負けている。正代3敗、御嶽海2敗。なにか負け
方があっさりしすぎている。取りこぼして的敗北では
ない。簡単に堂々と負けるのである。正代の強さは
長続きしなかった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/220914四日目幕内-855-e1663159437792.jpg)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/220914四日目幕内-895-e1663159460192.jpg)
正代は大関披露パーティをやろうと思っているし、
御嶽海はやり直しカド番場所である。このあと奮起
すればいいのかもしれないが、こうまでだらしなさを
みせつけられると生半可なことでは今後活躍しにく
い。観客の入りに水さす2大関である。
その点貴景勝は琴ノ若相手に気をはいた。張り手まで
繰り出した。動きを止めなかった。止めたら負けに
つながる。とにかく実力以上の力を発揮した。3大関
総崩れとならないよう貴景勝は最大の力を繰り出し
た。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/220914四日目幕内-968.jpg)
照ノ富士は明生にふところにとびこまれたが、最後は
力でねじふせた。しかし、このような相撲では長続き
しない。照ノ富士はかつて大関朝乃山と対戦したとき
右四つの相撲で何度も取り、勝っている。左上手
浅く、右かいなをかえして完勝している。照ノ富士が
本来取る相撲はこうした内容である。
横綱玉の海の磐石の相撲は右四つの型と腰のよさから
きている。玉の海は負けにくくなった。安定度は抜群
であった。北玉時代(北の富士と玉の海)ではなく
玉玉時代ではないかといわれたほど玉の海は強かった。
照ノ富士のレベルが上がれば、打倒照ノ富士を目指
してレベルが上がる、それは土俵の充実につながる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/220914四日目幕内-1037-e1663159488611.jpg)