九月場所、玉鷲が2敗した12日目の時点で3敗まで
優勝圏内になった。翔猿、高安、北勝富士、錦富士
である。優勝圏内同士の取組は当然組まれた。なお
かつ優勝力士が大関戦がないとまずい、ということで
貴景勝戦が組まれた。そうした事情は九月場所多くの
取組を幻と化した。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/190127千秋楽表彰-1513A-e1664509763923.jpg)
ではどんな取組が消えたか。三役(大関・関脇・小
結)リーグ戦からみていこう。まず、大関同士の一番
では貴景勝対御嶽海戦が消えた。不調の御嶽海戦が
なくてもと思うかもしれないが、同じく不調の正代
対貴景勝戦は千秋楽実現しているのだ。それも結びの
一番で。むろん貴景勝が勝利している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/御嶽−貴景勝A-e1664509780878.jpg)
失われた大関対関脇戦は三番ある。貴景勝対大栄翔
戦、正代対若隆景戦、御嶽海対豊昇龍戦である。各
大関に一番ずつある。このあたりはなんとしても実現
していただきたかった。各一番がなかったことが幸運
に働いたか不運に働いたかは微妙である。なお、大関
対小結はすべて実現している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/正代−若A-e1664509800240.jpg)
関脇同士の対戦がなかった一番が若隆景対大栄翔戦
である。千秋楽に組んでもよかったのでは。7勝7敗
の豊昇龍は三賞がかかっていた北勝富士の負けられ
ない同士でも十分興味がもてたのでは。なお、関脇
対小結、小結対小結はすべて組まれている。
優勝玉鷲をめぐる三役戦では小結逸ノ城・霧馬山戦が
消えた。逸ノ城は不調だったが、霧馬山は大関総なめ
で快調だったので興味深い一番になったはずであっ
た。前頭上位でも玉鷲は意外と対戦していない。琴ノ
若・宇良戦である。彼らは8勝7敗であり、玉鷲戦が
実現していたら負け越し力士になったかもしれない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/09/霧−玉A-e1664509817219.jpg)
玉鷲と優勝を争った高安も意外と対戦していない勝ち
越し力士がいる。翔猿・琴ノ若・明生である。成長株
とうるさいタイプである。ほかに1点の負け越しの
関脇大栄翔との対戦がなかった。関脇大栄翔と翔猿戦
もなかった。
2022年九月場所はここに列記しただけでも13番に及ん
だ。いささか多すぎる。きたる十一月場所はこれら
幻の13番をぜひとも実現させていただきたい。