照ノ富士にとって天敵は2人いる。大栄翔と玉鷲で
ある。5日目はその玉鷲と対戦した。といっても予定
されていた分けである。初日から小結-西1(東1
翠富士は同部屋のため対戦なし)-東2-西2。そし
て東3枚目の玉鷲戦となるわけである。玉鷲には3連
敗3連続金星をくらったばかりであった。七月場所
ようやくピリオドをうったかと思いきや今場所負けて
苦手を克服できていなかったことがわかった。
負け方はほとんど同じである。玉鷲の突き押しにして
やられるのである。以前なら横綱が負けた相手を稽古
場に引っ張りだして三番稽古をするのである。ところ
が今はコロナ禍で巡業が短期間ながら復活した程度で
ある。出稽古も解禁になったが、七月場所の部屋ごと
休場多発がひっかかる。
それにしても照ノ富士は玉鷲に同じような負け方を
する。玉鷲の突き押しになすすべがない。もろいし、
弱い。横綱がそれではいけない。相手が突いてくる
なら、カウンターでつき返す。あるいは立ち合い低
く前褌を取りにいってもいい。まず、工夫をみせる
ことである。
照ノ富士が序盤で2敗した。しかも負け方がよくな
い。相手の攻めをまともに受けている。普通なら優勝
はかなり難しくなる。照ノ富士は今年にはいって4敗
-3敗途中休場-3敗優勝-4敗と負けるのが常態化
している。それだけに大きく期待しにくい。
序盤2敗から 優勝すればそれは照ノ横綱の責任と
勝負への執着心である。だが、2敗からくずれると、
今年5場所で優勝1回という実力低下が顕著になる
ことを意味することになる。