幕下で朝乃山が6番相撲で負けた。対戦相手は玉正
鳳である。朝乃山に勝つためには2つの方法が考え
られる。1つは離れて戦うことである。四つ身では
幕下クラスでは対抗できない。2つめは朝乃山の圧
力をまともに受けないことである。玉正鳳は動きの
なかで2つのことを成し遂げ、はたき込みで朝乃山
に勝ったのである。朝乃山は痛恨の1敗であった。
残りの一番を勝って6勝1敗とし、早く十両に復帰
することである。
遅きまきながら1敗王鵬と3敗阿炎戦が終盤になっ
てやっと実現した。幕内下位の経験しかない王鵬と
横綱はじめ実力者と対戦してきた阿炎では地力が違
い過ぎた。阿炎の突きに王鵬は何もできずに土俵を
割った。王鵬はこれまで前頭9枚目以下との対戦で
あった。12日目は一挙に番付をあげて関脇との対戦
である。1敗豊昇龍と優勝をかけての対戦となる。
二人はしかも同期である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/王阿A-e1669205074805.png)
2敗高安は2敗錦富士と対戦した。錦富士が2敗と
いっても上位戦はない。つまり実質2敗と見かけ上
2敗の対戦である。高安は終始落着いていた。錦富
士の動きにあわてることなく攻め続け、最後向こう
正面に押し倒した。12日目、高安は竜電と対戦する。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/高錦B-e1669205186121.png)
先場所の優勝者玉鷲は錦木に敗れ早くも負け越した。
初優勝の翌場所は5勝10敗だった。今場所は残り4
日で3勝8敗である。再び2けた負けもあるかもし
れない。まさに混迷の時代である。
御嶽海の気力のなさは目を覆う。豊昇龍戦は力なく
ずるずる後退して土俵を割った。御嶽海はまるで引
退間際のような相撲である。一月場所優勝した御嶽
海にはほど遠い。あまりに落差が大き過ぎる。これ
では豊昇龍の引き立て役である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/11/昇御嶽C-e1669205159269.png)
正代は若隆景に闘志あふれる相撲で勝ち、5勝6敗
とした。地元九州だけに館内は拍手の嵐だった。12
日目は霧馬山戦である。未対戦は貴景勝、御嶽海、
玉鷲である。勝ち越しは微妙な情勢である。正代が
大関を降格すればとりあえず、1横綱1大関時代に
突入することになる。
11日目を終了し、1敗豊昇龍、2敗高安・王鵬とな
った。