初日、お客さんの入りがよくなかったから、2日目
はさらによくないことは予想された。そしてその通
りになった。ところが筆者の周辺は密なのである。
筆者はイスSから観戦しているが、2日目もまわりは
空席がなかった。ふと思ったことがある。
地方場所はマス席をわざわざ組み、場所が終わると
解体する。費用と労力は想像以上であろう。初の中
国での大相撲開催はイス席だった光景を思い出した。
地方場所は全席イス席にしてはいかがだろうか。今
更無理だろうか。マス席は元栃錦の春日野理事長が
こだわっていた。
それにしても初日激闘し、絶賛した高安は正代にい
いところなく敗れた。別人というよりこれが現実な
のである。同じく初日圧倒した相撲をみせた逸ノ城
が御嶽海にあっさり土俵を割った。初日と2日目で
様変わりする。これが絶対強者不在であり、誰が優
勝するかわからない混迷の時代の特徴である。
先場所優勝の玉鷲が2連敗。2日目は関脇豊昇と激し
い攻防のある一番となった。だが、豊昇龍の引っか
けに思わず足をだしてしまってジエンド。上位の実
力者の実力は紙一重である。玉鷲の2日目の一番は
完敗ではなく肉薄しての負けだった。
貴景勝は成長株琴ノ若を押しで圧倒した。大関キラ
ー琴ノ若は貴景勝には分が悪い。貴景勝だけは調子
がいいみたいである。といってもまだ2日目だし、
1敗すると調子がくるうことだってありえる。押し
相撲はリズムがポイントである。大関だけに踏みと
どまっていただきたい。
翔猿はねばっこい相撲で勝利した。明生の攻めをか
わしての2勝目である。それにしても翔猿は相手が
いやがる相撲が取れている。上位にとっていやな存
在になってきた。