2日目、横綱・大関に土がつく波乱の始まりの日と
なった。結びの一番照ノ富士対翔猿戦。これがもっ
とも波乱の要素が少ないように思えた。相撲は離れて
の突き合い、押し合いとなった。その繰り返しの中
から翔猿がふところに入って照ノ富士を寄り切った。
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四つに組まなかったことが功を奏したとはいえ、翔猿
が正面から照ノ富士を攻略することは予想できなかっ
た。それだけに意外な感がした。しいていえば照ノ
富士が相手のペースにあわせすぎたことが敗因であ
る。それにしても照ノ富士のもろさも気になった。
この1敗は大きく、まさかの敗北は弱体化につなが
り、再び負ける恐れがある。
強い正代はこの日も見られた。霧馬山を泳がせ土俵際
に追い込んだ。だが霧馬山はくるりと向き直って逆襲
した。くいさがって上手から絞って西土俵寄り切っ
た。勝負をあきらめず、ねばって反撃した霧馬山が
すばらしかった。相撲はたとえ負けるにしたって相手
にいやな感じを残すことが肝心である、と相撲の神様
幡瀬川は言っている。勝っていやな感じを正代にあた
えた霧馬山であった。
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2日目最大の好取組は御嶽海対逸ノ城である。カド番
大関対先場所優勝者の一番である。御嶽海の調子を
みるうえで格好の対戦相手である。パワーぶつけ合い
の相撲にはならず、四つ身の争いとなった。御嶽海は
逸ノ城にまわしを取らせず、下から攻めあげ、最後
押し出した。逸ノ城は腰が伸びてしまった。カド番
大関にうちわがあがった。
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九月場所は一転乱戦模様の様相を見せてきた。強者
不在の混乱の始まりである。まだ2日目だが、下手を
すると優勝ラインは3敗まで下がりそうな流れの2日
目の展開であった。